第19話 星の王子さま、武者修行する
ー 北海道のとある山中 ー
遥香ちゃんたちと別れてから数日間、俺は久しぶりに山中での武者修行をしていた。
いまは亡き師匠と共に海外の秘境で武者修行をしていたことを考えたら、苦にもならなかった。
とは言え、楽な武者修行は武者修行とは言えないから、修行内容を増やして武者修行を行っていた。
軽い準備運動を終えた直後、『奴』は現れた。
「来たか・・・・。」
俺がそっち顔を向けると、『奴』こと先日に遥香ちゃんに襲いかかろうとしていた羆がいた。
だが、羆は襲いかかろうとはせずに逆に俺に対して挑んでいるような態勢だった。
「いいだろう・・・・、来いっ!!」
俺が手で挑発するような仕草をすると、羆は突貫してきた。
康雄は羆の突貫を真正面から受け止め、さながら相撲のような態勢で挑んだ。
俺はここ数日間、再び遭遇した羆と渡り合っていく中で何となくだが、羆と意思疎通が出来ていた。
遥香ちゃんたちと別れて旅を続けようとしていた矢先、再び件の羆に遭遇したが様子がおかしいから羆に付いていくと羆の子供が怪我をしていた。
それを見て俺は、あの時に遥香ちゃんに襲いかかろうとしていたのは、子供の羆がいて親の羆が我が子を守ろうとしていたのと、気持ちが昂ぶっていたからだということに気付いた。
そして転落で怪我を負っている羆の子供の手当をしたら、羆の子供も元気になっていった。
そんな俺に恩義を感じたのか、羆は子供を連れて俺の武者修行に付き合ってくれた。
その為、俺は数日間、山の中で武者修行の経験もあったからサバイバルキャンプをしながら過ごした。
やがて、一旦、東京に戻るために山を離れる日、俺は山を降りていく途中で羆の親子がいた。
だが、いつものように挑む様子はなく、どことなく寂しそうな感じだった。
(そうか、俺が山を降りて家に帰るのを察しているんだな・・・。)
俺は羆の親子に近付き、それぞれの頭を軽く撫でながら言った。
「武者修行に付き合ってくれて、有り難う。もう、人里には近寄らずに親子仲良く暮らすんだぞ・・・。」
そして、俺は山を降りていった。
羆の親子は、俺の姿が見えなくなるまで見送ってくれていた・・・。
やがて、人里のある大通りに出た俺は、行きと同じようにヒッチハイクで東京に帰ることにした。
「さて・・・、クラスメイトたちや爆裂団の連中、どうしているかな・・・。」
ー ????? ー
とある倉庫の中で、20~30人くらいの集団が集まって話し合っていた。
『どうだ、必要なブツは揃ったか?』
『はい。必要なブツは揃っています。これで計画を実行出来ます・・・。』
『リーダー、襲撃場所は?』
リーダーと呼ばれた人物は答えた。
『もちろん、大文字グループが経営する天陵学園だ・・・。』
____________________
色々とご指摘やツッコミがあると思いますが、ご了承下さい<(_ _)>
そして、天陵学園を狙っている集団。
しばらく、ハチメチャな展開になりますが、引き続き、読んで頂ければ幸いです・・・<(_ _)>
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