同じ趣味の子
クラスグループに無事に入れた俺は少し話した後に親睦会に参加するクラスメイトたちと別れ下駄箱へと向かっていった。
下駄箱に着き上履きから靴へと履き替えていると後ろから
「滝島くん!」
と呼ばれた。
振り向くとそこには先程自己紹介をしていたクラスメイトがいた。濡れ羽色の髪を方の部分まで伸ばしており、小動物のような小さい背。所謂カワイイ系であろう見た目だ。
「うん?どうしたの?」
と聞くと
「滝島くんってドラ○エが好きなんだよね!私も好きなんだ!」
と彼女は言ってきた。
ダメだ。名前が思い出せない。
「そうだけど。えーっと。ごめん、まだ全員覚えられてないんだ。」
「まぁまだ初日だから仕方ないよね。なら改めて自己紹介するね!私は
栗田さんか。よし、覚えた。
にしてもこの年でドラ○エ好きなのもまぁまぁ珍しいな。
リメイクとかは沢山されてるけど昔のゲームだからストーリーとかゲーム性が少し昔のよう感じで同い年でやってる人はいなかったからな。
「そうなんだ。栗田さんはどのナンバリングが好きなの?俺は初めてやったという意味でもVが一番好きなんだけど。」
と聞いた。
「私はIVが一番好きかな。オムニバス形式っていう他には無いストーリーの進め方とあのお転婆姫が凄い好きなんだ!」
いいねぇ。王道だけどやっぱりあのお転婆姫は人気だよね。
「IVか。俺もオムニバス形式は他のナンバリングにはなくて個人的に結構楽しかったと思ってるよ!あ、栗田さんは牢屋に誰入れた?」
「そりゃもちろん一択しかないよ!」
「やっぱりそうだよな。やっぱ転売ヤーしちゃってるから牢屋入れるよね!」
「戦闘も……ちょっと弱いしね。」
栗田さんなかなかにやってそうだ。
「そうだ!俺の家にはFCとかあるし良かったらやりに来る?」
なかなかいないドラ○エ好きだ。わざわざ声をかけてくれたんだから誘うくらいはいいよな?
「嫌だったら全然いいからね!」
「そんなことないよ!ドラ○エ好きに悪い人はいないもん。それに私はリメイクとかでしか遊んだことがないから一同オリジナルでも遊んでみたかったんだ。」
「良かった。なかなかドラ○エ好きな人いないからさ。せっかく同じものが好きなら仲良くなりたくて。」
「私もだよ。」
「よし、なら早速行こうか。」
「うん。楽しみだなあ〜」
という感じでまさかまさかの初日から家に女子が来ることになった。
昔に比べて小中で異性と接する授業スタイルになり男女の距離が比較的近くなったとはいえそれでもいきなり家に呼ぶというのはなかなかいない。
それでも俺はせっかく出会った同じ趣味の人と話したくて声をかけたのだがキモがられなくて本当に良かった。
改めて下駄箱で靴に履き替えた俺たちは家に向かって歩いていった。
途中は互いにドラ○エ関連の問題を出し合ったりしながら向かいあっという間に俺の家へとたどり着いた。
「着いたよ。ここが俺の家だ。」
「いいなぁ一軒家。やっぱり自分の部屋があるんだからマンションじゃないよね。」
「その代わり共働きだからいつもご飯は俺が作ってるんだけどね。」
と家の中に入りながらそんなことを話した。
自分の部屋へとたどり着いた俺たちは早速言っていたドラ○エIVのFC版を起動させることにした。
「すごい!滝島くんてもしかしなくてもゲーマーでしょ!ドリームキャ○トとか歴代のPS全てあるのなんて滅多にいないし!」
「親もゲーム好きだからお下がりみたいなものだけどね。」
「そっか。だからドラクエとかのちょっと昔からあるゲームが好きなんだ。私と似てるかも。私はおじいちゃんの家で過ごしてたからそこに置いてあったゲームがドラ○エとかだったからそれでハマったんだ。」
「そんなもんなのかな。新しいゲームも面白いけど昔からあるものも面白いしね!」
「うん。ということで早速やらせてもらうね!」
と栗田さんは起動し終わったドラ○エIVをやり始めた。
「飲み物とかとってくるけど何か飲みたいものとかある?」
「なんでもいいよ!」
もうあっちに集中し始めてる。流石だ。
特に希望もなかったので俺は1回の冷蔵庫から麦茶を2人分注いで上へと戻った。
――
―――
――――
その後はドラ○エを各自やりながらドラ○エの話をしたり某格闘ゲームをしながら遊んでいた。
ゲームをしていると時間はあっという間にすぎていくようでもう6時過ぎになった。
高校生とはいえ先日まで中学生だった栗田さんが1人で変えるにはもう暗い時間のため俺も途中まで一緒に行くことにした。
「今日は楽しかったよ!やっぱりグラフィックとか仕様が違うから同じ作品なのに違う感じがして面白かったな。
また遊びに来たいんだけどいい?」
「もちろんいいよ。そうだ、まだ交換してなかったしLNNE交換しとこう。」
「もちろんいいよ。……よし。それじゃもうそろそろ家に着くからこの辺で大丈夫だよ!今日は本当にありがとうね!」
「俺も楽しかったよ。また明日な!」
「うん。またあしたね。バイバイ!」
と言って栗田さんは帰って行った。
やっぱり同じ趣味があると異性関係なく喋れるからいいね。
最初は少し緊張したけどだんだん慣れて楽しく話せてよかった。
高校は無事にやって行けるか心配だったけど話せる人もいるからほんと良かった。
さてと。早く家に帰ってご飯作らないとな。
――――――――――――――――――
HD2Dリメイクが楽しみです。
栗田さんは胸の主張は控えめです。
ハーレム方のおかげで異性と仲良くなるのは圧倒的にハードルが低くなっているという感じです。
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