第5話 逢瀬
西の月の都には、午後6時までに帰らなければならない。
「失礼します」と言って、ルーシェは一礼して、気をきかせてその場を立ち去った。応接間で、月の使者とともに待っているのだろう。
「二人っきりになれたね、ヴェロニカ」と、アイレスが言って、笑う。
アイレスが、小柄なヴェロニカをお姫様抱っこし、自分の別室に連れて行った。
その際、ドアの後ろに隠れていたディアスとはちあわせした。
アイレスが、ディアスににやりと笑う。
「ではね、ディアス」と言って、アイレスとヴェロニカの二人は、アイレスの寝室に入り、かちゃりと鍵をかけて扉を閉めた。
「僕なんかでいいのかな??」と言って、アイレスがヴェロニカをベッドに押し倒して、言った。
「ティアドロップスにいたころから、貴方しか見えてないわ、アイレス」と、ヴェロニカが言った。
「今夜も僕のところに来てくれる??」と、アイレスが言って、ヴェロニカの首筋にキスをした。
一連の官能的なことが終わってしまうと、アイレスは寝転がって、裸のヴェロニカを見やって、そっと言った。
「綺麗だよ、ヴェロニカ。俺のヴェロニカ」と言って、アイレスはベッドでゆったりとくつろいでいた。
アイレスを見ながら、ヴェロニカは思った。
(なんてセクシーな男性かしら。まっすぐな目をしているというのに・・・・魅力的だわ)
アイレスの性行為は、いつも官能的で、情熱的、とヴェロニカはぼんやりと考えていた。
アイレスのために彼女がしていること。体を差し出すこと。キスに応じること。その他、たくさん。
アイレスが彼女にしてくれること。たくさんの愛をくれること、情熱的なキス。筋肉が目立つ体で、アイレスは官能的にヴェロニカを抱いた。いつものように。
ことが済むと、二人はベッドでまどろんで寝ていた。
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