第5話 幼馴染
今は朝の5時50分。
あと10分すれば、102号室の優が玄関のチャイムを鳴らす。
ご飯だけ受け取りたいが、いつも部屋にあがってくる。
そして、僕が食べ終わるまで、ずっと見つめている。
(いつも思うけど、男が男の顔を見て、何が嬉しいんだろう?)
僕の身長は164㎝、優は172。
いつも見上げるから、その度プライドが傷つく。
そんなことで傷つくなと言われるかもだけど、女扱いされるのも、女に見えるキッカケも、すべてが僕は嫌なんだ。
「実―! 実、実って……!」
朝ベッドで起きてから、ずっと俯いて考えていた。
なのでまだ、水色と白のストライプ柄のパジャマ姿だった。
そしたら、合鍵を使って、優が僕の寝室に入ってきていた。
両肩を揺さぶられて、視線だけ優に動かす。
「何……?」
嫌そうな顔を隠さない僕を見て、優はハアッと溜息。
「朝ごはん食べますよ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます