第6話 意外とポンコツなエルフさん
そして待ちに待った料理が食卓へと並べられたのだが、直人はそのラインナップに絶句することになる。
「……えっと、これは何かな?」
「何って、朝食だよ~。どう、美味しそうでしょ?」
彼女が作った料理のラインナップを、直人は改めて一つずつじっくりと観察していく。
まず一品目、何かの肉を細く切って焼いた料理。まあ、それ自体は普通のメインディッシュくらいにしか思わないのだが、問題は一緒に和えられているのが明らかに生き物の目玉のようなものだということだ。
「……この球体は、何を使ってるの?」
「ああ、これ? これはね、リビングベアっていう、まあ熊みたいな姿をした魔物だよ。その眼と、あと睾丸を使ってるの。精力は抜群! こんな森の中だから、重要なたんぱく源にもなって栄養満点だよ!」
「……」
使われていたのは目玉だけじゃなかった。男の象徴にとって重要な部分も料理するとは、これが本当のサバイバル生活なのだろうかと考えてしまう。
続いて二品目、見た目は野草をふんだんに用いたサラダのようなものだ。しかし、そこに混ぜられている食材の中には明らかに毒が入ってそうなカラフルなキノコや、口に入れたら怪我をしそうなくらい刺々しい見た目をした木の実が含まれていた。
「えっと、こっちにあるのも独創的な料理だけど……。まさか、本当に毒とか入ってないよね?」
「毒? 入ってるわけないでしょ、そこまで私も鬼じゃないわよ。傘のところに毒があるんだけど、ちゃんと処理はしてあるわ。こっちの木のみは、味はちょっと、う~ん……。控えめに言って、刺激的なだけだから」
「刺激的って控えめで使う表現じゃないよね!?」
「安心して? 最悪、三途の川が遠くから観光できる程度で済むから」
「もうそれはあの世への片足を突っ込んでるんだよ……」
「大丈夫、大丈夫。それに入ってる栄養自体はやっぱり貴重だからね~。私も重宝してるし。慣れれば大したことないから」
異世界で食に何不自由なく生活していた直人の顔が、段々と青ざめていく。まだ一品目の料理は許せたが、二品目で既に脅し文句が別の意味で殺し文句のザ・異世界産料理ときた。
まさか、本当にポックリ逝ったりしないよね? 三途の川の向こうで誰かが手を振ってたりしないよね?
そう考えると恐ろしくもあったが、こうして彼女は無事なのだから大丈夫ではあるのだろう。
……そう考えることで、気分を幾分か落ち着かせることにした。
そして最後の品は、無色透明なスープと中央に何やら蜂のようなものが浮かべられた料理だ。スープの色が透明なだけに、紫色の蜂の存在感はまさに異様で食欲が自然と引いていく。
「……最後のこれは、もう聞かないでおこうかな」
「何でよ? これも食べてみると結構美味しいよ? マッドスピアの煮汁。しかも、ナオトの奴には特別に嬢王を入れておいたから甘美な響きを味わえるはず。見た目はグロテスクだけど、こっちは毒を予め処理してあるから食べられるはず」
この森、毒の入ってる食材が妙に多くない?
「今、毒の入ってる食材が多いって顔してたでしょ?」
「え、そうだけど。何で分かったの?」
「そりゃ分かるわよ。不思議に感じるかもしれないけれど、この森の生物は体内に毒を有することで自分の身を守るの。生存戦略って言えば良いのかな? ここの森で暮らし始めた頃、ほとんどの食材に毒が入ってるのが分かってビックリしたよ」
「まさか、食べて確かめたの?」
「そうだけど?」
「そうなの!?」
「そういう時のために、魔法とかを学んでるんだから。だから、ナオトは安心して食べてくれていいのよ?」
「あ、あはは……」
改めて、このシルヴィアという女性は行動力の塊だと思い直すのだった。自分にそこまでのガッツはないため、むしろ自然界で生きる逞しさみたいなものを分けてもらいたいと思うくらいには。
「さて! じゃあ、いただきましょうか!」
「ウ、ウン……。ソ、ソウダネー……」
でも、それはそれ、これはこれ。例え専門家の意見だろうと、このラインナップに対して諸手を挙げて喜びながら食べられるわけではないのだ。
だが、恐れを知らないのかシルヴィアはパクパクと料理を口にしていく。進む速度はかなり速く、おつまみ感覚でどんどん皿の中のものがなくなっていく。
「ん~~、美味しい! ほら、ナオトも遠慮なんかしないで食べてよ! 案外、怖がらずに食べればいけるから!」
(遠慮はしてないんだけど……。でも、本当に美味しそうに食べてるしな……。実は、単に脅かそうとからかってるだけで美味しいんじゃ……?)
シルヴィアの表情を見るだけでは、シルヴィアの味覚の方がおかしいのか自分の感覚の方がおかしいのか判別することはできない。やはり、食べる以外に選択肢など残されていないのだ。
恐る恐る、本当にゆっくりと席に着き用意されていたフォークを手に取った。色々な意味でゴクリと生唾を飲み、故郷の食を重んじる文化に倣って合掌する。
「い、いただきます……」
「へえ、異世界の人はそうやって挨拶するんだ。次から私もやっていい?」
「どうぞ、お構いなく……」
もはや、シルヴィアに気を遣う余裕すらなく適当に返事を返し、全神経を集中させて目の前のゲテモノ料理群と向かい合った。
まずは一番ハードルが低そうな肉料理から手をつける。フォークで一刺しすると、肉と一緒に眼玉? 睾丸? が貫通し白い液体が油と混じり合って滴る。
口にすることも躊躇われる本当にグロテスクなビジュアルではあったが、食材越しに見えるシルヴィアがワクワク、ドキドキと期待に満ちた眼差しでじっとこちらを見つめてくるので食べないわけにもいかなかった。
せっかく作ってくれた料理、勇気を振り絞って口にパクリと放り込む。ぐちゃり、ぐちゃりと噛むほどに球体から漏れ出る苦みの強い液体と肉の獣臭さが肺を満たしていく。
お世辞にも美味しいとは言えない料理だったが、唯一、肉の脂身だけはほんのり甘く感じて何とか食べることができた。
「どう、美味しい?」
「……美味しいって言えたら良いけど、流石に無理かも」
「そう? まあ、そうかもね」
「……分かってたのか?」
「だって、私ってば料理っていうのをやって来なかったからね。基本は焼く、和える、あとは煮るくらいしか知らないし。お世辞にも味に自信があるとは言えなかったから」
「それでも、生きていくために仕方なく食べてたって感じなのか?」
「まあ、そうかな? 食べられる物って自分が手に入れられる食材に限られるし。これでも、結構自分なりに工夫したんだよ?」
「……大丈夫。それを聞いたら増々残すわけにはいかなくなった」
直人は気合で肉料理を口の中に頬張ると、ぐちゃぐちゃと良く噛みながら苦みに耐えて飲み込んだ。量自体はあまり多くなかったので食べきることもできたが、既に腹は満たされつつあり次が食べられるか心配だった。
「じゃあ、次は……。こっちのスープで」
「はいはい、どうぞ。本当は美味しそうに食べて欲しかったけど、こっちも贅沢は言わないからさ。残したかったら残しても良いよ? 私が食べちゃうし」
「そ、それだけは……。出された料理は全部食べなさいって、母に教えられたから」
「母親に、ねえ……。まあ、それなら頑張って食べてみて。一応、応援はしたげるから」
続いて、直人は透明色なマッドスピア入りスープを一口飲んでみる。確かに、見た目に反して味はとても甘いが砂糖水を飲んでいるような感覚であまりゴクゴク飲めるようなものでもなかった。
時折、鼻の辺りに蜂の羽やら足やらが当たって見栄えに加えて感触も相応に気色悪かったわけだが、苦みたっぷりの青汁を味わうが如く飲み干してしまった。
「……健康飲料だと思えば、飲めなくはないよ」
「健康飲料か……。そっちの世界には、健康に気を遣った飲み物があるってこと?」
「まあね。青汁とか、プロテインとか、野菜ジュースとか、ヤク〇トとか、色々だよ」
「へえ、何か飲んでみたいかも。何か作ったりできないわけ?」
「こっちにある食材がどんなものか知らないけど、野菜ジュースなら頑張れば作れるんじゃないかな」
「いいね~。こっちには、飲み物と言えば水かお酒、あとは蜂蜜とか果物を使ったジュースくらいしかないから羨ましい。じゃあさ、お酒は飲まないの? 私、結構お酒が好きなんだけど」
「僕はお酒飲めないんだよね」
「下戸ってこと? う~ん、ちょっと残念かも。でも、まあお酒を飲めない人に無理矢理勧める趣味はないし気にしないで。代わりのジュースを用意してあげるから」
「……そのジュースも、できれば毒入りとかじゃない奴でお願いします」
「そんなことしないって! 私を何だと思ってるの!」
「今のところ、異世界から知らない男性を召喚して求婚してくるヤバい人だと思ってるよ」
「言ってることは合ってるけれど! 私だって必死なんだから、そこは茶化さないの! それに、ちゃんと栄養満点で食べられんだから問題ないでしょ? 騙されたと思って。ね? 次、行ってみよう!」
「騙されたというか、既に騙されてるんだよな……」
そして、促されるまま直人が最後に目をつけたのは待ちにも待ってない例の刺激が強すぎるサラダである。見た目は非常にカラフルで彩は悪くないのだが、入っている内容を事前に聞いているとどうしても口にするのを躊躇ってしまう。
「ほら、パクッといきなさい! パクッと! 私なんかほら、もう食べちゃったわよ!」
「が、頑張るよ……」
フォークでザクリと野菜を刺し、同時に木の実も幾つか器用に救い上げて睨めっこ。食べたらどうなるか分からない恐怖が再び襲い掛かるも、目の前から飛んでくる「ドキドキ、ワクワク」ま眼差しを受けていたら催促されているようにも感じてしまった。
(ええい、ままよ!)
パクリ! むしゃむしゃと歯を立ててゆっくりと咀嚼していくと、次の瞬間、噛み潰したところからこの世のものとは思えない味の液体が染み出してきて舌の上をゴロゴロと転がった。そんなに硬い固形物を食べているわけでもないのに味覚と食感が舌の上で暴れまわり、思わず口元を押さえつけてしまう。
「う、うう、ううううう……」
「ちょ、ちょっと大丈夫!? そんなに不味かったの!?」
「っ! っ! ……っ!」
一度は戻しそうになったそれらを、直人は気合を入れて飲み込んで見せた。未だに強烈な、例えるならケチャップとマヨネーズと御酢とほうじ茶と複数の香辛料を同時に味わったような感覚が舌の上を這いまわっている。
流石に三途の川までは見えることはなかったが、人によっては気絶してもおかしくないレベルの味わいで一般的な生活を送っている人からすればまず食べるという選択肢すら浮かばないものだ。
唯一の救いは、飲み込んで暫くしてからほんの少しだけ甘さを感じる部分が刺激されてくれたことだろう。少しでも味覚を治そうと少し大袈裟に呼吸することで空気を混ぜ、どうにかこうにか立ち直ることができた。
「……本当に失礼なのは分かっているんだけれど。流石に食べられないくらい不味いよ、これ」
「そうなのかしら? 直人はまだ食べ慣れてないだろうと思って、少量だけれど甘味が少し強い木の実の粉を混ぜておいたと思うのだけれど」
「ああ、それなら少しだけ……。気は遣ってくれてたんだ、ありがとう」
「ちょっと私も貰っていい?」
「……どうぞ」
シルヴィアもまた、一口野菜を直人の皿から摘まんで食べた。彼女は少し眉をひそめはしたものの、特に吐き気を催す様子もなく普通に飲み込んでしまった。
「……変ね」
「何が変なんだ?」
「ちょっと甘味が強い気がするのよ。いつもはもっとこう、円やかというか、控えめな甘さって感じなのだけれど」
「……全然よく分からないよ。でも、甘ければ甘いほど良いんじゃないのか?」
「ええっと、ちょっと待ってて」
シルヴィアは席を立って台所へと向かうと、先ほど使っていた調味料の棚を確認して……。
「あ」
「……何? その不味いってニュアンスの「あ」は?」
「ごめん、ナオト……。私、甘みを加えるときに間違えて興奮しちゃう副作用が出る調味料を使っちゃった」
「……」
「てへっ☆」
「てへっ☆ じゃないよ! 何その砂糖と塩を間違えちゃったみたいな感じの言い方!」
「し、仕方ないじゃない! 見た目も凄く似てるから普段はキャップの色とかで判断してるの! でも、この間入れ替えるときに逆にしちゃったの忘れてて……」
「もはや色で区別する意味とは……」
「うん、流石にヤバいかも。私……。凄く興奮してきちゃった」
「ちょっと待て! ま、まさか僕も……?」
その時、直人の体に異常なほど火照り始め、心臓の鼓動が高鳴ると同時に吐く息も荒っぽくなっていってしまう。抑えようとしても血流の流れが速くなるのを止めることはできず、ついには自分の性感帯にも刺激が……。
「ん、んん! な、ナオト……! わ、私……。もう、感じ始めちゃった……」
「それ、は……。僕も、同じなんだけど……。はっ!」
直人の目に飛び込んできたもの、それは豊かに育った二つのボールを揉みしだくシルヴィアの姿だった。頬を赤く火照らせて吐息を荒げ、もはや淑女とは何かと問いたくなる獣のような荒々しい動きをしている。
必死に股を閉じてくねらせる様子はあたかも誘われているようで、興奮状態の直人には流石に刺激が強すぎた。
「はあ、はあ……。ふ、ファイス、さん……。何とか、する方法は、無いんですか……?」
「い、一応、あるわよ……。ここに、ね……! ん……」
シルヴィアは自分の胸の谷間に手を突っ込むと、ビクビクと電流のように駆け巡る快感に悶えながらも何やら緑色の液体の入った小瓶を取り出した。
(どこから取り出してんだよ、アニメじゃないんだから!)
それだけ彼女の胸の圧力が凄い……げふん! とてもたわわであるという証拠なのだろう。確かに、ああして収納しておけるのは便利かもしれないが世の大半の女性から嫉妬されそうな動作であることに間違いはなく、また男の視線も同時に惹きつけてしまうものだった。
無論、直人も例外ではなく、胸元を見ようとした視線をどこかに捨て去ろうとして……。高められた興奮状態がそれを許してはくれず、まじまじと熱いし視線を送ってしまっていた。
「どう、したの……? もし、かして、私の、胸……。気になる?」
「そういう、ことを言うな! 意識、しないように、してるのに……」
「その割には、熱烈な視線を感じるけど? 私は、気にしないのに……」
「僕は、気にするんだ……!」
シルヴィアはその小瓶の蓋をポンと何とか外すと、緑色の液体を自分の口の中へと流し込む。そして、ふらついた足取りで何とか直人の目の前までやってくると彼の頬をガシッと掴んで上を向かせた。
「あい、おうう……。おあう、あいああ」
「な、何を……」
「んっ……!」
「んん!?」
心の準備をする暇もなく、桜色の唇が直人へと一直線に襲い掛かってきた。唇同士が触れた瞬間、互いの体に電撃がビリビリと走るように快感は最高潮へと達してしまう。そんな気持ち良さを今もなお掻き立てているのは、シルヴィアの舌による口内蹂躙の刑だった。
舌同士が触れ合い、絡み合うと同時に直人の中に彼女の唾液と先ほどの液体の混じり合ったものが流れていき、それらを分け合うようにして二人で飲み干してしまった。
「あぅ……」
「……ッ! はあ、はあ……」
ようやく離れた互いの顔と顔の間には何とも厭らしい透明な液体の橋がかかっており、シルヴィアは恍惚とさせながら「さ、さいこう……」と天にも昇るような口ぶりで漏らしたのだった。
「……あれ? 興奮が、治まって……。一体、何を飲ませたんだ?」
「ああ、これ? これはポーション。あらゆる状態異常を回復させる魔法薬。全部を飲んだわけじゃないから効き目が多少遅くはなるかもだけど、だいぶ楽にはなったでしょ?」
「確かに、そうだけど……。って、そうじゃない! ファイスさん、さっき、き、き、きき、キスをしたんじゃ……」
「そうだけど? だって、すぐ取り出せるのが一本しかなかったし。それに、こうやって飲ませた方が効率は良いでしょ?」
「そ、そうなのかな……? でも、元はと言えば間違えなければこんなことには……」
シルヴィアの説得には少々穴があるような、何だか上手く丸め込まれているような気がしなくもない直人だった。しかし、彼女の起点が無ければもしかしたら一生取り返しのつかない過ちを犯していた可能性もあったことを考えると、これで済んで良かったと思うべきなのかもしれないと思い直した。
「……もしかして、怒ってる? 私、その……。ごめんなさい……」
「あっ……」
塩らしく、こちらの様子を窺いながら謝るシルヴィアを見て、「やってしまった」と心の中で自身の行いを恥じた。大本を辿れば、彼女は自分のために料理を作ってくれたのであって、それは決して悪意があったことなどではなく純粋な厚意だ。
それを、自分のような客人があれこれ責めるのはお門違いというもの。彼女は最初から無理に食べさせるつもりもなかったわけで、食べたのは間違いなく直人の意思で、直人の責任だ。
「……ごめん。言い過ぎたよ。その、怒ってはいない。ただ、女の人とキスをしたのは初めてだったから……。気が動転したんだよ」
「そう、だったんだ。女の人に振られたって言ってたから、てっきりもうそこまでは済ませてるのかと勝手に思ってた……。その、本当にごめんなさい……。初めてを、奪っちゃったよね?」
「だから、気にしないで良いって。それに、ファイスさんみたいな美人なら? まあ、悪くない気もしなくもないし?」
直人は自分で言っていて、何て不器用なんだと増々恥ずかしくなって耳の方まで赤く染まってしまっていた。こんなときこそ、もっと女性を傷つけないような良いフォローをしなければならないのに……。
だが、シルヴィアの方はと言うと耳をピコピコと動かしながら口元を照れ恥ずかしそうに隠してボソッと呟いた。
「わ、私も初めてだったけど……。ナオトとするの、良かった、わよ?」
「っ……! そ、それなら良かった。その、ご馳走様、です?」
「えっと、それは頂きましたってことだよね? こちらこそ、その……。ご馳走様でした。って、何でこんなに恥ずかしがる必要があるのよ! 全く、私らしくない!」
「どうしたの、急に大声なんか出して」
「だって、だって! ここは大人のお姉さんらしく「大人の階段、登っちゃったわね?」的なことを言ってリードするところなのに! ああ~~~~、恥ずかしい! 恥ずかしすぎるわ!」
シルヴィアがしゃがみ込んだり悶えたり、忙しそうにしているのを見ていたら今までの出来事が何だかおかしくなってしまい、ついには直人の口から笑い声が漏れ出てしまった。
「ちょっと! 何で笑ってるの! 笑うの禁止!」
「はいはい」
「はいはいも禁止~~~!」
直人はシルヴィアの少しばかりポンコツな一面も見れて、おまけにこの世界で初めての笑い声をあげることになったのだった。
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