迷い

 お母さんとの会話はロングバージョンで書きます。


 この場面は朱里がお母さんと話し合った後に自分の部屋で考えている場面となっています。(そういえば主人公最近いないな〜)


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 さっき私がお母さんに言われたことは昔自分は配信者をやっていた。(登録者10万以上)だけど配信も見てないくせに湧いてくるアンチの声に耐えられなくてやめた、ということだ。


 お母さんは私よりかはずっと強い人だと思う。


 私を育てる上で気に食わないことがたくさんあったと思うのに、私を理不尽な理由で叱ったことはなかったんだから。




 まあ、今は干渉さえしてこなくなったけれど。


 お母さんは「朱里の夢に反対するわけじゃないの。昔の自分を見ているようで心配なだけなの。」と言っていた。


 その時私は返事に困ってしまったが、お母さんは続けてこうも言ってくれた。


「朱理がそれでもやりたいっていうなら本気でやりなさい。その時は私も本気で応援するから。」と。


 お母さんが私の夢を応援してくれると知った時、私はめちゃくちゃ嬉しかった。


 でも嬉しいはずなのに今は気分が重たい。


 頭で認めようとしてこなかったことをお母さんに言われたからだ。


 そう、の存在を。




 私がVtuberを始めた時にできるアンチとしては、そもそもVtuber自体が嫌いな人やVTOP自体が嫌いな人ぐらいで、これくらいだったら耐えられると思う。


 だけど、私が配信を続けていくうちに個人を標的にしたアンチも確実に生まれるとはずだ。


 Vtuberになれることが決まったからにはポジティブに考えたい。


 だけど…忘れていたアンチが怖いんだ。


 まだVTOPから立ち絵ももらってないし、デビューしたわけでもない。


 このことを言ってきたお母さんが悪いわけじゃない、アンチのことなんか1ミリも考えてなかった自分が悪いんだ。


 はあ…どうしよう…


 なんか考えている内に眠たくなってきた…


 そして私は意識を手放した。




 ◆◆◆


 お母さん…言うタイミングがちょっと間違ってたんじゃ…


 主人格がお母さんにVtuberになりたいと伝えた時に絶対あの母親はこのことを伝えてなかったのだろう。


 そりゃVtuberになる直前でこんなこと言われたら今の主人格のようになるわけだ。


 久しぶりに俺に体の主導権が渡ってきた事だしちょっと活動するか…


 ん?主人格お風呂まだ入ってなくね?


 俺が風呂にはいるのは流石に良くないことだよな?


 まあ、主人格には明日の朝入ってもらうか…


 前俺が体の主導権を握った時に、VTOPに送った手紙の返信が届いたのだ。


 この時に主人格がその手紙を見たら流石に不審がるだろう。余計なストレスを与えるのは良、くない。


 この時に体の主導権が俺にあって、本当に助かった。


 何故か返信の手紙にはVTOPの社長の住所らしきものが書いてあった。本物だとしたらVTOPの社長は正気ではないな。


 おそらくVTOPから帰ってきたものでは間違い無いと思うのだが、これが本当に社長の住所なのかは定かではない。


 ダメ元で今の主人格の精神状態を知らせておくか…


 いやあ、風呂かあ…どうしたもんかな…(いつか慣れないといけないだろうし)

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