五十四話 プールへ行こう
あれから何日か経ち、今日は皆でプールに来た。
そんなこんなで皆がやって来た。
唯一見ることの出来なかった
「えへへ、どうかな?」
「すっごく似合ってる、可愛いな」
小春が照れたようにそう聞いてきたので正直に答えた。
「うぇへへぇ…
なんか凄くデレデレとしているが、可愛すぎです我慢できません?危ないぞ。
皆で集合したあとはもちろんプールに入った。
と言ってもただプールに入って泳いだり涼んだりしただけなので、これといって何かあった訳でもないけどね。皆の水着で癒されました。
「おー、めっちゃ可愛い子いんじゃん」
まぁもちろんこういう輩もいる訳ですよ。
ここはただの市民プールなんで、そういうことしたいならナイトプールでも行ってろっての。
「せっかくだし俺らと遊ばねぇ?」
「絶対損はさせないからさ、行こうぜ」
空気読めねぇ奴らだ、皆の反応が見えないらしい。
「あー、悪いけどこっちはこっちでやってるんで、他当たって貰えます?」
「はぁ?」
取り敢えずそう言ってお帰り願う…が彼らは不服そうだ。
「いやいや、それは俺らが決めるからさ、お前はどっか行ってろよ」
「そーそー、女の子前だからってイキんなよ。お前じゃ勿体ないって」
せっかくの楽しい空気をぶち壊す自分らがどれだけつまらないヤツかが分からないみたいだ。ヘラヘラとしている。
「あの、普通に嫌なんでどっか行ってください」
「ウチそーゆーの嫌い」
ヤツらの言い分に
「せっかく楽しい時間なのにそういうのが一番つまらないです」
衣織ちゃんまで鋭い物言いだ、珍しい…と思ったけど意外とそんなもんなのかも。
「はぁ、やだやだ。あなた達みたいな人らのせいで男が悪く見られるんだよ、本当に色々とセンスないからマジで向こう行って」
優親がも極めて不服そうだ、まぁ友人が悪く言われて黙ってるヤツではないしそんなもんか。
「うっ…」
「ちっ…行こうぜ」
さすがにここまで言われるとコイツらもすごすごと立ち去って行った。
まぁそんなトラブルがあったものの、その後は楽しく遊ぶことが出来た。
なんだかんだ全員と抱き合った気がする、なんで優親まで?
というかはしゃぎすぎて疲れました、楽しい疲労だね。
「好透君ってがっちりしてるね、好き」
「そりゃどうも、まぁ仮にも鍛えてるしなぁ」
確かにジョギングの回数は減ったもののトレーニングは欠かさないぞ。やってると楽しくなってくるからな。
というかさりげなくそういうの挟まないで、理性が揺らぐ。
「分かる、好透ってちゃんと筋肉付けてるよね、同じ男として尊敬するよ」
「だからなんでお前までくっついてくるんだ」
優親までしれっとペタペタと胸を触ってくる。
だから男の趣味は無いんだってば。
「もー、二人してあんまりベタベタしないでよ、好透は私の彼氏なんだからね?」
「そうだよ、お兄ちゃんは渡さないからね?」
そう言った二人に腕を引かれる。
「えいっ、私もですよ!」
舞幸ちゃんまで抱き着いてきた、可愛いけどやめてくれ理性が…。
「いや舞幸ちゃんは違うでしょー」
「私はあの時お兄さんに助けてもらったんです、運命なんですからね、衣織ちゃん」
ちょっとバチバチな二人だ、まぁまぁ落ち着いて下さいよ。
そんなこんなしていると、もう良い時間になってきた。ただ遊んだだけ、にしては人前でくっつき過ぎたけどな。
「はぁーあ、もうこんな時間だねぇ」
両手を上にあげて体を伸ばした小春がそう言った。
「楽しい時間ってのは過ぎるのも早いもんだ」
「そーだねぇ」
俺のそんな感想に栞がそう返した。
実際楽しい時はあっという間だよ、夏休みももう…と思ったけどまだ八月入ってないわ。これからだしまた来よう。
そんなことを考えていたらまた来てしまった、今日は栞と二人。
「えへへ、前は皆もいたから好透を独り占め出来なかったけど…今日はリベンジ!」
果たしてリベンジと言うのだろうか?もともと二人でいる時間が多いのでなんとも言えんが…まぁ楽しいから良いか。
前に皆と来たプールだが、この夏休みに何回来ることになるだろうか?
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