第7話 星の王子さま、再び、質問攻めを受ける

ー天陵学園 1ーA組教室内ー


「済まなかったな、新條君。この男は、こちらでキツくお灸をすえるから。」

教頭に言われた俺は、花野を見た。

完全にプライドが打ち砕かれた上に、自分の今後を悲観しているのか真っ白に燃え尽きていた・・・・。


もはや動くことも出来なくなった花野を引きずりながら教室を出ようとした教頭は、何かを思い出したのか俺に振り返り言った。

「そうだ。君の新しい住まいとなったマンションは気に入ってくれたかな?」

え・・・・!?

「いやぁ~、本来ならば学生寮だけど満室だったし、君のご両親から息子の為の住まいを頼まれたから信頼出来る知り合いの不動産会社から君のマンションを見つけたんだよ。」

「あのぉ~、もしかして内装の件も・・・?」

教頭は嬉しそうに言った。

「そちらもご両親の要望があって、私が手配したぞ。気に入ってくれたかい♪♪」


「・・・・・・・、あんたの仕業かぁーーーーー!!!」

俺は思わず、教頭に怒鳴ってしまった・・・・・。


その後、俺は教頭に怒鳴ったことを平謝りしたので、一応、騒ぎは収まった。

しかし、新たな騒ぎがすぐにきた・・・・。

それは、教頭が花野を引きずりながら教室を出た直後にやってきた。

「新條っ!!!お前の家って、セレブだったのかっ!?」

「ねぇねぇ、新條君。外国語を八カ国語も話せる上に、入試問題を全て満点なんて凄いわっ!!」

「新條君、新しい住まいにメイドさんは居るのかっ!?」

「やっぱり、タワマンかっ!?お前、どんだけ人生勝ち組なんだっ(泣)!!」

案の定、再び、クラスメイト達から質問攻めにあった。

(もう、本当に帰りたい・・・・。)

俺は机に突っ伏しながら内心で、そう思った・・・・。


とそこへ、救いの女神が来たっ!!

「やっぱり、質問攻めにあっているな、新條。」

教頭から聞いたのか、担任の三条先生がやってきた。

「お前ら、新條を質問攻めにするなよ。」

先生、あんたは救いの女神だっ(泣)

「ちなみに、新條は海外に暮らしていた時は、智勇兼備かつ母親譲りの容姿だから周りの人達からは『星の王子さま』と呼ばれていたぞ♪♪」

三条先生の言葉を聞いた俺は、訂正した・・・。

(あんたは、救いの女神じゃない、疫病神だぁーーーーー!!!)

勿論、クラスメイト達に一から十まで説明するのに苦労したことは言うまでもなかった・・・・。


何だかんだでその日の授業が終わり、放課後になったから俺は帰宅することにした。

したのだが・・・・・。

「な・ん・で、お前らも付いてくるのかなぁ~~!?」

そう言って、後に振り向いた。

そこには、会田や神田を始めとする1ーA組のクラスメイト達がいた。

「いやぁ~、新條の住んでいるマンションがどんなのか興味があってなぁ~♪♪」

「それに、クラス全員で新條君の歓迎会を新條君の家でしようと思ってね♪♪」

「明日は、日曜日で学校はお休みだから、そのままお泊まりで良いかなって♪♪」

そう言っている会田、神田、柿崎は嬉しそうな顔をしていた。


「泊まりは別に良いけど雑魚寝になるし、同じ部屋で男女が雑魚寝なんて大丈夫か?」

俺の言葉に会田達は、

「「「「「「「「「問題無しっ!!!!!」」」」」」」」」

爽やか過ぎるくらいの笑顔で、皆が答えた。


(まぁ、お堅い連中よりは段違いに良いよな・・・・。)

俺は、内心で思いながら、クラスメイト達を連れて自宅マンションに帰宅するのだった・・・・。




____________________


クラスメイト達からの再度の質問攻めにあった康雄。


だけど、クラスメイト達は皆、良い連中だから、康雄本人は嬉しそうですね(*^_^*)

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