露の章

公園


 私がここにきてから一年近くが経つ。

 あの廃病院が爆破されたことで、

 私達は中心にある住宅地にも足を運ぶことが多くになった。

 今日はミヨちゃんと彼と三人であの公園に遊びにきている

 ミヨちゃんは久しぶりの公園に大はしゃぎだ。


 あぁ…こんな毎日が永遠に続いたらなぁ……




「今日は楽しかったなぁ…ミヨも久しぶりに来て大はしゃぎだったみたいだし…」

 帰り道にこんな、たあいのない会話をするのも私たちの日課だ。


「えぇそうね…正直私も楽しくってついはしゃいじゃった……」

 私は眠っているミヨちゃんを見ながら、呟くように言葉を出す

「……なぁ」


「ん、何?」


「実は…お前が来てから一周年のパーティをしたいんだが、その時に

 プレゼントを渡したいと思っているんだけど……」


「えぇっ、そうなの!嬉しい!!ちなみに何を渡してくれるのよ〜?」


「……今は…言えない」


「教えてもいいじゃん…まぁ、でも楽しみにしてるねっ!」

 彼とは一年前よりも一段と仲を深めた気がする。まぁ、

 ここに来てからずっと一緒にいたの唯一の友達だしね。

 それどころか……うぅん、何でもない!!


 ともかく、私は楽しい毎日をここで過ごしていた。


 ーーーー


 そんなある日のことだった。自室のベットで寝ていた私は、ある夢を見た


 それは、白い空間で見たこともない女性に、永遠と同じことを言われる夢だ。


 ー鏡山神社存り、鏡山神社存りー


 別に悪夢と言われるほどの夢ではないが、毎日それが頭の中に流れるので、

 流石に気になった。


 彼にも相談してみたところ…

「とりあえず鏡山神社に行ってみるのが良いんじゃない?」と彼は返した。


 鏡山神社というのは住宅街の北側にある神社のことだ

 その名の通り、山の頂上にある神社で、中には今だに立ち寄ったことがない。


 というわけでその神社に行くことにしたのだが


「嫌だぁぁ!ねえねとにいに、行かないでぇーー!」

 ミヨちゃんに神社に行くと言った瞬間、ミヨちゃんが暴れ出したのだ

 ミヨちゃんが暴れるというのは滅多にないので、とても驚いた。


 そのため、今回は彼とミヨちゃんはお留守番してもらい、

 私一人で向かうこととなったのだった。








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