第4話 星の王子さま、剣道部部長を軽くあしらう
ー天陵学園・1F廊下ー
いきなり俺を下着泥棒の仲間と決め付けている女の子、見た目の身長は165~170cmくらいで髪の毛はロングだけど部活中なのかポニーテール風にしていた。
顔立ちはいかにも剣道少女らしい綺麗な顔立ちだった。
しかも、スタイルも良い感じだった。
(下着泥棒の仲間と言われるとは・・・、とにかく誤解を解かないことには話にならないよな・・・。)
そう思った俺は、竹刀を自分に向けている女の子に話をした。
「あの~、話を聞いて・・・【問答無用っ!!】」
女の子は俺の話を最後まで聞かずに、竹刀で俺を成敗しようとした。
(こうなったら、容赦する必要は無いな・・・・。)
そう思った俺は、穏便に済ます気はなくなり、突きの構えで仕掛けてきた女の子に挑んだ。
直後、女の子が突きの構えで竹刀を仕掛けてきたのに対して、俺は僅かに体を逸らして竹刀を躱した上で流れるような動きで女の子の腕を掴み、そこから一本背負いの形で女の子をすくい上げて廊下にたたき付けた。
最も、その一本背負いされた女の子の下に俺が気絶させた下着泥棒がいてクッション代わりになっていたから女の子には大きなダメージはなかった。
僅かな間にアッサリと決まった展開に、鉄斎、早雲、剣道部員の女生徒達、そして一本背負いされた女の子は、すぐに状況が理解出来なかった。
「まぁ・・・・・、とりあえず、理事長と学園長、警察に通報をお願い出来ますか?」
俺の何事もなかったような言葉で、皆の思考回路が復活した。
その後で通報を受けて駆け付けた警察官達によって、下着泥棒は逮捕されて警察に連行されていった。
やがて、朝の授業開始前に康雄のクラス担任である女性教師が理事長室にやってきた。
20代前半のキャリアウーマン風の正に『美女』という言葉が似合っていた。
「天陵学園って、教師も女の子達も美女や美少女が多いですね・・・・。」
俺のポツリと言った言葉に、鉄斎と早雲は苦笑いした。
担任の女性教師である三条瞳(さんじょう ひとみ)の案内で1ーAに向かっていた。
「しかし、転校初日で下着泥棒をノックアウトさせた上に『天陵の剣士』と言われている理事長の孫も軽くあしらってしまうとはな・・・。」
三条先生の感嘆を込めた言葉に、俺は軽く笑って流した。
あの捕り物騒動が終わった後で、鉄斎と早雲の話から俺が軽くあしらった女の子は鉄斎の孫であり、早雲の娘である大文字静香(だいもんじ しずか)17歳であることを知った。
幼少の頃から剣道を学び、道場に通いながら剣道を極めていた。
静香は、容姿端麗、成績優秀な上に剣道の全国大会でも優勝経験が多い静香はいつしか『天陵の剣士』と呼ばれていた。
現在、静香は生徒会長を務めている上に、男女問わず憧れのマドンナだった。
やがて、1ーAの教室の前に来た時、三条先生は俺に言った。
「まぁ、色々と大変だけど頑張れ・・・。」
三条先生の言葉に俺は首を傾げたが、そのまま三条先生と一緒に教室に入った。
直後、クラスの生徒全員の凄まじい(色んな意味で)視線が突き刺さってきた。
(三条先生の言葉の意味って、これかよ・・・。)
だけど、俺は気付いていなかった。
俺に向けられた視線は、敵意の視線ではなく好意、興味、飽くなき好奇心だったことを・・・・。
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理事長の孫娘である大文字静香を軽くあしらった康雄。
静香に勝ったことが、学校全体にどれだけ影響するか、見物ですね・・・😏ニヤリ
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