第10話 相棒
※さすがにリツーイトだとかリポストなんていうわけにはいかないのでRTからとってリツイートはアルト、引用リツイートはリ·アルトと呼称することにします。
少し時間は遡る。
エミリアが厄介事に巻き込まれてることに気づいた僕は、魔物や帝国兵との遭遇を避けつつ山道を急いでいた。
SNSでチェックしてみると山小屋に避難したことがわかったからだ。
やみくもに山の中を駆けずり回る必要がないのはありがたい。
そうこうしてるうちに彼女たちが素直に姿を現さないなら僕たちの住むフォルテーゼ村に火を放つぞ、みたいなことを帝国の奴らが放送しているのが聞こえてきて思わずカッとなりそうだった。勝手に他国に乗り込んできたあげくこちらに危害を及ぼそうというのか…。
どうせこういう輩は彼女たちが大人しく捕まったとしても証拠隠滅も兼ねて村に火を放とうとすることは容易に想像がつく。
なんとか父さんたちと協力して阻止しなければ…。
橋の手前の広場に帝国兵らしき集団がいるのが見えたので崖を下り、彼らの視界をさけてこっそりと対岸へと石づたいに渡り歩く。今の僕ではあの人数の軍人を相手に強行突破なんて無理だしね。
ひやひやしながらもなんとか対岸にたどり着き、山小屋に向かおうとするとチラッと視界に女性の集団が小さく映った。あれがエミリアと一緒に行動していたシグナルド皇国のお姫様たち…。帝国の奴らのあの宣言を受けて山小屋から出てきたのか。…っとエミリアは…まだ山小屋か。ひとまずアイツと合流してそれから考えよう。
「ドンドン」
と山小屋のドアをノックする。
「え、誰…フレイアさん…?」
「僕だよ、エミリア」
「アキくん?!」
勢いよくドアが開かれると涙で目を真っ赤に晴らした幼馴染が勢いよく抱きついてきた。
「アキくん…アキくん…」
「もう大丈夫だから…大丈夫だから…」
ほんと無茶しやがって…。でもいつまでも泣き続けてもらっても困る。今は一刻を争う事態なんだ。
「それにしてもアキくんどうしてここに…?」
「そんなことはどうでもいい。さっきの帝国の奴らの放送を聞いたな?一刻も早く山をおりて父さんやおじさんたちと合流するぞ」
そう言って幼馴染の手をひいて山小屋を出ようとしたのだがなぜかその手を振りほどかれてしまった。
「どうして…?」
「フレイヤ様たちを見捨てていきたくない!私は村が焼かれるって聞いて怖くなってしまって…一度は逃げてしまった。でもやっぱり私ほんとはあの人たちを助けにいきたいの。アキは村に帰ってみんなに知らせて。わたしはフレイヤ様を追いかけてくる!」
まいったな…ほんとこいつは昔から勇者気質なんだから…
「…そういや困った人を見捨てないってのはシュバイツァー家の家訓だったな…。わかったよ。じゃあ僕もつきあうよ。エミリアを一人にはしておけない。ただし無理はしないこと。」
「ほんと?ありがとうアキ〜。頼りにしてるよ相棒!」
ピロン
エミリア・シュバイツァーが貴方をフォローしました。
フォロワー数が一定数に達したのでスキルSNSがレベル2にあがりました。
·フォロー数の最大値か5→30に増加しました。
·視界内10メートル以内のアカウントならフォローできるようになりました。
·フォロー中のアカウントの行動に対してアルト、リ·アルトが可能になりました。ただし1アカウントにつきアルト、リ·アルトあわせて1日最大2回までとなります。
·特定のアカウントに対して条件を満たした場合●●●●が可能になります。
次のスキルレベルまで後フォロワー25人
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます