カガミヨミ

 私は目を開けると、この世界で初めて目覚めたあのにいた。

 しかしあの時と違い、今は全く身動きがとれない状態だ。


「やっと目覚めたね…お父おとうお母おかあ

 目の前には背から触手のようなものを生やしたミヨちゃんがいた。

 とその時、聞き覚えのある声が聞こえた


「ミヨ、いや…こんなことまでして、何が目的だ…ヨミ…!!」

 それは私のように、動けなくなったの姿だった。


「そんなに急がさないでよお父、お母も一緒にいるからさ」


 彼はいっしゅん驚いた顔になると、私の方に振り向き、安堵したように言った。


「無事だったんだな…良かった…!」

 彼の震えた声に一瞬私も泣きそうになるが、私はヨミに強く問いかける。


「ヨミちゃん教えて、一体何が目的なの…!!」


「いいよ、そこまで二人が聞きたいんだったら…」


 そう言うとヨミはポツリポツリと語り始めた


 ----

 ヨミが最初に目覚めたのはね、深い深い水の中だった。


 息もできない、深ーい水の中。もう無理だと思って沈んでいくと……


 真っ白な空間に出たの。


 最初は驚いたよ…でもね、その空間はミヨの思うままに出来たの!

 おもちゃも食べ物も、いろんな場所も、みんなミヨの思うまま!


 けど…次第につまらなくなってきた。この世界、私以外に誰もいないんだもん。


 あぁ…ここから出られたらなぁ


 でもある日、私の空間にが現れたの。

 私はそれは喜んだわ!


 彼によると、私は前の世界で生まれずに死んじゃって

 何でかしらないけど、その亡骸が今だに祀られているため

 この空間から出れない事を知った。


「僕はもうじきこの空間から消えちゃうけど、君が元の世界に戻れる

 いい方法を教えてあげるよ」


 そして彼はその方法を私に伝えると消えてしまった


 でも私はその方法を十畝にしてみることにしたの。

 そして彼が教えてくれた方法とは、元の世界から男女二人をこの空間に呼び出し

 させる事。


 ----ー


「それで選ばれたのが貴方達ってわけ。つまりお父とお母ってこと」


「受、受肉ってどうやって…?」

 私は震えたように言葉を発する。


「決まってるじゃん、こうするんだよ」

 ヨミは触手で身動きがとれない私たちの身体を拘束し、

 私と彼はヨミにその場で身体をいじくり回される。


「あぁ…やめ、止めてッ」


「二人のを少しもらうよ。少し痛いかもだけど、私が生まれたらずっとに

 いられるからァ!

 これからずっと一緒に遊ぼうね!寝たり、笑ったり、パズルをしながらずっと

 遊ぼうねェェ!!」


 自分から…逃げた末路がこれかぁ…残等ね


 自分の運命を悟ったその時だった…












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