第6話 戦乱の呼び声

エミリアのやつただお使いに行ってたはずじゃ…

何かトラブルにでも巻き込まれたのか?

ん、誰かと喋ってる?…帝国…?


「アイナさん、エミリアはどこに?」


「あの娘なら村はずれのダリア婆さんのところに薬を届けてもらいにいってるけど…急にどうしたの、そんな真面目な顔しちゃって…」


「おじさんや父さんたちが呼ばれたのって帝国と関係あるの?」

そう僕が言うとアイナさんは一瞬目を白黒させて動揺してるようにみえた。


「どうして、それを…?」


まいったな…こいつはもしかして最悪のパターンかもしれない。


「今は説明してる時間がないんだ。エミリアのやつが帝国の人間と戦闘になっている。僕は今すぐあいつのところに助けに行ってくる!アイナさんはすぐにおじさんたちを呼びにいって欲しい。なんとか時間稼ぎはしてみせるから!あ、このおじさんの予備の盾とショートソード借りてくからね!」

アキくん、無茶しちゃ駄目だからね!という声を背にそういって僕はシュバイツァー家を飛び出した。

間に合ってくれよ…



??視点

「首尾はどうだ?そろそろあの小娘は捕まえたか?」


「は、いえ…それがまだ…。王女の護衛の者がなかなかの使い手のようで…。しかも近辺の村の者らしい火魔法の使い手を味方に引き込んだようで苦戦しているとのことです」

「ちっ…使えんやつらめ。わかった、俺が出よう。俺を引き摺り出したことをあの世で後悔させてやろう。行くぞ、ダンケル」

「はっ、閣下」

「さて、いい声で泣いてくれよ…クックック…」

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