第21話

「明日の予定って、決めてあるの?」

 寝室で布団に入りしな、祥子が訊いてきた。

「叔母さんたちの所へ、カタログギフトを持って行くことくらいかな」

 私は思い出したように答えた。祥子は私の方を向いて、

「私もついて行こうか?」

 心配をしているような、あくまで冷静につとめて抑揚を押し殺しているような、そんな口調だった。

「うーん」

 私は豆球のついた天井を眺めながら別段熟考しなくてもいいようなことに間を作った。一番近い叔母さんの家は徒歩五分だし、あとは車を使った方が楽だ。

「ドライブがてら一緒に行くか」

 そういえば、祥子と二人でのんびりとなんてことも久しぶりな気がした。

「じゃあ、そうしましょう。お休み」

「ああ、お休み」

 そう言ってから、私は意を決したようにして身を上げて豆球を消してからまた横になった。

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