クライマックス

「ニゲェェェルナァァー!!」


 後ろからはもはや人の姿ではないヨミが、後ろから迫ってきている

 ミヨのが私たちに自らの職種を伸ばすたび、周りの建物が、街が壊れていく。


「おい…神社が見えたぞ!」

 無我夢中で走っているうちに神社がある山の近くまで来た

 私達は階段を全速力で登る。


「イカセルカァァー!!!」

 ヨミは自身の触手を山を埋め尽くすように這いずらせ、木々を薙ぎ倒し

 私たちを追ってくる。


 私たちが鳥居を抜けると、また頭の中に声がした。


 ミヨが弱っている今なら、社殿にある大鏡に飛び込むことで元の世界に

 戻れるはずです。さぁ行って…!!


「鏡に飛び込むよ…!」


「ハァ!?…ここまで来りゃヤケクソだ!」

 私達は社殿にある大鏡へと走り、飛び込もうとした

「ツカマエタ」


 私の足にヨミの触手が絡みついていた。


「しまっ…」

「待て!」


 私はヨミの力に抗えるはずもなく、またもや拘束されてしまった。


「ツカマエタァァー!!ママァーァァ!‼︎‼︎」


 ……ここまでなの


 私が諦めようとしたのその時だった


「そいつを、その人を離せ、バケモノ」

 彼がヨミに対し、ポツリと呟いた


「パ、パパァ…?」

「自分の私利私欲のために、俺達をこの世界に呼んだだけでなく

 記憶をいじくり回し、気持ちまで踏みにじり

 亜逆の果てにはお前の為に身体を捧げろと…ふざけるのも大概にしろ…

 俺ならまだしも、俺の大切な人も傷つけやがって。死ねクソッタレ」


「ダマレ……黙れ黙れダマレだまれだまれ黙れ。

 和タァ死の者になれになら。死ねぇ!!」


 ヨミは彼に向かい、自身の触手を突き刺すように伸ばす…!!


「止めて!!!!」



 ……しかし彼に触手は当たらなかった





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