第14話 家族の精霊と聞きつけた王家

 家族全員分の人工精霊を付与してやっと一息つける!そう思っていた時期が僕にもありました。(三日ほど)


 2ヶ月のスキル連続使用と大量の魔力使用により、スキル熟練度や魔力量、魔力操作などが凄い上がった気がする。数値とかないけど、明らかに違うと分かるよ。


(お父さん、私たちもなんだか成長してるみたい!最後の方はお手伝いしやすかったわ!)


 とサクラからの報告。サクラとマモルも一生懸命手伝ってくれたからね。精霊さん熟練度があがったのかもしれない。

 もしかしたら精霊さんの成長も年月だけでなく、能力の使用回数や受けた魔力の量なんかも関係しているのかな?その辺はこれから一緒に研究していこう。


 みんなからのリクエストで色々なタイプの能力を持った精霊さんを付与していった。父カリオンには環境系の能力を持つキヨシ、長男グリオンには情報系の能力を持つユタカ、次男ダルトンには戦闘系の能力を持つタケル、三男マルクには魔術系の能力を持つマコトを付与した。

 女性陣は美容と健康、体調管理の精霊さんが好まれ女性陣みんなで共有するから色々な能力を付けてほしいとお願いされた。

 三人の母、ナターシャにはツバキ、ユリアにはボタン、ミルカにはカエデを、長女ミリーナにはスミレ、次女マリアにはアカネ、三女シータにはレンゲ、四女サリーナにはナツメ、五女フィーネにはクルミと沢山の精霊さんを生み出した。お肌の健康や髪の健康、爪、体系維持、むくみ、冷え性、こり、睡眠の能力をみんなでシェアするらしい。賢いね。


 ひと段落ついたので次は何に人工精霊付与しようかなーとだらだらしながら考えていると、急に家の中が騒がしくなった。すこし家の中が落ち着いたと思ったのに何事!?


 部屋を出ると僕付きの侍女のマーシャたちもオロオロしていたので話を聞いてみよう。


「リューク様!実は先ほど王家の方々が訪ねてくるという先ぶれが来まして、みんな大慌てで支度をしています。」


「王家の人が?いつ来るの?」


「今日、これからでございます!」


「きょ、今日!?急すぎない!?」


「急でございます!」


 そりゃ慌てるわ。なんで急に王族が?もっと詳しい話を聞こうと父上の部屋に向かう。

 もちろん今の時間は王宮に出向いていて居ないはずだけど・・・あっみんな集まってる。


 どうやら父上も帰ってきているようで、王家の方々を出迎える準備をしていた。

 父上が帰ってきているなら焦る必要ないか。あとは任せて部屋で大人しくしていよう、そう思っていると父上から話しかけられた。


「リューク。お前も一緒に居なさい。今日の訪問の主な話題はお前のスキルについてなんだ。」


「え!?あ、あの、僕のスキルを王家の方々に披露するのはもう少し僕が成長してからという話ではありませんでしたか?」


「それはそうなんだが、家族全員分の精霊を付与した話を自慢したら是非あって話をしたいということになってな。まだ社交界もデビューしていないお前に合わせて今日は家に訪問するという形になったのだ。」


 ・・・パパパ、パパ上!?


 ひょえええええええええええええ!なんか大事になりそおおおおお!



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る