第39話思い出シリーズ5

今回で最後の思い出シリーズ。


実家の家族と回転寿司に行った思い出。


久しぶり帰郷して、僕の奢りで回転寿司を食べる事になった。


カウンターの寿司屋では無い。

回転寿司だ。

運転手は酒を飲まない、母。

父、弟と4人で回転寿司で食べ始める。


家族は流れる寿司を次々と食べる。

既に、ネタが乾いているのもあった。

僕は店員に、

「今夜の、白身魚は何?」 

と、聴くと、鯛かヒラメと言う。


そう言う風に僕は食べていたら、父や弟は唐揚げなんか食べていた。

滑稽だったが、食べたいもの食べて飲むのが美味しい。

だから、僕は何も言わない。

ひたすら、僕はビールを飲んでいたが、横の連中は焼酎で良い気分になっていた。


回転寿司は、腹が空いていると次々と皿を取る傾向が見受けられるが、それが家族だった。

僕は白身とエンガワだけ食べてビールを飲んでいたが、エビフライや母に至ってはコーヒーゼリーを食べている。


これからだと言う時には、家族は腹いっぱいだった。

僕は、4貫しか食べていないから直接、店員に注文していたら、

「お前は、通だな?」

「やっぱり、兄ちゃんだ!」

「さすが、羽弦家の長男」

と、絶賛されたが、寿司食いに来て、唐揚げやエビフライを食べるなんざ、あぁ〜、自由だなぁ〜と思った。


食には決まりはない。もちろん、マナーはあるが、自分が好きなものを食べるのが本質。


ビールや焼酎など散々飲んでも、2万円以内だった。

そこから、ハシゴ。


父は生前、言っていた。

テレビで美味しそうな店の番組があると、一度で良いから、自分も食べてみたいけど、お金もそんな場所も無い!と。


だから、初孫が生まれた時は、父、母を料亭に連れて行った。

父は鮎の刺し身に驚いて、僕は父に自分の分の刺し身を渡すと喜んでいた。


また、浜焼きにも連れて行った。

その時の思い出は、亡くなる直前まで話していた。

最後は、関ヶ原に行きたいと言っていたのだが、間に合わなかった。


また、ハシゴも大好きでスナックのハシゴをした。地元にはキャバクラは無い。


このシリーズを書くにあたり、食事の大切さを改めて知った。

あの時、一緒に何を食べたとか、何を飲んだとか記憶に残る。

また、貧乏時代、もやしと焼きそばばかり食べていたり、鶏ガラを食べていた時代もあった。

それさえも、買えないとき仲の良いコンビニ店員に廃棄弁当をもらっていた。


それを考えると、随分、クオリティーが上がったもんだ、食生活の。

嫁さんのマカロニサラダは大好き。

もう、9年間食べて無いが。


今夜は、地元のお世話になった叔母ちゃんの弔いの夜。

遅くまで起きていよう。

田舎の風習なのだ。


土曜日に書いているが、今夜は大雨。

これを涙雨と言うのだろう。

叔母ちゃんと父は姉弟。

天国で、一緒に酒を飲んでいるだろう。


ま、2回ほど父、母に高級料理店に連れて行ったので良しとする。

母はまだ、現役なので母の要望を聞こうと思う。

母は、伊勢志摩の旅館で海鮮が食べたいらしい。

その、願いを叶えようと思う。


これで、思い出シリーズは終わりです。

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