2話ドラゴニュートとお家




悩んだ結果、一度自宅に連れて帰ることにした騎士。



幸い帰路の際、人がいなかったのでドラゴニュートという異質な少女が見つかって騒ぎになることもなかったが内心ヒヤヒヤしながら少女を叶えて帰ってきた騎士は


その時点で意気消沈だったが



「????」

相変わらず辺りを見渡して不思議そうにしている少女をみて少し安堵した


騎士「…とりあえず風呂だな」


卵から生まれた時の卵液が何かでひどく汚れた自分の服と少女を見て風呂に直行する騎士


騎士「一旦下ろすぞ?」


浴槽に一度、少女を下ろすとシャワー出して温度を調節する。



手でお湯の勢いを殺しながら少女に近づけると


「ぎゃっ!!!」

と威嚇して浴槽の隅っこに避難する


騎士「!悪い!びっくりしたよな…大丈夫だから。な?」


ほら、と安心させるようにシャワーを自身の腕に当てるのを見せると少女はゆっくりと浴槽の真ん中に戻ってきた。


騎士「よし。」

そっとシャワーで卵液を洗い流していく。


するとすぐに水になれたのか軽く遊び始める少女


騎士「水は好きか?」


と言いながらゆっくり洗い流す


騎士「…にしてもお前、なんのドラゴンとのハーフなんだ?


あんな柄の卵見たことないし。





尻尾の鱗頑丈だな」



「??がう?」

話を聞いているのかいないのかさておきとりあえず返事をする少女


騎士「って、卵から生まれたから母親なんて分からんわな。


でも、ピンク色の尾って綺麗だしいいものを受け継いだんだな」


と話を続けた。


「ガオ」


あっという間に卵液を洗い流してタオルで水気を拭き取られた少女は騎士のTシャツを着て



…………現在破ろうとしていた



「やぁぁぁぁあ!!」


騎士「そんなに!?って!あんまり尾バタバタさせたら危ないって!!」


床に這いつくばり必死に脱ごうとするがうまくいかず尻尾も不機嫌に暴れ出す。


あたりの家具に当たって怪我をしなくか内心冷やしやしながら宥める騎士




しばらくして慣れたのか我慢なのか服を着たままソファに丸まって眠る少女



騎士「…やっと落ち着いたか……さて、」


騎士は自身の本棚にあるドラゴンについて本をが並んである場所から



ドラゴニュートに関する本を手に取った。





[ドラゴニュート_____


人間とドラゴンのハーフであり

体の主な構造は人間だが


尻尾、角、肌、爪などにドランゴンの遺伝子を強く示す


また、丈夫さ、耐性、体力などはドラゴンをそのまま引き継ぎ


炎や氷、毒を吐くものもいる


と言われている。


また、植生もドラゴンと変わらず雑食でなんでも喰らうと言われている。]





本に書かれているのもあくまで想像上でありドラゴニュートが存在してるかどうかを知っている人間はほとんどいないだろう。



読み返した本にも大した情報は載っておらず騎士はため息を吐いて本を棚に戻した。





時刻を見ると時計は夜の0時を示しており


とりあえず寝るかと


客間の布団を少女の寝ているソファの横に敷く


騎士「おい、寝るなら布団で寝たほうが」

と起こしてみるが少女は起きる気配がない。



渋々、持ち上げて布団に寝かせると騎士はソファに寝そべり目を閉じた。









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