【完結】異世界転生した薬学部女子大生が、宮廷の陰謀を解き明かす！

第5話 謎の毒と意外な共犯者②

「書類を届けに…？それにしては、頻繁に出入りしていたようですが」とルシアンが問い詰めるように言った。

エドワードは少し顔をしかめ、困った表情を浮かべた。

「確かに、数回立ち寄りましたが、それは単に厨房の人たちに指示を伝えるためでした。本当に、それ以上のことはしていません」とエドワードは答えた。

「でも、昨日の夕食に使われた野菜に毒が混入されていました。それについて何か知っていることはありませんか？」とあたしがさらに問いかけた。

エドワードは驚いた顔をして、首を振った。

「毒ですか？そんなことは全く知りませんでした。私はただの書記官で、毒とは無縁です」と言った。

その時、突然部屋の扉が開き、若い侍女が慌てて駆け込んできた🏃‍♀️💨。

「ジャンヌ様、ルシアン様、大変です！新たに倒れた方が出ました！」と侍女が息を切らしながら言った。

「え、また？」とあたしは驚き、すぐに立ち上がった。

「どこで？すぐに案内して！」とルシアンも急いで指示を出した。

侍女に案内されて新たに倒れた人の元に駆けつけると、そこには若い男性が苦しんでいる姿があった😷💤。

「どうしたの？何があったの？」とあたしは急いで聞いた。

「彼は急に苦しみ出して倒れました。やはり昨日の食事が原因かもしれません」と侍女が説明した。

あたしは男性の症状を観察し、再び毒による中毒症状だと判断した。

「また同じ毒だわ…。すぐに解毒剤を作らなきゃ」と言って、あたしは再び薬草を使って解毒剤を作り始めた🧪🌿。

「ジャンヌ様、お手伝いします！」とロザリンも駆けつけてくれた。

「ありがとう、ロザリン。早くしないと彼が危ないわ」とあたしは急いで解毒剤を作り、男性に投与した。

時間が経つにつれ、男性の症状は徐々に改善していった。彼が意識を取り戻し、安堵の声が上がった。

「大丈夫ですか？」とあたしは優しく声をかけた。

「ええ、ありがとうございます、ジャンヌ様。あなたのおかげで助かりました」と男性は感謝の言葉を口にした。

「よかった…。無事で何よりです」とあたしはほっとして笑顔を見せた😊。

しかし、心の中には一つの疑問が浮かんだ。この毒の犯人は一体誰なのか…。

ルシアンが再び近づいてきた。

「ジャンヌ様、今回も迅速な対応ありがとうございました。しかし、犯人を見つける必要があります。このままでは宮廷内が不安定になってしまいます」と彼は真剣な表情で言った。

「そうね。この毒を仕込んだ犯人を見つけなきゃ。エドワードさん、もう一度聞かせて。あなたは本当に何も知らないの？」とあたしはエドワードに問いかけた。

「本当に知らないのです。ただ、最近宮廷内で何か不穏な動きがあると感じています。誰かが意図的に混乱を引き起こそうとしているのかもしれません」とエドワードは答えた。

「不穏な動き…？」とあたしは眉をひそめた。

「具体的には何かありますか？誰が怪しいとか」とルシアンが尋ねた。

「具体的なことはわかりませんが、最近いくつかの書類が消失しています。その書類には重要な情報が含まれていたので、何か関係があるかもしれません」とエドワードが言った。

「書類の消失…？それは重大な手がかりかもしれないわね」とあたしは考え込んだ。

「ジャンヌ様、エドワードさんの話を基に、消失した書類を調べてみましょう。それが犯人の手がかりになるかもしれません」とルシアンが提案した。

「そうね。早速取り掛かりましょう！」とあたしは力強く答えた💪。

エドワードの案内で、消失した書類のリストを調べることにした。彼の部屋にはたくさんの書類が山積みになっていた📜。

「この書類の中で、最近消失したものがいくつかあります。特に重要な情報が含まれていたものが…」とエドワードが説明した。

「あたしが確認するわ。どれがなくなったの？」とあたしはリストをチェックした。

「このリストに載っている書類がすべてです」とエドワードがリストを渡してくれた。

リストには、いくつかの機密文書や重要な契約書の名前が書かれていた。それらが消失しているとなると、確かに何か大きな陰謀があるに違いない…。

その時、ルシアンが一つの書類を手に取った。

「ジャンヌ様、この書類に何か気づきませんか？」と彼が尋ねた。

「あ、それは…確かに、消失したリストに含まれているものだわ。でも、何か特別なことがあるの？」とあたしは聞いた。

「この書類には、特定の薬草の情報が書かれています。その薬草は非常に希少で、毒にも解毒剤にもなるものです」とルシアンが説明した。

「なるほど…その薬草が今回の事件に関係しているかもしれないわね」とあたしは考えた。

「この薬草を手に入れるために誰かが動いているのかもしれません。消失した書類の中に、その手がかりがあるかもしれません」とルシアンが言った。

「じゃあ、この書類を元に調査を続けましょう！犯人を見つけ出して、この陰謀を解き明かすわ」とあたしは決意を固めた💪。

エドワードの部屋を出ると、あたしはルシアンと一緒に書類の内容を元に宮廷内を調査し始めた。手がかりを一つずつ追いながら、少しずつ犯人に近づいている感じがした。

「ジャンヌ様、ここに何か手がかりがあるかもしれません」とルシアンが一つの部屋を指さした。

「うん、調べてみよう」とあたしはその部屋に入った。

部屋の中には、たくさんの薬草と薬品が並んでいた🧪🌿。それを見て、あたしは驚いた。

「ここって…まるで秘密の薬草庫みたいね」とあたしはつぶやいた。

「確かに、この場所は誰かが秘密裏に使っていたものかもしれません。怪しいですね」とルシアンが言った。

あたしは棚の上に置かれている瓶のラベルを一つ一つ確認していった。その中に、あの毒草のエキスが含まれた瓶を見つけた。

「これだわ…この毒草のエキスが使われたんだ」とあたしは言った。

「これが証拠になります。犯人はこの場所で毒を調合していたのでしょう」とルシアンが同意した。

その時、突然背後から誰かが襲いかかってきた！

「ぎゃあっ！」と叫びながら、あたしはとっさに身をかわした💥。

「ジャンヌ様、危ない！」とルシアンが盾になってくれた。

「誰？！」とあたしは叫んだ。

そこには、見覚えのある顔があった。エドワードだった…。

「なぜここに…？」とあたしは驚いた。