第4話 ツンツンなあの子とナンパ男

「やっと終わった~...」

「意外と長く感じるな~...」


そんな会話を帰り道を歩きながら健太と話す。


「冬流、今日はゲーセン行こうぜ」

「めんどくさいからパス」

「んだよ、バカ冬流」

「誰がバカだって?」


面倒くさいからと断ったが、実は今日は用事がある。

俺の大好きなゲームの限定グッズが発売されるのだ。


「てか、部活何入んの?あ、冬流はサッカー部か?」

「だろうな、健太は?」

「俺は~、めんどいし帰宅部かな」

「野球しないのか」


野球大好きなあの健太が帰宅部?嘘だろ...


「意外か?」

「そうだな、お前野球大好きだし」

「怪我してから、急にやる気失せてさ」

「そういえば怪我してたな」


そんな事を話して健太と別れ、グッズを買いに行く準備を終わらせ、家を出る。

電車に乗り、徒歩で5分ほど歩くと俺がいつもお世話になってる店につく。


「すいません、これください」

「はい、3500円です」

「これでお願いします」

「1500円のお返しです」


会計を済まし、帰ろうとすると見覚えのある人物がいた。


「あれ、愛か...?」


チャラそうな男3人に絡まれている女性が気になり、内緒で着いていく。


「俺たちと遊ぼうよ、楽しいよ?」

「結構です。」

「せっかくだし、ね?」

「離してください。気持ち悪いです」


あれは愛だな、手を掴まれてる、まずいぞ...

どうすべきか考えるが、どうやっても愛にキモイと言われるか、チャラ男にコテンパンにされる未来しか見えない。


「あ~、もう、どうにでもなれ!」


チャラ男たちに向かって走り、愛の手を掴み走る。


「撒けたか...?」

「なんであんたが...」

「ご、ごめん、偶然見かけて」

「まぁ...助かった」


マジか。きもいって言われると思った。


「お、おう。てか誰か待ってたのか?」

「別に。暇だったから歩いてた。」

「そ、そうか...」

「「..............」」


何だこの空気。気まずいにもほどがあるだろ!


「じゃ、じゃあ俺、行くから」

「........うん、」

「じゃあ、学校で」

「........うん、」


その沈黙は何!?怖いんだが!?

そんなことを考えながら家に帰り、買ったグッズを棚に飾る。


「愛、絶対怒ってるよな、なんかやらかしたのか...?」

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