第29話 旅支度3

個室…個室?

でかくね?

僕の目の前には、半円のテーブルがあった。

そして、僕は弧の方ではない側の椅子にシトゥルと座らせられている。

部屋も、何気に大きな気がする。

ちょっと、会議しようぜ!ってなったら余裕でできそうなほどだ。

現実世界の6畳の我がへやよりでかい。

ってか、倍以上のサイズ感。

うむ、やっちゃったって感じだな。


「うぃーす、おっさん」


そうしていると、ちゃらんぽらんな口調とは相反的なマッスルボディな青年が入ってきた。

茶髪で、白Tシャツを着た20代後半くらいの男性だ。


「はぁ、まったく貴方は。

えっと、聖殿は初めてですね」


おっさんは、割とまともに口調だ。

でも、目が笑ってない。


「まずは、私が冒険者ギルド・ギルドマスターでハイネス・クルトと申します」

「俺は、傭兵ギルド・ギルドマスター。ラルクだ。家名とかないから気にすんな」


2人は、それぞれ右手…僕が右側、シトゥルが左側に座っていてその右端からハイネス・ラルクの順に座っていく。


「お、ちょうど始めるとこのようね。

聖殿、シトゥル殿。お初にお目にかかります。

商業ギルド・ギルドマスター。キアナ・ホルクスと申します」


女性が、入室してきた。

彼女は、僕らの正面に腰を下ろす。


「皆様、ご丁寧にありがとうございます。

顔見知りもいますが改めて、シトゥル…ミヤマエです」

「シトゥル…ちょっと待とうか。リーシェが泣くぞ」

「いえいえ、お母さまなら許してくれますよ…だって、先程求婚されましたし」

「うぐっ」


僕のライフ…僕のライフが無くなるよ。

シトゥルは、僕の家名を名乗ることにしたらしい。


「でわ、改めてヒジリ・ミヤマエです。よろしくお願いします」


僕は、頭を下げて挨拶をするのだった。

そうしていると、1人の背丈が高くすらりとした人物が入室する。


「おっと、僕が最後かな。

僕は、錬金ギルド・薬師ギルドの代表。ケイアス・シグウッド。

まあ、見ての通りのエルフさ。よろしくね」


彼?彼女?ローブで隠れていてはっきりとは分からない。

男性にしたら、かなりのイケメンだし女性にしたらかなりの美人。

8頭身はありそう。

ケイアスは、シトゥルの左手に腰を下ろした。

そうして、僕らはギルドマスター4人の視線に晒されることになった。

胃、胃が痛い。


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冒険者ギルド・ギルドマスター

ハイネス・クルト(スキンヘッドのおっさん)


傭兵ギルド・ギルドマスター

ラルク(茶髪のマッチョ)


商業ギルド・ギルドマスター

キアナ・ホルクス(特徴のない女性)


錬金ギルド兼薬師ギルド・ギルドマスター

ケイアス・シグウッド(性別不詳のエルフ)


シトゥル・クワイエット・ドラクレア

→シトゥル・ミヤマエ

ドラクレアが竜族の王族という身分を示す

クワイエットまでで停めれば問題なかった


リーシェ・クワイエット・ドラクレア

シトゥルの母で、聖の初代契約獣

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