第24話 仲良くなるきっかけが女装ってどうなの

シクシク…もうお嫁に行けない…ってもとから嫁にはいかないんだった…


あれから猛抗議したのだが…


「いや、アキってわりと中性的な感じだしきっと女装似合うよ!」


エミリアの裏切り者〜!!


「確かにアキくんは地声も高いしあまりゴツゴツした感じじゃないからアリかも…?」


フレイアお前もか…


「安心したまえ、こう見えても私は名探偵。変装もお手の物さ。任せてくれたまえ」

「化粧は私達にお任せを。姫様の日頃のお世話で鍛えた腕前をお見せしましょう」


ちょ…なんでみんな手をワキワキさせてるの…



アッー(泣)


…というわけで女の子になりました。

いや、今風な言い方するなら男の娘…?


「いやぁ…似合うとは思っていたけど…」

「ここまでとはね…」

「アキちゃん可愛いよ〜」


くっ殺せ…


まぁ結果としてなんか以前よりみんな打ち解けた気がするし結果オーライか…?

それにしても探偵の7つ道具だがなんだかしらないけどなんでエレノアは金髪のウイッグとか持ってんだよ…変装して尾行とかしてたのか?


まぁなんかグズグズでエレノアたちの事情に巻き込まれてしまったけど、 ことここに至っては受け入れるしかないかぁ…。


「こんな格好はもうこれっきりですからね!

…それとエレノアさんたちに協力するのはいいですけどふたつ条件があります」


「なにかな…もしかして報酬として私を好きにしたいとか?なるほどこれがおねショタというやつか…悪くない」


「違います!」


「なん…だと…この私が推理を外すとは…」


「はいはい。えっと…まず僕1人が敵のアジトに行くのは不自然すぎます。ガドインさんとルークさんにはそこの賊の服をきてもらい僕を捕らえてきたということにして一緒に潜入して欲しいです」


「ああ、いいぜ。坊主…いやお嬢ちゃんひとりに任せるわけにはいかないしな…ガハハハハ」


「っく…。 それと僕のスキルに関しては他言無用でお願いします。これが守られないなら協力は出来ません」


「ほう…よほどレアなスキルを持っているのだな。わかった。私は依頼人の秘密は守る女さ。ガドインとルークもいいな」


「もちろんでさぁ」


「約束ですよ?じゃあひとまず…リアルト!」


僕は縛られた賊のひとりをフォローして染色を発動させウイッグを青く染める。彼らの根拠地はタイムラインを辿ればだいたい推測がつくし、根拠地に入る合言葉が「〇〇」なのも確認済だ。


「僕は他人のスキルを限定的にですが使うことが出来ます。この染色もそこの賊のスキルですね。無事潜入に成功して囚われた人達の救助に成功したら合図として上空に火魔法を打ち上げるのでフレイアたちも突入してきてください」


「ああ、心得た。わたしたちもすぐに駆けつけよう。だからあまり無茶はするんじゃないよアキちゃん」


ズコーッ


まったくもう…まぁギクシャクしてるよりよっぽどましか…。


「それでは作戦開始です!」







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る