第33話 大賢者の魔法
数多の魔法に包囲されたギルディア一行
ギルディアは舌打ちをして、冷静に指示を送る
「全体に告ぐ!〈身を守れ!!〉」
それに従い、全員が身を守ると前方から投石が行われる
魔法によるものでなく、ゴーレムによる物理攻撃。
「な、なにがおこって!?」
「罠ってレベルか!?これが」
次々に愚痴を口にする、それをギルディアは叱咤する
「黙って戦え!無駄口を叩くヤツから死ぬぞ!」
その言葉に全員は萎縮しながらも、攻撃を耐える。凍てつく冷気により判断力は鈍り、動きが鈍る。そこに雨が降る
その雨に幾人かの頬から血が出る。
「ッ!?」
「全体!〈雨を防げ!〉」
ギルディアの指示に機敏に反応したお陰か、その後に振る豪雨に耐える
ドドドドドッ!
冷気により雹となった細い雨が針のように降り注ぐ、魔法で守ったり、盾で防ぐも、疲労は蓄積する
「クソっ、、!」
この惨状にギルディアは悔やむ
30分も耐え切れるかの不安に
◇◇◇
「ふむ、結構耐えるな」
ケルトは森の中にポツンとある家の傍で
傍観している。
岩でゴーレムに視野を向けさせて、その後に氷の雨で強襲。いい罠だと思ったんだが
「流石、宰相といったところかな」
さてと
瞬間、雷のような閃光が走るが
ケルトは既に後ろを向き、魔法を放ち
風の刃で森を薙ぎ払う
「ッ!」
バチバチッ!!
轟音に紛れてライネルが飛び避ける
「ほう、珍しい天啓だね。体が雷になるとは」
ケルトは冷静に分析しながら杖を振るい
風の刃を生み出す
音速を超えるそれを、ライネルはギリギリで避け、受け流す
「あぁっ!そうでっかッ!」
ライネルは作戦を中断させられた為か
余裕なく答える
そしてまた轟音が鳴き
ケルトに拳を振るおうとするが
ゴォォォンッ!
ライネルの雷の速度による打撃は
ケルトの強靭な魔法障壁により防がれた
「それが魔力により出来た雷ってのは私にも分かるさ、ならば魔法で防げば良い話だよ」
大賢者はまた杖を振るい、浮遊する
「にしても妙だね、なぜ君は仲間を見捨ててここに来たんだい?」
ライネルは苦しい状況に苦笑いしながらも
吐き捨てるように答える
「仲間ァ?んなわけないやろあんなん囮や、お前の注意を引くためのな!」
ケルトは笑いながら言う
「にしては妙だね、ならば君が後手後手に回っている理由にはならないだろ?ならば簡単さ、この家にいる私のモノを奪いに来たんだろ?」
ケルトはまた粘り強くような黒い瞳を見せる
それはライネルなど見ておらず、何かを執着していることが伺える
「なるほど、ね。確かに
ライネルは家を狙いながらも、それを行かせんとするケルトを睨む
「それで、言い残すことはあるかい?」
大賢者は杖を振るい、数多のゴーレムを作り出す、罠のための簡素なものでなく、多種多様な金属で出来たアイアンゴーレムだ。それらを罠のゴーレムの応援に向かわせる
そして対面する2人
「ずっと夢やってんなァ!絵本の中の英雄負かすんが!!」
ライネルは閃光と共に轟く
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