第14話 降臨!伝説の幕開け

「槇乃頼む!!お前しかいないんだ!」

「無理です。何度言われても考えは変わりません。無理なんです!!」 


 未だに説得を続ける間宮達だったが進展はないまま、繋ぎの映像も終わりに差し掛かっていた。


「ヤバいですよ間宮さん!もうスタジオが映ります!」

「言われなくても分かってるよ!!槇乃!」


「無理です無理です」

「くっそ……」


「映像終了まで残り10秒!!」 


 インカム越しから焦るスタッフの声が聞こえる。


「もうダメだ、お終いだーー!!」


 スタジオではあきひろおにいさんを今か今かと待つファンの声が鳴り止まない。


「あーーもう俺は知らないぞ!!放送事故なんて俺は知らないからな!」


 遂にヤケクソになる間宮。


「間宮さん!」

「知らない、俺は何も知らないぞ!」


「映像終わります。画面切り替わります!!」


 遂にその時は来てしまった。


 映像はスタジオに切り替わるが、当然何も起きはしない。

 ファンの声だけが映像に流れる。


「あれ?……間宮さん!!」


 そんなスタジオのとある異変に気づいたのは青柳だった。


「五月蝿い。全部お前のせいだぞ!!」

「そんなことよりスタジオ見てください!!」


「嫌だ!俺は見ないぞ。放送事故が起きてる様子なんて俺は見ない!」

「いいから見てください!」


 嫌がる間宮を青柳は強引に引っ張り目線をスタジオの方に向けさせる。


「だから嫌だってば……」

「これが最後ですよ、アレ見てください!」


 青柳の説得で渋々目を開ける。


「……ん?あそこにいるのってまさか」

「そうです、まおおにいさんですよ!」 


 スタジオを映していたカメラはいつの間に観覧席側を向いていてそこには観覧席にいる子ども達と話している魔王の姿があった。


「でもどうしてアイツが?」

「だけどなんでステージじゃなくて観客席にいるんでしょう?」


「そんなの俺が知るか!てかアイツまだお披露目もまだだっていうのに何する気だよ!このままじゃ火に油を注ぐだけだ。誰でもいい、誰かアイツ止めろ!!」


 次なる放送事故を恐れて間宮はスタッフ達に指示を出す。


「待って!!」


 間宮の指示を遮りやって来たのは霧島だった。


「プロデューサー!こんな時何処に行ってたんですか!!」

「ごめんなさい、ちょっとね」


「逃げたんじゃなかったんですね〜」

「なわけないでしょ」


 呑気な青柳を一喝する霧島。


「カメラはこのまま映して。彼の好きにさせてあげて」

「いやでも!」


「この番組のプロデューサーは私。番組で起きた責任は全て私が取る」

「……俺は知りませんよ。それで何が起きたって」


「分かってるわよ」

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