第6話 犯人の確定

氷川光一警部は、捜査会議室で部下たちと共に最新の情報を共有していた。中原淳一警部、鑑識の芝岡雄三、女刑事の田宮晶子が一堂に会している。


「信川康介が所持していた財布について調べたところ、坂城勇次が銃撃された際に所持していたものと一致しました。」中原が報告を始めた。

警察官たちがざわつく。

氷川は眉をひそめた。「坂城勇次の財布がなぜ信川の手に渡ったのか…」

「証言をしてくれる人がいます」

「当時この事件を担当をしていた鑑識内村英樹さんです。内村さんお願いします」


その時、当時の事件の鑑識官である内村英樹が部屋に入ってきた。彼の顔には緊張の色が浮かんでいる。


「内村さん、この財布に心当たりがあると聞きましたが?」氷川が尋ねた。


内村は深呼吸してから答えた。「はい、この財布は10年前の坂城勇次銃撃事件で彼が所持していたものです。当時の証拠品として保管されていましたが、信川康介が私に頼み込んで、どうしてもその財布を欲しいと言ってきたんです。」


「そして私は仕方なく渡してしまいました。」


「信川がどうしてそんなものを欲しがったのか?」氷川は内村の話を聞きながら思案した。


その時、地元の警察官からの連絡が入った。現場近くの草むらで犯行に使用されたと思われる拳銃が発見されたのだ。氷川たちは直ちに現場に向かった。


現場に到着すると、芝岡が慎重に拳銃を扱いながら報告した。「この拳銃からは信川康介の血液と、もう一つの指紋が検出されました。その指紋は、九垣庄司のものです。」


氷川は拳銃を見つめながら、捜査の進展に満足感を覚えた。「これで信川の殺害に九垣が関与していることが証明された。中原、九垣を連行し、取り調べの準備を進めてくれ。」


捜査会議室に戻ると、氷川は部下たちに対して意気込みを述べた。「皆、よくやった。この事件は私たち全員の努力の結果として進展している。しかし、まだ終わりではない。全力を尽くそう。」


中原が頷きながら答えた。「はい、氷川さん。このまま一気に真相に迫りましょう。」


田宮も意気込んで同意した。「私たちが全力で取り組むことで、犠牲者たちの無念を晴らすことができると信じています。」


芝岡も力強く言った。「科学的証拠を元に、真実を追求しましょう。」


氷川は部下たちの意気込みに応え、決意を新たにした。「皆の力を合わせて、この事件を解決する。これは私たちの使命だ。」

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