7話ドラゴニュートと機関





_______「というわけで君には機関で訓練してもらったのちに討伐隊に入ってもらいたいんだけど」


と組はここまでの経緯をテールに説明した


オビ「やだ」

オビは見事にその提案を蹴飛ばした


組「ええー??訓練すれば人間も襲わなくなるし。


何よりここには普段、外で生活できないドラゴニュートのためにいろんな施設があるよ?


ショッピングモールだったり公園だったり。


休みももちろんあるしさー。割とホワイトよ?


このまま、人の目を気にしながら人を襲うかもしれない危険性に怯えて暮らすよりいいと思うんだけどなぁ」


騎士「!!」

騎士は公園などの施設に反応する


オビ「………騎士はオビがとーばつたいに入る方が嬉しい?」


騎士「……そう…だな。」

騎士はしっぽはそちらの方が幸せなのではなくかと考えていた。


組のいう通り人の目を気にして人を襲うかもしれない不安を抱えてあの家の中で永遠に暮らすよりも。


討伐目的とはいえ外に出られて

充実した施設で過ごせるのならそちらの方がいいに決まっていると。


オビ「そっかー。じゃあ、騎士と一緒ならいいよ!」


とテールはとんでもない案を提示して受け入れた。


騎士「!!!!」


組「!!またずいぶん駆け引きが上手なお嬢さんだね!


いいよ。騎士君をずっと不在だったドラゴニュート達のお世話がかりに任命します!」


騎士「え?!え!?」


組「だって君、ドラゴンのこと割と詳しそうだし…好きでしょ?


じゃないとドラゴニュート見つけても自力で保護しようなんて思わない」


騎士はその言葉に目を見開いた

図星だったからだ。



そして自身の幼少期を思い出す。



「あの子ったら人を襲うかもドラゴンをかっこいいだなんて…!」


「お前はドラゴンの味方なのか!!」


人々を襲い町を壊すドラゴンをよく思っている人間なんてほとんどいない世界で

ドラゴンをかっこいいと思ってしまった騎士は


それを隠すしかなかった。



騎士「………好きですよ。ドラゴン。かっこいいし。なのでドラゴニュートやドラゴンに関われるなら喜んでお受けしますそのお世話係」

だか、今はそんなことなどどうでもいい。

オビの前で堂々と言うべきなのだ。


オビ「!!!!」



組「いいね!いいね!いやぁ、ドラゴンが好きな人間ってごく稀にいるんだけど。


みんな好きすぎて研究隊に入っちゃうからさぁ!

でドラゴン嫌いな人には任せられないし


ドラゴニュートのお世話係がなかなか捕まらなくて困ってたんだよ〜!

僕も忙しいから毎日面倒見れないわけだし」


騎士「あの、そのお世話係って具体的に何を…」



組「ドラゴニュートがちゃんとご飯食べてるかーとか怪我したら手当してあげたり。あとは健康診断豆してくれると助かるかな!」


騎士「そ、そうですか」


組「ドラゴニュートって


一度お腹いっぱいなったら次、飢餓になるまで食べるの忘れてたり


傷の手当てもほったらかしにして自然治癒しようとしたり

何かとドラゴンっぽいところがあってさぁー。



でも人間の血も混ざってるから

食べない、傷の手当てをしないとかしちゃうと体に異常が出るわけよ!


僕たちとしては常に健康状態で万全のコンディションで戦ってもらいたいからね。


普段の生活は自力でできるからほったらかしにしてても大丈夫なんだけどそこだけ注意払ってないといけないんだよ〜


と言うわけで頼んだよ!騎士君!」


騎士「は、はい」

こうして二人は機関の討伐隊に入ることになったのだった。

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