第36話 レジスタンスの本領
雇われた人らはギルディアがピンチに瀕すると脱兎のように逃げだし、罠に引っかかていた
ワイドはギルディアに目を向けるが
「どうやらギリギリ間に合ったよう、、、?」
泣いているギルディアを見て困惑する
エルグさんとゴーラさんを相手取って互角以上の先頭を繰り広げた女傑であるこの女がなぜ。
死に瀕した程度で泣くような程な訳が
そんなことを考えている暇もなく、アイアンゴーレムは動き出す
「動き出したぞ!火砲構え!他は身体強化して事に当たれ!罠は減っては居るが残っている可能性が高い!理解しましたか?」
「「「おおおう!!!」」」
レジスタンスは勢いよく返事をしてアイアンゴーレムを対処する
そしたワイドはギルディアに向かい合う
「ギルディア、あんたは大賢者に用がある、、で間違いないか?」
ワイドはそう聞くと、ギルディアは嗚咽を堪えて頷く
「そうか、じゃあ共闘しろ」
ワイドは回復薬をギルディアにかける
急に水をかけられて、振り向くギルディアだが
みるみる傷が癒えていき、ワイドを凝視する
鉛玉のような瞳は涙で潤み、目元は腫れている
「、、お前らが私を助ける理由は何だ」
ワイドは少し思案しながら考える
「しらねぇ、これが最善だと思ったからした
それだけの話」
ワイドはギルディアから目を逸らし、アイアンゴーレムに向き合う
「所々にあるアイアンゴーレムの残骸はお前がやったんだろ?じゃあ残りの4匹ぐらい余裕だろ?」
ワイドは挑発するように言う
するとギルディアは反駁するように言い返す
「ひとつ、条件がある」
ワイドは訝しんで
「なんだ?牢屋に戻れは無しだぞ?」
「違う、お前達が戦う時、私の指示に従ってもらいたい」
ワイドは少し考えて答える
「そうか、ちょーうど、俺も不慣れな指揮に困ってたんだ、だがやるからには誰も死なせるな」
ギルディアは立ち上がり、ワイドに並ぶ
「いいかお前ら!これからの指示はギルディアが受け持つ!だがしっかり従え!」
「「えぇ!?」」
驚きの声が上がる
「総員!〈ゴーレムの関節を狙え!被弾は避けろ!トドメは私が刺す!!〉」
「「うぉおおお?!」」
全員が急にかかったバフと的確な指示に動揺しつつも動き始める。
「さすが、看守長」
ワイドが茶化す
「今は宰相だ」
ギルディアも答える
◇◇◇
遠くから鉄の破壊音が轟く
「どうやら向こうは無事みたいや、ウチらも気張らんとね」
アイラとゴーラは森の中を駆けながら、正面から来る魔力をひしひし感じている
「あぁ、大賢者はこの先にいるみてぇだ、にしてもバカみてねぇな魔力と雷がやり合ってんだな、、、」
ゴーラは轟音と閃光に慄く
「そんなもんやろ、大賢者とやり合うんやってら」
アイラも肯定する
「しかし、エルグのやつ無事だといいが、、」
ゴーラが心配を口にすると
「パパ!!」
エグがエルグに反応して声を上げる
「いや、まだ居ないからな?
ゴーラはあやす様に言うがそれも聞かず、乗り出したエグにため息を吐く
「親父、そろそろ見えてきたで、悪いけどあんまりにも強い魔力に予知で未来のことは見えん、見えても2、3秒後や」
「それだけありゃ十分だ、エルグ救うぞ」
「ぉおー」
エグも賛同する
その直後、一際大きい雷による閃光と轟音に
注意を向ける
森の隙間から、膝を着く男と大賢者が見える
「やはり、ライネルかいな、しかも負けおったんか」
しかしライネルは大賢者に何かを言うと
振り向いた大賢者は先程の一撃で焼け焦げたであろうか家に向かい、何かを抱き上げる
「パパ!」
エグが飛び出そうとして、ゴーラが慌てて抑える。口を塞ぎ抱き上げるも、指を噛まれる
「ヴッ、、!」
状況が分からない今、痛みを気合いで耐える
「耐えてや、親父ここからはホンマに不味いで、、、、」
アイラは予知を使い先を見たのか、これから起こることに警戒する
そして大賢者から黒い異質な魔力が溢れ出す
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