第17話 ブルーバード教団
帝国首都フレズベルク
帝国第3皇女マールディア視点
最近のお父様はどこかおかしい。
きっかけは5年前、お父様…皇帝ベルナルド二世がブルーバード教団なる怪しげな連中と付き合いだしてからのことだ。
幸福の青い鳥なるものを信望する彼らはいつの間にか国の上層部に潜り込んでいき、 ついには宰相の座まで射止めることに成功したのだ。
この男…グノーシス宰相ははためには有能そのものであり、 新興国であった帝国を急速に発展させることに成功している。
しかも最近では急速に軍備を拡張させ、どこから入手してきたのかシグナルド皇国の軍の詳細なデータを手に入れてきて一方的に彼らを打ち破るなど、 国民の熱狂的な支持も得ており、 私がいくら彼らが怪しいと感じても誰も聞く耳をもとうとするものはいなかった。
そこで私はひとまずブルーバード教団に入信して内部から情報を探ろうと試みた。彼らも皇女が入信したとなれば利用価値があると判断すると踏んだからだ。 しばらくは精々彼らの駒として利用されてやろう。
まだまだ内情は掴めないがどうも彼らは幸福の青い鳥というものを復活させるための巫女のような存在を探しているらしい。一説ににはシグナルドを攻めたのもその巫女を捕らえるためのものだとか…。 馬鹿馬鹿しい…とは思ったもののそれを一笑に付すには彼らの目は真剣すぎた。私はその視線に軽く恐怖を感じながらもその巫女とやらが無事逃げ出せるよう祈るほかなかった。
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