第32話 アヤカと裁縫


取り敢えず、宿を飛び出し生地屋に向かった。


あれは魔性だ。


アニメやフィギュアを愛する人間にとっては途轍もなくエロイ。


薄い本やエロ漫画、魔改造フィギュアが現実に居たら……鈴木は本当の天才だ。


きっと、出会えたなら『親友』になれたかも知れない。


死んでしまったのが、本当に口惜しい。


これからどうするか?


アヤカと話さないと……


カナとミアとアヤカと俺……四人で楽しく過ごせればよいな……そう思う。


考え事をしているうちに生地屋についた。


「今日はどんな生地をお求めで……」


俺が大量の生地を買い漁っているのは結構有名になっている。


「そうだな……今日はアダルトな感じの物やレースの様な物、紫や黒の良い生地が欲しい」


「それじゃ……」


生地屋で生地を買い、食材を買い宿屋に向かった。


カナやミアと会わせる前に、色々と聞いておかないとな……



◆◆◆


宿に戻って来た。


「ただいま~」


「お帰りなさいませ、ご主人様!」


せめてシーツに包ってて欲しいな。


「確かに魅力的だけど、裸のままは……」


「ご主人様にわざと見せているのですわ……」


「確かにアヤカの裸は綺麗だけど、取り敢えずシーツに包ってくれるかな。 あと生地を買ってきたから、下着と服を作って貰えるかな?」


「心得ましたわ……なにかリクエストはありますか?」


「目のやり場に困るから、余りセクシーじゃ無い物がいいな」


「ええっ、それじゃ作成させて頂きますわ……それでは道具を貸して下さいませ」


俺が道具を渡すと凄い勢いでアヤカはハサミを使い生地を切断していく。


「凄いな……」


「私、メイドとしても一流なのですわ」


凄い勢いでブラと下着が出来あがっていく。


だけど……俺は『セクシーじゃない物』ってお願いしたんだけど……途轍もなくセクシーだ。


まず、色が紫でブラはただでさえ透ける素材を使っているのに、乳首が見える仕様になっている。


パンティも同じく紫のスケスケで肝心の股間に穴があいている。


それに同色のガーターベルトとストッキングが凄くセクシー。


いや、それを超えて淫靡と言った方が良いのかも知れない。


此処までに掛かった時間は10分掛かってない。


「凄いな……」


「メイドとしても超一流ですから当たり前ですわ」


裸よりマシだな。


「取り敢えず、続きの作業は下着を身に着けてからにして貰って良いかな?」


「ええっ、解りましたわ……これで宜しいでしょうか?」


「ああっ……」


さっき迄の裸は健康的だったけど……寧ろ、セクシーな下着を身につけた方がより淫靡に見える。


薄い本のセクシーな人妻、もしくは未亡人とかに見えてくる。


「それじゃ、これから服の制作にかかりますわ」


なんで、あんなに素早く正確にハサミが使えるんだろう?


型紙も作ってないのに……


ただ、ハサミで切って、縫っていくだけで服が出来あがっていく。


人間技じゃないな。


黒と白……アヤカはメイドだから、メイド服か……


凄いな、こんなに手の込んだ服がこんなスピードで出来上がっていくなんて……


もうメイド服が完成しているし、今着ている下着と併せると『セクシーメイド』って感じだ。


そこからアヤカは更にタイトスカートにノースリープのシャツ……ジーンズにトレーナーにビキニまで作り上げた。


「ふぅ、こんな物ですわね……それでご主人様はどれを着て欲しいですか?」


「やはり、メイド服かな」


「それじゃ、早速着てみますわね」


下着を身に着ける時もそうだけど、着替えが凄く色っぽい。


凄いな……アニメやフィギュアで巨乳のメイドはかなり見たけど……此処までセクシーな存在は見た事無い。


メイド服とガーターとストッキングの破壊力は凄すぎる。


「……」


「どうですか? ご主人様 似合ってますか?」


「ああっ、凄く似合っているよ……」


「それじゃ、ご主人様……早速、脱がして欲しいのですわ……」


「ああっ……違う!」


「違いませんわ! さっきみたいのではなくしっかりと濃厚な経験を味わっていただきますわ」


不味い、此処でしてしまったらカナたちの元に帰るのが遅くなる。


「それは、またの楽しみに……実は俺はパーティを組んでいて他に仲間が二人いるんだ。これから合流するから仲良くして欲しい」


「仲間は男ですの? それとも女ですの?」


「女、少女二人だよ」


「あは~ん……そう言う事ですのね! その二人を巻き込んでご主人様は4Pをしたいのですね、解りましたわ、このアヤカにお任せですわ」


此処で否定しても仕方が無い。


そうなる可能性もあるしな……


「まぁ、取り敢えず、此処を出ようか?」


「そうですわね」


これで、これからは家事は相当楽になるな。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る