第7話 最初の精霊
王家から人工精霊の予約が入ったことを父上から聞かされた。僕の成長を待ってくれるらしいが、無策で行くと大変かもしれない。場所や大きなものに精霊さんを生み出すとなると、従来の方法では人生の多くの時間を拘束されてしまう。何とかしなくては・・・
やっぱり今後の事を考えて最初の精霊さんは、僕のサポートに重点を置いたものにしよう。健康面とか生活の快適性とかも考えていたけど、これからの人工精霊付与人生を考えると早めにスキルサポートをしてくれる精霊さんを揃えた方が良さそうだ。
長年使えばもしかしたら成長してくれるかもしれないしね。
人工精霊の3つの制約である、
1.精霊を宿す対象と自分をそれぞれ専用の魔法陣で囲う。
2.対象に自分の魔力を編み込んでいく。その際魔法陣をなぞる様に魔力を制御する。
3.精霊が宿るまでこれを毎日行う。日が空くと魔法陣が霧散していく。
の内、一番消耗が激しいのが魔法陣をなぞる様に制御しながら魔力を編み込むという工程であるのは明白だ。魔法の勉強をしていたから魔法陣を魔力で描くことの大変さをあらかじめ知っていた。
最初の精霊さんはここをサポートしてくれる子がいいな。ついでに日常の魔法についても普段使い出来るとうれしいな。
そうなると宿すものは身に着けていておかしくないものがいい。そう、眼鏡だ!前世でもかけてたし、いいよね。眼鏡って。なんというか落ち着くよね。
というわけで、父上に度無しの眼鏡をおねだりした。おしゃれかつ壊れにくいフレームでレンズに度は入れない。視力は別に悪くないからね。小さなものだし、初めての精霊付与には丁度いいんじゃないだろうか。
初めてのスキル使用な上、すごく疲れる事間違いない作業であることを家族に伝えた。だから今回は無理を言って、いつダウンしてもいい様に自室に人工精霊付与に必要なものを用意してもらった。スキルが教えてくれる魔法陣を描いた紙を僕と眼鏡の分用意した。
あとは連日、体力と魔力が尽きるまで魔力を編み込んでいく。
さぁ、苦行の始まりだ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます