第7話また仲間に誘われたんだが!?

俺は驚きとデジャブにより硬直してしまった。

監獄に入り初日で2度も仲間に誘われることが当たり前のことでは無いのは俺にもわかる。

そうしなければならない理由があるはず、、!


俺はのそのような胸の内の元

返答はどうだ?とニヤリと笑いながらこちらを見る男に問いかける


「なぜ、そうも仲間が欲しい?理由がわからない」


俺はキッパリとそう答えた

男は少し周りの様子を見て、軒並みが倒れていることを確認するとゆっくりと歩み寄り俺の肩を寄せて男が寝ていた角の方に動く


俺はその様子から内密な話があることを悟る

少なくとも誰かに聞かれたくないような重要な話が


男は俺の目を見ながら話し出す

「実はな、俺達は脱獄を企てている」


俺は衝撃のあまりに変な声が出そうになるが間一髪で止まり、喉をゴクリと鳴らす


男はその様子を見て笑わず、本当に脱獄する気なのだと悟る


俺は脱獄のことを聞いて疑問に思ったことを問う


「なぜ、俺の力が必要なんだ?お前ほどの実力者なら俺の力なんて無くても脱獄できるんじゃないのか?」


俺は先程の気配から自分より格上であるはずの男に仲間に誘われる理由を聞く


男は難しそうな顔をしながら話し出す


「まぁ新入りだから知らんだろうが、この監獄にはな俺より強いやつが2人程いる」


俺はその言葉に驚く、これほど強いやつの更に上が2人もいることが形容し難い程の脱獄の難しさを物語っていた


俺の様子を見つつ、話を続ける


「まず最初に、この監獄のトップに君臨する奴がいる。看守長ギルディアってやつだ。こいつはな、俺が本気で戦おうと手も足も出ずに負ける程のバケモンだ、、、」


手も足も出ないほど、それほどのまでの実力者がこの監獄の本気さというものが伺えた


しかし看守長の次には誰が、、、?と思っていると男は少し笑いながら答えた


「ふっ、これはあくまで予想の範囲を出ない話だが、この監獄は魔力を動力源にしている巨大な魔道具の一種だ」


俺はその言葉に納得と共に驚愕する、それはこの監獄の魔道具の技術は王国とは次元が違うことが分かるからだ。


「そしてこの魔道具には明らかな欠陥がある、それは魔力の供給が足りないことだ」


魔道具とは元来、魔物から採れる魔石や人が持つ魔力により運用される。しかし魔石で補える魔力ではこの規模の魔道具は運用できない


「そしてこの部屋に来て俺は考えついた

この懲罰房にはとてつもない魔力を持つ者がいるとな!!」


俺はそれを聞いてよく分からず反射的に聞いてしまう


「懲罰房と魔力がなにか関係するのか?」


俺のその問に男はニヤニヤと笑いながら答える


「この部屋の中心に円柱みたいなのがあるだろ?あれは魔力を吸収する能力がある、だから俺は今素の身体能力に近い状態だ」


俺はそれを聞いて驚く、そんなものが存在するなんて聞いた事がなかったからだ


男はニヤニヤ笑いながら話を続ける


「そしてお前は、この部屋の中でも十分に動けた!そして身体強化まで使って魔力を吸われてねぇようだ!!それがお前を仲間に誘ったもうひとつ理由でもある」


俺は自分が魔力を吸われてないことに驚きながらも納得した。俺の天啓【聖守】は身体強化や守備系統の魔法を使用する際に絶大なバフを得ることが出来る。そのため俺は魔力を使った身体強化のバフが魔力吸収をレジストしているんだと思う。


男は1人納得したような俺の様子を見て、話を戻す


「それでな、この懲罰房で吸収した魔力は、この監獄のどこかに向かっている。恐らく懲罰房のどこかに巨大なこれと同じ部屋があるはずだ、そこにとてつもない魔力を持つ者がいると考えている」



俺はそれを聞き驚きつつも冷静を保ちながら聞く


「じゃあそいつを助け出して、この監獄を使えなくするってことか?」


男はそれを聞くと納得したように頷き

「そうだ」と答える。


俺はそれを聞いてある程度、作戦の内容を理解する。つまりこの男が時間を稼いでいる内に俺が懲罰房に居るそのとてつもない魔力を持つ者を解放するということだ


俺は作戦の内容を理解すると共に一度冷静になりふと話の内容を振り返った


作戦で一番重要なところなんだが!?

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