第4話 家族との絆

ミーナとそれからとりとめのない話をしていたら両親が帰宅したので二人にも話をしてみることにした。

「つまりレアなスキルを手に入れたけどうまく使いこなせない…と?」

「そうそう」

まぁ儀式の直後に軽く話はしてたんだけどね。ちなみに父さんの名前はヒューゴ、母さんの名前はフィオナという。一応それなりに名をはせた冒険者だったらしいし何か参考になるかもしれない。



というわけで絶賛ぶち転がされてる真っ最中である。

どうしてこうなった…

下手人はもちろんうちの脳筋両親だ。


「ほら、いつまでも寝転がってないで立ちなさい、アキ。 珍しいスキルを手に入れたのかもしれないけど、それを活かすも殺すも筋肉次第よ?」


「お兄ちゃん適当に頑張って〜」


いや、筋肉次第じゃねぇだろ。あと妹よ、そのおざなりな応援はなんとかならんのか。ちなみに父さんは腕組みしながらうんうん頷いている。ちなみに母さんの得物は槍。父さんは大剣だ。なんやこの近接特化夫婦…。冒険者時代はもう2人後衛の仲間がいたらしく、実はそれがエミリアの両親だったりする。

僕?片手剣と盾という古式ゆかしいスタイルだよ。ほんとはビームライフルとか欲しいんだけどね…。


まぁでもいつまでも地面に転がされてばかりなのも癪に障るしそろそろ試してみますか…



フィオナ視点

お、ようやく頑張る気になったのかしら?

なんか小声でやってやる、やってやるぞ…ってぼそぼそ言ってるのが気になるけど(笑)

あの子ったら才能はあるのにどうにもやる気にかけるというか…エミリアちゃんに愛想をつかされなきゃいいけど。

おっといけない集中しなきゃ。

まずは下段突き…と見せかけてスウィング!

え、防いだ?やるじゃない。

すぐさま反動で一歩引いて、訓練用の木槍を構え狙いすました一撃を盾に叩き込んで盾を弾き飛ばし…嘘、これにも反応を?さっきまでとは全然違うじゃない?


「来るってわかってる攻撃なら…一撃ぐらいなら受けることもできるさ…そしてこれでぇ!」


防がれて動揺したところを槍を木剣で下から弾き飛ばされた。まいったなぁ…うちの息子もいつの間に成長していたのね。



「一本。アキサムの勝ちだ」

「お兄ちゃん凄い~お母さんから一本とるなんて!」


ピロン

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