第22話

「なぁちょっと相談いい?」


後ろの席の杉田陽が

「葉月夜子に家に誘われた」と

唐突に相談してきた


俺は急展開に着いて行けず

目を丸くして口をあけ

「へ?」と言うのがやっとだった


「健太ならどうする?行く?」

杉田がニヤニヤしながら小さな声で聞いてくる


その顔に何だか少し腹が立ったけど

「彼女居るだろ、ダメじゃね?」

と冷静なふりで答える


「いやゲームして遊ぶだけだし」

と、まだニヤニヤしてる杉田を

殴りたくなったので腕を小突いた


「彼女悲しむだろー」

「んーバレなきゃ良くね?」

「お前...」


いつの間に葉月さんと

そんな仲になったんだ?

葉月さんは杉田を好きなのか?

色んな疑問がぐるぐるしたが


「ま、好きにしたらいいんじゃね」

と強がるのがやっとだった


「やっぱやべえかなぁ」

煮え切らないニヤニヤ杉田を見つめながら


佐々木健太は

呆れたようにため息をついた


この急展開が

どういう意味なのかは分からないが


確かなのは

これは相談という名の自慢だ

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