第2話 初配信でも撮れ高しかねぇ!
「どうも〜今日からダンジョン配信やっていく葵だよ〜」
「半ば強制的に連れて来られた奏斗でーす(棒)」
「ちょっと!テンション低くない!?初配信なんだから元気よく行こうよぉ〜」
現在二人は日本で最も有名なダンジョン、【渋谷ダンジョン】に来て配信を始めたところだ。渋谷ダンジョンの特徴はまるで別の世界が広がっているかのような構造だろう。
簡単に言えば二人の目の前には広大な緑地と青空が広がっている。
「初配信と言えばやっぱりここ!渋谷ダンジョンで〜す。」
「よくそのテンションで行けるな…」
撮影はドローンを使っている。コメントもドローンから表示される仕組みだ。
現在同接は5人。いくらダンジョン配信が主流の現在といってもこんな始めばかりの俺達を見ている暇人は少ないか…あ1人減った。
「今日は一発目だからかる〜く下層からやって行くよー」
「そんなんで見て貰えるのか?もっと深くに行った方が…」
「いいの!こう言うのは積み重ねも大事なんだから!」
それっぽいことを言う葵にとりあえずチョップを食らわせつつダンジョンを進み始める。
・初コメ!下層はやめとけ!まじで危ないぞ!
お、コメント来た
「下層くらいなら余裕だからダイジョブ〜」
「ま、そうだな〜」
・えぇ、もしかして下層の危険性知らない?
・てか下層配信!?そんなの数人しかやってないぞw流石に釣りだろ
「釣りじゃないよ〜ほら、今50層〜」
そう言って葵は階層を示すアプリを見せる。
コメントは驚いているようだが…なんでだろう…?
─今更だがダンジョンには階層というものがある。おおまかに、上層、中層、下層、深層と分けられる。目安としては、初心者、もしくは兼業でやっている人が上層、本業で探索者をしている人で中層、上級者で下層、トップ探索者レベルになると深層まで適正となる。
つまりこいつらは割と頭可笑しいことを言っている。
「お、早速見えたね〜オークだ〜」
「オークかぁ…」
そんなことを話ながら歩いているとオークの群れを見つける。大体10匹程度だろうか?
「オークは2足歩行の豚で、たまに武器持ってるのが特徴だね〜あとは…」
「さっそく来たぞ」
こちらに…というか葵に気づいたのだろう、オークが突っ込んで来ていた。オークの最大の特徴として、なぜか女性を見ると見境なしに突っ込んでくるという特性がある。それもあってオークは女性からめちゃくちゃ嫌われている。確かオーク撲滅会みたいなのもあったはずだ…
・一匹ならまだしも群れはヤバいって早く逃げて!
・こりゃスプラッタ配信か?w
・さて、お手並み拝見かな〜
コメントで色々言われているが、とりあえず今回は俺が行くことにする。
「葵、ここは俺がやろうか?」
「いいの〜?じゃあヨロシク〜」
ひらひらと手を振る葵の前に立ち、俺の得物である刀を抜く。
そして向かってくる一匹のオークに向かってただ振り下ろした
キンッと軽快な音が鳴り、目の前のオークが真っ二つに切れる。そのまま次の敵に向かって切り上げ、薙ぎ払いで複数体切る。
最後はかっこよく決めようと思い。ただの魔力を刀に込め、横薙ぎに振る。
衝撃波と伴に出た飛ぶ斬撃は残りのオークを横一文字に真っ二つにし、オークは全滅した。
「ふぅ、ちょっとパフォーマンスが過ぎたかな。」
「お疲れ〜って別に疲れてないだろうけど。流石だね〜」
・いやいやいや。ちょーっと待って!?
・何当たり前の顔してBランク瞬殺してんの!?
・全然見えんかった…
・やべぇぇぇぇ!!www
配信に来てくれている人達も盛り上がってくれたようだ、しかし…
「なんでそんな驚いてんの?」
「奏斗が一人でオーク全滅させちゃったからでしょ。」
「そんだけで?良くわからんな〜」
・なんだこいつ鈍感系主人公かよ
・俺なんかやっちゃいました?じゃないんよw
ていうか今の戦闘で同接24まで増えてる…だれか共有してくたのかな?
「やいやいゆーとりますけども。さっさと先進もうぜ〜」
「は〜い。じゃあ次は私戦うからね?」
「了解〜」
・え、葵ちゃんも戦うんか?
・戦闘後とは思えないほどほんわかだな…
・大丈夫なのか?
コメントは色々来ているがそれは戦闘を見れば分かるのでとりあえず無視。次は葵が戦うので、俺はコメント拾っておこうかな〜なんて考えつつ次の階層の階段を探し始めた。
────────────────────
どうも!モンスターの設定考えるの既に面倒くさくなってます!
今回は戦闘と配信回!配信のコメント付いてる小説好きなんでちょっと多めになってるかもですね〜
それではまた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます