第5話 ツンツンなあの子と部活決め

「サッカー部、女子マネ多そうだよな~」

「そうなのか?」

「当ったり前よ、これだから冬流は...あ~、モテる男はいいな~」

「モテてはない、女友達が多いだけだ」


それをモテるって言うんだよとツッコミを入れられながらも、健太と別れサッカー部の見学に行く。


「確かに女子が多いな...あ、」


女子達の中に隣の席の愛を見つける。


マネージャーになるのかと聞きたいところだが今までの態度から見て、聞かない方がいいだろう。


「え~、サッカー部顧問の田山だ。よろしくな」

「「「「「オネシャス!!!」」」」」

「うおっ...よ、よろしくおねがいしま~す。」


周りの威勢のいい挨拶に驚きながらも挨拶を返す。


「皆サッカー上手そうだな...」


自慢じゃないが小学生のころからサッカーを始め、新人戦や県大会などで結構な成績を納めてはいる。


「FW残るかな...他のポジあんまし好きじゃないな」

「君!これ落としたよ!」

「え?」


誰かから話しかけられ、後ろを向く。


「これ君のタオルだよね?」

「あ、あざます...」

「君、名前は?」

「えと、轟冬流です」


口には出さないがめちゃくちゃグイグイ来るな。陽キャ怖い。


「冬流ね、おけ、俺は英一だ。よろしくな」

「よ、よろしく。」

「ポジションどこ?」

「一応FWを...」


英一と色々話した後、なんやかんやで連絡先を交換した。

愛は何処に居るのかと目が勝手に探してしまう。


「冬流は電車か?」

「いや、徒歩」

「あちゃ~、残念、俺電車なんだ、しょうがないな...じゃ、また!」

「あ、お、おう」


どんどん話が進んでいく。まぁ良い。


「あんたもサッカー部なんだ。」


聞き覚えのある声に振り向く。


「あ、愛、そうなんだ、サッカー部に入ろうと思って...愛はマネージャーか?」

「そうだけど、なんか文句ある?」

「い、いや、無いぞ」

「あっそ...あんたのサッカーの腕前は知ってる。でも足引っ張らないようにしときなよ」


分かってるよと返し、帰路につく。


「英一...どっかで聞いたこと...って、あ!」


そういえばそうだ。中学の頃、部活最後の試合で明らかに勝てるチームなのにあの時は妙に手こずっていた。


「英一ってあのMFか...でも、仲間ってことになるん...だよな?」


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――第5話です!

結構進み遅いですが、のんびり見ていただけると嬉しいです!


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