第41話 何時までも続く 背徳で楽しい日々


「さぁ、行くか!」


「はい、ご主人様!」


「リヒトくん」


「リヒトお兄ちゃん……」


俺は足が遅いミアの為に馬車を借りた。


理由は勿論、逃げ出す為だ。


ライト達とは縁が切れたとはいえ、また急に『必要だから戻ってくれ』そう言ってくる可能性がある。


だから、逃げる!


魔族領へ向かうライト。


反対側に進む俺……ある程度距離が離れたらもう追ってくる事は出来ない。


今迄は俺一人じゃ二人を魔物から守りづらいから悩んでいたが、今はアヤカが居る。


だから、馬車を使った旅が可能だ。


「さぁ~南へ行こう」


「ご主人様は、南の何処へ向かいますの?」


「リヒトくん、何処に行くの?」


「リヒトお兄ちゃん、どこか宛はあるの?」


「いや、特には無いな」


ライト達が北に向かうから南に向かう。


そう考えただけだ。


「特に予定がないなら、ウトイに行っては如何でしょうか?」


「ウトイ?」


「はい、鈴木が将来行ってみたいと言っていた街で、鈴木と同じ転移者が作った街だと言われていますわ。そこに行けば、私の様な特殊な技術を使わなくても米や調味料が手に入りますし……異世界みたいで楽しいという話しですわ」


この世界から見た異世界。


鈴木と同じ転移者が作った街……日本みたいな街と言う事か?


「凄く楽しそうだな! だけど、勇者パーティから出来るだけ遠くに行きたいんだ……」


「馬車で大体2か月位ですわね。どうでしょうか?」


その位の距離があれば、ひとまずは安心だ。


冒険者ギルドでライト達の動向を探り、近づいて来たら逃げれば一生関わらずに生きていける。


また、もし将来魔族と大きな戦争が起きてもウトイ位離れていれば、逃げ出す事も出来る。


正に好都合だ。


「それじゃ、ウトイに向かって見るか? カナとミアはどう?」


「私は、リヒトくんが良いならそれで良いよ! 旅じたいした事が無いし、新しい物を見たり経験出来るだけで楽しそうだもん」


「ミアも同じだよ! 初めての旅だし凄く楽しみだよ」


「そうか、それならウトイの街を目指していこうか? アヤカ道は解る」


「はい、お任せ下さい。鈴木の最高傑作の私にはナビゲーションシステムが入っていますから何処にでも簡単にいけますわ」


うん!? なんでナビゲーション?


異世界に衛星なんて無いからGPS機能は流石に無理だろう。


まぁ、下手に突っ込むと自滅しそうだから聞かないでおこう。


「へぇ~凄く便利だね!」


「鈴木の最高傑作ですから! お任せ下さいざます!」


「ざます?」


良く見るとアヤカは何処からともなく眼鏡を取り出し、くいっと指で押した。


「出来る女が使う言葉ざます! 鈴木のデーターにあるざます」


「それは……あははっ……多分、古い表現だから、他の方が良いな」


「そうざますか? それは本当に残念ざます」


なんだか、鞭をもってそうな嫌なキャラクターが頭に浮かんだけど、アヤカがやると美人教師に思えるのが凄いな。


「それでは、リヒトちゃ~ん……これでどうかしら?」


そう言いながらアヤカは体をクネクネしている。


「え~と、リヒト……ちゃん?」


「そうよリヒトちゃん……カナちゃんがリヒトちゃんのお嫁さんでミアちゃんが二人の娘……そして私がカナちゃんのお母さんでリヒトちゃんの義理のお母さん……これで禁断の疑似近親相姦プレイが……」


いや、この絵面、本当にそう見えてくるから止めて欲しい。


「ねぇ、貴方……」


「お父さん……」


二人ともノリノリだな。


「え~と……」


「アヤカイヤーは地獄耳っと……この近くには誰もいませんよ……さぁ、リヒトちゃん、この義母さまの胸に飛び込んできて良いんですよ」


そう言うと俺が飛び込むでなく、アヤカが俺を抱きしめてきた。


馬車を操っている最中なのに……俺から手綱を取り上げご丁寧にアヤカが操りながら俺の胸に手を伸ばしてくる。


それにつられて……


「貴方、私も欲しいな……」


そう言ってカナがしだれかかってくる。


「お父さん、ミアにもしてよぉーーお母さんばかり程いよぉー」


そう言いながらミアは俺の股間に手を伸ばしてきた。


「ちょっと……流石に外は……恥ずかしい……」


「大丈夫よ! 近くに誰も居ないからね、リヒトちゃん、義母さんと思いっきり楽しみましょうね」


嘘だろう……本当に此処でする気なのか……アヤカさんは俺の服を脱がし始めた。


カナとミアは俺のズボンに手を掛けている。


三人とも、いつの間にか息がピッタリだな。


まぁ良いか……これがハーレムの王道だよな。


「そうだね……」


俺がそう言うと、素早く三人は俺の服を脱がしていき、あっと言う間に裸にされた。


そのタイミングで、アヤカは服を脱ぎ去り赤いセクシーなブラのフックを外しにかかる。


スイカ並の大きな胸がプルンっと零れ落ちた。


その横でカナが服を脱ぎ白いブラとパンティの姿になり……ミアもブラウスを脱ぎ捨て、ピンクのキャミソールとパンティの姿になる。


この状態で、この設定……凄く背徳感が沸いてくる。


「リヒトちゃん、お義母さんが気持ち良くしてあげるわぁ。ハァハァ~」


そう言いながらアヤカは胸を近づけてきた。


「貴方、若い体の方が良いよね」


そう言いながらカナは俺の左手を股間へ押し付けていった。


「お父さーん……若いって言うならミアだよね?」


そう言いながらミアは俺の股の間に座ってくる。


今の俺はほぼ、すっ裸状態……この状態で男だったら興奮しない訳が無い。


「あらあら、若いって凄いわね」


「私を見て大きくなったんだね……これは責任をとらないとね」


「うんうん、それじゃミアが……」


気が付くと三人も裸になり……


物凄い経験をした。


今迄も凄かったが……これは凄い。


幌馬車で良かった。


声や音は聞こえていたかも知れないが……流石に幌の中だから見られてはいないよな。


しかし、この状況で手綱を使い馬を静止させているアヤカはやはりチートだと思う。


う~ん、しかし俺はこれで本当に良いのだろうか?


最近の俺は奉仕して貰っているだけで、自分からはほぼしていない。


それでも満足そうに三人はしている。


カナとミアは満足そうに横で寝ている。


「本当にこれで良いのかなぁ~」


俺がそう漏らすと……


「ご主人様は今のままで良いと思いますよ……でも、それでも気になさるなら私が鍛えてあげますわ」


このまま、されるがままも、しゃくなので、鍛える事にした。


◆◆◆


それから、予定通り2か月位でウトイの街についた。


魔王と戦わない俺達は決して物語の主人公じゃない。


だが、三人と俺の生活を前の世界の人間……特に人形者が見たら。


絶対に俺が主人公だと思う筈だ。


だって、俺の傍に居るのは間違いなくアニメやマンガのヒロインにしか見えない美女に美少女だからね。


「着きましたわ! ご主人様」


「着いたね! リヒトくん」


「着いたね、リヒトお兄ちゃん」


まるで日本の観光地のような街並み。


俺達の新しい生活が今始まる。



                      FIN



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