第9話 作戦会議をしてたんだが?

それから暫くしないうちに、看守が懲罰房に来て受刑者を連れて行った。ほとんどが倒れている中で俺とゴーラだけがピンピンしており、看守は頭のおかしいものを見るような目で見ながら俺たちを独房から連れていった


俺は自分の檻の中に戻され、看守は巡回に戻って行った。そして独房の向かい側のゴーラの娘がニヤニヤと笑いながら言う


「よぅ!元気だったかい?にしても初日で懲罰房に行く奴なんて初めて見たよ!いやー!笑わせてもらったさ!」


ケラケラと思い出し笑いをしながらそう言う

そうしてひとしきり笑い終えたのか昨夜の問いの答えを聞いてくる


「それで、仲間になる件についてはどうだい?こっちも時間が無い、今すぐに結論を貰えると嬉しい」


ゴーラから聞いた通り明日が作戦の実行日なら余裕が無いのも頷ける


俺は今日、懲罰房でゴーラに会ったと伝える


「今日懲罰房でゴーラに会った」


それを聞くとゴーラの娘は酷く驚きながら言う


「あんた、よく無事やったね親父は懲罰房に居る時機嫌が悪いから話しかけようもんなら殴り飛ばされるんとちゃう?」


俺は今日あったことを思い出しながらも言う


「あぁ、危うく死ぬかと思ったよ」


そう言うとゴーラの娘はこちらを見ながら

話出す


「親父の名前を出したってことは仲間になるってことかい?」


「あぁ、作戦も聞いている」


俺は肯定して、ゴーラから作戦など様々なことを聞いたと答えた


「そうかい、しかし親父は大雑把だからうちが改めて伝えとくよ」


ゴーラの娘は胸を張りながら話し出す


「まず、明日の昼食後にウチらレジスタンスが暴動を起こし、看守を引きつける、恐らく暴動を起こすと他の囚人も行動を起こすから騒ぎは大きくなるのだわさ」


俺は頷きながら話を聞く


「そして騒ぎが怒ればギルディアが出てくる。そのギルディアを私と親父が押える」


それを聞いて俺は尋ねる


「ゴーラだけじゃなくてお前も戦うのか?」


そう言うと少しムスッとしながら答える


「せやで!うちだってなかなかやるんやからね!あとうちの名前はアイラだ!お前なんて他人行儀に呼ぶんじゃないのさ!」


俺はアイラという名前を聞き、名前をインプットする


「分かったアイラ、それでギルディアを抑えてるうちに俺が1番房にあると思われる魔力の供給源を絶つんだな?」


俺は聞いた内容を噛み砕いた上で聞いた


「そうさね、あんたの作戦が成功すれば、後はうちと親父とレジスタンスの仲間全員で逃げて、大脱獄さ!」


なるほど、かなり単純な作戦だが、成功すれば大きな大打撃を与え、脱獄も可能だろう


俺は少し悩みつつ、聞く


「作戦が成功して脱獄した後はどうするんだ?」


俺の問いにアイラは答える


「そりゃあ、国境を越えて人に優しい聖国にでもトンズラするさ」


なるほど聖国かぁ、悪くないな

俺は次に向かう場所にも目星をつけれた

アイラは夜が更けたの感じたのか話を区切る


「じゃあそろそろ作戦会議は終わりだ」


そういうと慣れた手つきで布団に潜り寝る

俺はそれを見て自分も同じように眠りについた


朝起きると凄まじい音により目が覚める


すると看守が走り回っており、アイラが居なかった


看守は大声でこう叫んでいる


「暴動!暴動だ!犯人は2番房【剛腕】のゴーラ!」


作戦が始まってるんだが!?

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