第14話 近距離戦だが?

俺とギルディアは互いに睨み合いながら

接敵する


ギルディアはスピードを維持しながら言う


「〈私は力がある〉」


先程と同じ!だが威圧感は先程までより上がっている。俺は盾を腕に装着し、前に構えて突進する


ギルディアは狭い通路で盾を避けるのが難しいと踏んだのか、正面から拳を振りかぶる


拳と盾がぶつかり合う。火花を散らし衝撃波が

壁に罅を作る



俺はギルディアの拳により後ろに飛ばされる

ギルディアの拳は皮が剥けて、血が流れている


一瞬の静寂が訪れる



俺はすかさず走り出し、盾をナックルダスターのように握り、顔を狙うことで相手から死角になる下半身に蹴りを入れようとする


「〈動くな〉」


それにより俺は体が一瞬硬直し、それにより

体勢を崩し片膝を着く、ギルディアはその隙を逃さず俺の脇腹に拳を振りかぶる。俺は反射的に盾で拳を防ぐが、壁に打ち付けられる。


「ぐぁッ!」


すかさずギルディアは自慢の蹴りで追撃しようとするが、俺は盾を軸足に投げる。とっさに片足で飛ぶギルディア。その隙を見て壁に突き刺さった盾を回収して、壁の無い倉庫の方へ背を向ける、そこを地に足をつけて体勢を直したギルディアが拳を振りかぶるが、俺はそれを利用してギルディアと距離をとる。バックステップで威力を殺しながら飛距離を稼ぐ。


俺が吹き飛ばされて距離ができる。

俺はそれを好機とばかりに〈盾斬〉を構える


「くっ!〈私は硬い〉」


ギルディアが防御に回ったことを確認し、俺は

通路の天井に向けて〈盾斬〉を放つ


「なっ!」


ギルディアの驚く声が聞こえる

それにより天井は崩れて俺とギルディアの間に瓦礫の山が生まれる


俺は瓦礫の山に向けて〈盾斬〉を放つ

斬撃が瓦礫の山を砕き、そしてその向こうにいたギルディアの腹に命中する


しかし斬撃はギルディアの肌に打撲のような痕を作っただけで決定打にはなっていない


山勘でギフトを変えずに耐えに回ったか!

しまった。かなり距離ができたこれでは避けられてしまうし、有効打にならない。

盾に纏っていた魔力も薄くなり漆黒のオーラも

薄くなってきた。これ以上、〈盾斬〉を使うに

も魔力の消費も激しい!しかし近距離戦は分が悪いと先程の事でしれた、ならば相手は近づいてくる!そこをカウンターで!!


俺は覚悟を決めた


ギルディアはこちらを睨みながら、そして叫ぶ


「〈私は速い〉」


ギルディアは最短距離で最高速まで加速する。

なっ!段違いにはやっ!

俺は腹に蹴りをくらう。その場所に堪えることも出来ず、吹き飛ばされてまた倉庫の近くまで

飛ばされていしまう。そこで仰向けに倒れる。

今までよりも加速することで放たれた蹴りにより暗黒の鎧は凹み、そこから鎧に込められた魔力が流れ出ている。


俺は蹴りを腹にモロに食らったことで、脇腹が痛む。肋骨が折れたことを確認する。


そして俺はあることを再確認する



あいつ有り得ないぐらい強いんだが!?!?






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