第3話囲碁、将棋

将棋は小学4年生で覚え、囲碁は小学6年生で覚えた。

独学。

ひたすら、棋譜を並べた。高校時代に入ると、将棋はアマ3段、囲碁はアマ初段になった。

高校の看板を背負い高校将棋大会の地方大会に出た。

テスト期間中だが、我が高校の名を広めろと先生から出場の機会を与えてくれた。

予選は突破した。

しかし、2回戦で、僕が先手で相掛かりの将棋になったのだが、知っている、知っているが、5六歩をついた。

相掛かりでその歩はついてはいけない。しかも、居玉。

飛車先の交換から、角交換しているので王手飛車をくらった。

冷静に対処すれば、飛車角交換だったのだが、飛車は見捨てて、相手の玉を詰ましにかかった。

一手間違えば、僕の勝ち。

王手飛車くらって、良くあそこまでギリギリの勝負になったもんだ。

しかしながら、相手はアマ5段。間違えるはずがない。


僕はもう、詰ませないので投了した。

相手が、5六歩の話しをして、ついちゃいけませんよね?と言ったが分かってる。でも、あの時は考えがあったのだ。

アマ6段の人間を1回戦で39手で投了させたので、飛車くらいあげても勝てると思っていたのだが、甘かった。

負けたら感想戦もほどほどに、帰宅の途に。

囲碁は、最近囲碁クラブに通っている。

定石を忘れてしまっている。

僕は殺し屋なので、大石たいせきを殺そうとして自分にキズが出来て、両アタリをくらい、相手は生きて自分の石が死んだ。

囲碁、将棋には性格が出る。普段大人しいヤツほど荒い勝負になる。ケンカ碁、力戦将棋。

正反対の勝負をするのだ。

これが、トリスの趣味である。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る