第18話 カナとの日常


「今日の掃除疲れたねー」


「まぁ仕事だからね、でも体動かすのは結構気持ち良いでしょう?」


あれからも、初心者向きの仕事をカナと一緒に受けている。


討伐はゴブリンのみ。


尤も大きな巣ごと潰してきて、上位種も討伐しているから、誰も文句を言わなくなった。


街の商人からは喜ばれている。


「昔に比べたら、凄く楽しい……」


「それは良かった」


今はもう夜。


夕方にシャワーを浴び、食事を済ませ、後は寝るばかりだ。


カナは丁度服を脱ぎすてこれからキャミソールを着ようとしている所だ。


「カナ、それ要らないから」


「えーーっ」


カナは顔を赤くしてキャミソールを胸の所で握りしめている。


「パンツも要らないから」


「あの……もしかして今晩もするの?」


「当り前じゃない……新婚なんだから」


そう言いながら俺はカナのパンツに手を掛け素早く脱がし、そのままベッドへ引きずり込んだ。


「あの……リヒト私……恥ずかしい……それにちょっと痛かったし」


「大丈夫、多分昨日程痛く無いし、今日は優しくするから」


「うん、優しくしてね」


今日のカナも凄く可愛らしく綺麗だ。


カナに俺がのめり込んでいくのは仕方ないよな。



◆◆◆


カナと結ばれて2週間が経った。


一度火がついてから俺は止まらなくなった。


理想の彼女と結婚したのだから仕方ないと思う。


このままでは確実に妊娠してしまうと判断した俺は早々と避妊紋を自分の体に刻んでいた。


自分に刻んだのはカナの綺麗な肌に刻みたくなかったからだ。


仕事をし、夕方になるとすぐに二人で始めた。


「凄く感度が良くなったね」


「そ……そおかな?」


声を出すのがカナは恥ずかしいらしく、俺がさわって感じても……


「ん……んんん……っ」


必死に耐えて声を上げてくれない。


口に親指を咥えて耐えている姿は本当に可愛らしく思える。


「どう気持ち良い?」


「そんな事聞くなんてリヒトの意地悪~」


「これも二人で頑張ったからだよ、気持ち良いでしょう?」


「気持ち良い……これでいいの?」


いつも自信が無くてうつむきがちだったカナはもう居ない。


俺の妻としてパートナーとして、しっかりつとめている。


そして、俺に見せてくれる可愛らしく淫靡な笑顔は以前に増して輝いて見えた。


◆◆◆


「リヒト……」


「カナ……」


行為が終わり、俺はカナに腕枕をしている。


俺の右腕を枕にし、俺の手を抱え込む様にしながら胸にしだれかかるようにして眠る。


それがカナのベッドでのポジションだ。


行為そのものも男だから好きだが、終わった後の余韻。


それが凄く大切な時間に感じる。


ただ、裸で抱きしめあいながら眠る。


目の前にカナの顔がありお互いに見つめ合う。


この瞬間が凄く尊く感じる。


「カナは幸せ?」


「うん、凄く幸せですよ……」


俺はカナが居るだけで凄く幸せだ。


どうやらカナも同じようだ。


「そういえばカナって欲しい物は何かある?」


カナは凄く質素。


というか、恐らくお金の使い方も知らないのかも知れない。


俺から買ってあげれば喜ぶが、自分から俺にねだってくることは無い。


だからこそ、カナが欲しい物をプレゼントしたい。


そう思ったんだ。


「欲しい物ですか?」


「うん、何でも欲しい物を言って、買ってあげるから」


「そうですね……リヒトと一緒に居られないとき寂しいから友達が欲しいですね……あははっだけど無理なのは解っていますから気にしないで下さい」


友達……なにか良い方法が無いかな。





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