へんじがないただのしかばねのようだ
あめはしつつじ
はい
おお、勇者マタカよ。
死んでしまうとは、なさけない……。
蘇り。目の前に現れた王、
(またか)
勇者マタカは、そう思った。
(もう、うんざりだ)
王に向かって、その気持ちを吐露したかった。だが、
呪われた装備。
どれほど、声を吐こうとしても、
おーの口と、真一文字を、いったりきたり。
鯉のように、ぱくぱくと。
俎上の鯉。王の命ずるがまま、また。
そなたにもういちど、きかいをあたえよう!
▷はい
いいえ
▶︎はい
いいえ
勇者マタカは、またかまたかと、まだかまだかと、旅を続ける。
魔王の城。
ついに、目の前に現れた、魔王の顔を覗く。
よく来たな、勇者マタカよ。
わしが、
わしは待っておった。お前のようなものが来ることを。
もし、お前が、わしのものになれば、
おお、勇者マタカよ! 世界の半分を、お前にやろう。
魔王
▷はい
いいえ
はい
▷いいえ
はい
▶︎いいえ
そうか、世界の半分は、必要ないと、
ぬらば! お前が、選ぶことのなかった、
こちらの方の世界の半分を、お前にやろう。
魔王
▷はい
いいえ
はい
▷いいえ
はい
▶︎いいえ
そうか、こちらの世界の半分は、必要ないと。
ぬらば! こちらの方の世界の半分を、お前にやろう。
魔王
▷はい
いいえ
はい
▷いいえ
はい
▶︎いいえ
そうか、こちらの世界の半分は、必要ないと。
ぬらば! こちらの方の世界の半分を、お前にやろう。
魔王
▷はい
いいえ
はい
▷いいえ
はい
▶︎いいえ
そうか、こちらの世界の半分は、必要ないと。
ぬらば! こちらの方の世界の半分を、お前にやろう。
魔王
(またか)
▷はい
いいえ
▶︎はい
いいえ
良い良い、わしは宵を、お前は、明けを。
半分ずつ、半分ずつ。世界を支配しよう。
勇者マタカは、魔王
世界の半分をもらった。
魔王
勇者マタカよ、世界の半分をわしによこし、
お前は、二度と、蘇ることなく、
灰は灰に、塵は塵に。
永遠の眠りにつくか?
▷はい
▷はい
▷はい
▷はい
▷はい
▷はい
▷はい
▷はい
(あれ、選択肢が、)
▷はい
▷はい
▷はい
▷はい
▷はい
▷はい
▷はい
▷はい
(半分しか、)
▷はい
▷はい
▷はい
▷はい
▷はい
▷はい
▷はい
▶︎はい
へんじがないただのしかばねのようだ あめはしつつじ @amehashi_224
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