第15話 決着なんだが?

ギルディアがカッカッとヒールを鳴らしながら

歩いてくる。


そして仰向けに倒れた俺を見て溜息を吐く


「はぁぁぁあ」


その声がやけに響く

ギルディアは続けて言う


「貴様のような輩にこれ程時間がかかりあまつさえ、手傷を負うなど、、」


ギルディアは自身の姿を一覧したあと

見下した目でこちらを見る


「貴様はあの魔なし共の信頼を一日で得たようだが、それはゴミクズ共に誑かされただけだ」


俺はその言い方に目付きが険しくなる

それを見てギルディアは目を細める


「まぁ、良い」


ギルディアは上を1度見上げたあとに言う


「これだけは言っておこう、奴らは既に脱獄しただろうな?」


俺はそれを見て不意に体が動き上半身を上げて

片膝を着く


「やつらは仲間のこと以外は信用せず、それ以外は容赦なく切り捨てる」


俺は盾を低く持ち、息を飲み 機を待つ


「そうして奴らはレジスタンスなどと言うものを築き、我らに反逆することが出来たのだか」


「よぉ」


反射的にギルディアが振り向く

その隙を逃さずゴーラが顔面を殴り飛ばす


ドォン!


ギルディアは壁に叩きつけられる


「ゴーラ!!!」


俺はその名を呼ぶ


その姿は満身創痍で、正面は傷を負っているが背中には傷一つない


あの看守全員をたおしたのかよ!?


「随分とボロッボロじゃねぇか」


ゴーラは俺見て笑いながら手を伸ばす


「お前もだろ」


俺も笑いながら手を掴み立ち上がる


「〈私は力がある〉」


俺達はその声を聞いて飛び退く


瞬間、地面にクレーターが出来る


「おいおいマジか」


ゴーラが声を零す

ギルディアは顔を顔を腫らし、こちらを見る目は片方が見えていないようだ

しかし片目に宿る執念が燃え盛っている


「クズどもがッ、、、この私にッ!」


ギルディアの瞳がこちらを睨みつけている


俺達は一瞬アイコンタクトを取り、同時に駆けだす。それと同時にギルディアも動き出す


俺は盾をナックルダスターのように握り

ゴーラは身体強化を使い拳を握る


ギルディアは拳でそれを対処する

そして俺の盾とゴーラの拳がギルディアの両拳とぶつかり合う


凄まじい轟音


「ぐっ、!」


あまりの威力に魔力の減った盾では耐えきれず

弾かれ倉庫の方に飛ばされる


「ぐぉっと!」「チィっ!」


ギルディアとゴーラは相殺されて互いに飛ばされる


全員に距離が生まれる

俺は瞬時にゴーラに目配せをして言う


「行くぞゴーラ!」「任せろ!エルグ!」


俺とゴーラが同時に駆け出す

ギルディアは受けの構えを取り言う


「〈私は速い〉」


ゴーラが前に出てギルディアに大振りに見せ掛けて下からアッパーを仕掛ける

ギルディアはそれをいなし、ゴーラの顔に

連撃を繰り出す。しかしゴーラは怯まず

すぐさま巨体を持ちいたタックルでギルディアの注意を引く


正面切ってのぶつかり合い


俺はそれを横目に落とした盾を取りに行く


「貴様ッ盾を!」


ギルディアは狙いに気づいたのか俺の方に行こうとするがすかさずゴーラが立ち塞がる


「行かせねぇぜ?」


ゴーラが拳を振り、ギルディアを殴ろうとするがそれを危機一髪の所で避ける

ゴーラの作ってくれた時間によりなんとか盾を取り戻す、しかし完全に魔力は失われている


〈盾斬〉を使うには【聖騎士の誓】が必要だ

しかし魔力に余力がない!


ならば!と俺は【聖なる鎧】と【聖者の微笑み】を解除した余力で【聖騎士の誓】を発動するそれにより漆黒の盾が復活する


その瞬間、後ろで何かが叩きつけられる音がする

ふと後ろを見ると息も絶え絶えのギルディアと

体を何ヶ所も殴られて

廊下に叩きつけられたゴーラ


「はぁっ、はぁっっ、、!」


ギルディアはこちらを見て鎧が解除された事と

盾が戻ったことを確認した


「はぁっ、クズがッ!」


ギルディアは距離を詰めて、遠距離の〈盾斬〉を警戒する。俺は盾をフリスビーのように持ち

振りかぶる


ブォン!


ギルディアは〈盾斬〉を避けるために屈むが

斬撃の代わりに何かが飛んでいく音とキャッチする聞こえる


ギルディアは後ろを見ると盾をキャッチした

ゴーラ。それをすぐさまギルディアに向けて投げ返す。それを反射的に飛んで避けるギルディア。

俺は盾をキャッチして〈盾斬〉を放つ


「トドメだァ!」


「なッ!〈私はかた〉イ”ッ!」



俺は体勢が悪くなり防御しようとしたギルディアの腹に〈盾斬〉直撃させる


ギルディアは吹き飛び、仰向けに倒れる


「こ、んな、、、雑魚にぃッ、、、」


それを最後にギルディアは気を失う



俺は疲れと勝利の実感と共にその場に倒れる




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