五十話 やっぱり幼馴染は最高だ
「お''ぉ''…これはぁ…」
あまりにも絶景すぎて変な声が出てしまう。
今、俺の目の前には綺麗な肌を惜しげも無く晒した三人がいる。
「お母さん?
「えー?好透君だってこんなおばさんの身体で興奮しないと思うわよ?」
「
「なんの事かしら?うふふ♪」
優さんはすっとぼけながら妖艶に笑う。
凄く絵になるがこれは…。
「エッッッッ!」
「もう、お兄ちゃんってば正直♪」
「好透ってばエッチなこと大好きだもんね」
二人がクスクスと笑いながらからかってくる。
勘弁してください我慢できません。
あれから理性との壮絶な戦いに(優さんの手前我慢しただけ)なんとか勝ち、無事に眠りについた。
さすがに寝袋なので抱き合いながら寝たわけじゃないが、その分めちゃめちゃキスをしまくった。
優さんもさりげなくしようとしてきたが二人に全力で止められていた。そりゃそうだ。
ふと、真夜中に目が覚めたのでそっとテントの外に出る。
まだ空は白んできてはいないものの、それももうすぐなのだろうと何となく思った。
「好透も起きたんだ?」
空を見上げていると、後ろから栞が声をかけてきたので振り向く。
「そうだな、目が冴えちまってな」
「そうなんだ」
外にいる俺の隣に栞が立つ。
「綺麗だね」
「だな、凄く綺麗だよ」
街では見られないほど沢山の星が夜空に輝く。
いつもはもっとか細い光が、今では強く見える。
「こんな景色を、栞と見れてよかったよ」
「えへへ、私も♪」
なんでもやってみるものだ。
なんとなくキャンプがしたいという一言から始まったキャンプだが、今はそれで良かったと思う。
「好透」
「ん?」
栞に呼ばれたのでそちらを向くと、彼女がいきなりキスをしてきた。
「ロマンチックだね、星空の下でキスなんて♪」
「最高だな」
それからしばらくは互いに求め合うようにキスをしてテントに戻った。
そして朝…顔を包み込む柔らかい感触で目が覚める。
「んふふ…晴政くん、朝よぉ♪」
少し息苦しいような、でも心地良いような柔らかさに包まれ、また微睡みに沈みそうになる。
「まだ起きないのかしら?…それならぁ♪」
先程までの柔らかい感覚が遠のいたので、目を開けたのだが俺の視界に映ったのはなんと上半身を晒した優さんだった。
寝起きだった事もあり思考が停止してしまう。
「あら♪おはよう好透君♪」
俺に気が付いた優さんが嬉しそうに声を上げるが、俺は俺で何が起こっているか理解に遅れている。
「うふふ♪何が起きたのか分かってないのね、かわいいわ♪」
そう言った優さんがたわわに実った大きな双丘で俺の顔を優しく包み込んできた。やっべ寝るぅ…。
「あら?また寝そうね…起きなきゃダメよぉ♪」
ふよん、ふよんとそんな感触が伝わってくる。
多分揺らしているのだろうが、まるで揺り篭だ寝心地が良い。
「お母さん?」
そんな中、彼女の後ろから栞の声が聞こえてくる。
「あっあらぁ、おはよう栞」
「うんおはようお母さん、それで何してるの?」
彼女は少し険のある声で優さんを問い詰め、優さんはそれにたじたじという様子である。
「いえなんでもないのよ?ただ好透君を起こしていただけで」
「それでなんで上脱いでるの?必要ある?」
さしもの優さんも今回は分が悪いようで上手く答えられないようだ。
「あのねお母さん、朝から発情するのやめてく!る?好透は私たちの彼氏なんだからさ」
「そっ、そうねぇー」
そういって優さんが離れていく。
「……ふーん、好透はこういうのがお望みなんだぁ…」
先程ので俺の思考がドロドロに溶かされてしまっているので、俺はそのまま栞の胸に飛び込んだ。
「わっ…んふふ、よしよし好透♪」
それを受け止めた彼女は俺の頭を優しく撫でてくる。眠い。
「ほら好透…キスしよ…」
彼女はそう言って俺の両頬に手を添えて、そっと口付けをしてきた。
「朝からおかしくなっちまった」
「やっとお目覚め?」
しばらく俺は栞と抱き合ってキスをしていたのだが、やっと頭が覚醒してきたので言葉を発することが出来た。
「まったく、キャンプに来たんだか他の事しに来たんだか分かんなくなっちまうぜ」
「でも嬉しそうだね」
「当たり前だ」
これ嬉しくないなど変な話だ。
愛する彼女二人にそのお母さんにここまで優しくされたらおかしくなってしまう。
「とりあえずお母さんは自重しよ?ホントに」
栞がジトっとした目で優さんを見るが、彼女は何処吹く風だ。
「まったく…というかそろそろ衣織 起こさないとね」
「だな」
そういう事で衣織ちゃんと元へ向かうのだが、凄く気持ち良さそうに寝ているので、起こすのは少し憚られる。
「おはよう衣織ちゃん、起きて」
そう言って彼女を揺らしてみるが、起きる気配がない。うぅむ…じゃあこうしよう。
衣織ちゃんを抱き上げて頬にキスをする。
その後ギュッと彼女を抱き締めてやると、嬉しそうな声を上げ始めた。
「うぇへへぇ…お兄ちゃん…」
しかし衣織ちゃんはうわ言のように俺のことを呟くばかりで目覚める気配がない。
それならと俺は思い切り唇を塞いでやった。
結果すぐに起きたことは起きたのだが、しばらく衣織ちゃんは俺から離れようとしなかった。
甘えてきて凄く可愛かったですね。
俺たちはサクッと朝食を食べてしばらく散策などをした後、片付けをしてキャンプ場を後にした。
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