第10話 終わりの高校1年

あの後、屋上から教室に戻ると真心に顔色の悪さを指摘され、保健室へ行く事になったが、早退になった。

学校には流星が迎えに来たが、流星は小梅を見ると酷く心配した。

結局、アパートには帰らせてもらえず、実家に帰らされた。

それからは覚えていない。

死んだように眠って、取りたくない食事のために起きてと繰り返したのをした気がした。

完璧に落ち着いた頃は、1週間経っていた。

起き上がって流星の部屋へ向かうと、流星は目を丸くした。

「大丈夫?」「大丈夫。私どうなってたの?」「高熱出してた。医者呼んだり、看病でバタバタしてた」よく見たら流星の目元に薄く、くまがあった。

小梅は少し微笑み「ありがとう。」と言った。「別に。小梅」なにかあったか?と流星は聞こうとしたが辞めた。

小梅は16だ。色々とあったのだろう。

流星は小梅の頭を撫で「あと1日は休もう。」と言った。

小梅は少し頷いた。


◇◇◇◇


それから、休みを得て学校に行った。

真心に心配されたが、小梅はいつものように明るい笑みを浮かべていた。

だが、やはり優也は話すどころか、目も合わせなくなった。

小梅も何も言えなくなっていた。

だが、友達には明るく振舞おうと心がけたが、その分身体に異変が起きていた。

食事をとるのが嫌になり、野菜ジュースとヨーグルトで過ごすようになった。

不思議と身体は大丈夫な気がし、そのままの食生活で気づいたら高校1年の生活が幕を下ろしていた。

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