八十四話 衣織との時間
ひとしきり互いを求めあった俺たちはもうヘトヘトであった。
だいぶ時間も遅くなってしまったので、優さんに電話して
優さんは快諾してくれ、なんなら凄く笑っていた。みなまで言っていないけどヤった後なのは多分 察してると思う。
ちなみに衣織ちゃんの着替えはないので、すぐに取りに行くことになった、急に決まったわけだし当然だな。
「えへへ♪お兄ちゃんとお泊まりだね♪」
「急なことだったけど、こういうのもいいな」
唐突でありながらもお泊まりが決定し嬉しそうな衣織ちゃんか抱きついてくる。めちゃ可愛い。
「今から衣織ちゃんの着替えを取ってくるよ。さすがにそのままじゃね」
「うん、じゃあ服着ないとね」
二人して何も付けていないので、しっかりと服を着た。そして玄関に向かい靴を履いて家を出る。
夜道を二人で歩いていると、ちょっと新鮮な気持ちになる。
「こんな時間に出歩くのって、なんか悪いことしてるみたいだね」
「ははっ、たまにはそれも面白いかもな」
衣織ちゃんも同じことを考えていたので笑ってしまった。
長名家はすぐ近くなのであっという間に着いた。衣織ちゃんが鍵を開け扉を開く。
「やっほー来ちゃった♪」
それなら別に帰ってもいいじゃないかという無粋なことは言わないように。だって俺も衣織ちゃん成分足りてないし。
「おかえり衣織、ほら荷物」
「ありがとお姉ちゃん♪」
どうやら彼女の荷物を纏めてくれていたようで、栞がそれを衣織ちゃんに渡した。
栞がこちらにやってきて抱きついてくる。
「こんばんは
「こんばんは」
彼女は嬉しそうに挨拶しながら口付けをしてくる。すぐに戻ってしまうのでこれくらいはしたいね。
「もしかして、さっきまでお楽しみだったでしょ?」
「分かる?」
「とーぜん♪」
やっぱりというか、まぁ栞とは隙あらばヤっているから当然だろうがバレていた。
いたずらっぽい笑みでそう言っている彼女が可愛くて抱き締める腕に力を入れた。
「んっ♪…んふふ、もっともっとぉ♪」
ギュッとされた栞が嬉しそうに目を細めながらそう言って彼女も負けじと腕に力を入れた。
衣織ちゃんをほっぽってイチャイチャしていたため、彼女が頬をプクッと膨らませてこちらを睨んできていた。可愛いね。
「むぅ…お兄ちゃんは今私のなの!お姉ちゃんいつも一緒なんだから今日は我慢してよ!」
「あははっ、ごめんごめん……ほら」
怒った衣織ちゃんを見て栞が笑いながら俺から離れる。すると、衣織ちゃんが俺の胸に飛び込んできた。
「ん〜サイコー♪お兄ちゃん好き好き♪」
飛び込んでくるや否や顔をぐりぐりと俺の胸に押し付けていてとてもかわいい。
その頭を撫でると、より一層彼女は嬉しそうにするのだった。
衣織ちゃんの荷物を持って俺の家の扉を開く。
「ただいまー♪」
「おかえり」
家に入るなり嬉しそうにしている衣織ちゃんにそう返す。まぁ俺が住んでる家だからね。
住人として返しておくのも変な話じゃ無いはずだ…まぁそんなに真剣に考えることじゃあないけれどね。
荷物を置いた衣織ちゃんは早速着替えを用意するみたいなので俺もタオルを用意しておく。
ちなみに既にお湯の用意は出来ているのでもう入浴は可能だ。
「お!ちゃんとしたパンツ入れてくれてるね♪もし変なの履いちゃったらお兄ちゃんに見せれないから困ったけど、やっぱりお姉ちゃんさすが♪」
「おっおう…」
正直好きな女の子なら割とどんなの履いててもイけるけどなぁ……あぁ イける っていうのはアレだから、好みだよって意味だから。
衣織ちゃんが着替えを持ったのを見て浴室へと向かう。当然これから一緒にお風呂に入る。
「ふぁ〜よかったよかった♪」
「そりゃあ何よりだ」
風呂から上がった衣織ちゃんがホクホク顔でそう言った。可愛い。
当然何も起きていないわけが無い。ナニはしてきた、本番はしてないけど。
それでも湯気を出しながら少し肌の湿った彼女を見ていると、どうにも変な気持ちになってくる。
「お風呂に入って綺麗になったわけだし、もっかいシよ!お兄ちゃん♪」
「おっと、それはまた……」
そんな俺を知ってか知らずか、衣織ちゃんがそう言った。当然断る訳もなく俺は喜んでソレを受け入れるのだった。
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