第3話 まがい物の愛...

説明(知らなくても楽しめるけど、知ってたらもっと楽しめるやーつ。)

―アローンの武器

遺跡の調査依頼のときに狩ったネームドのファイアドラゴンの素材から作った大剣と、エスト級吸血鬼の素材から作った大鎌。大剣にはドラゴンのエッセンス、大鎌には吸血鬼のエッセンスが含まれている。そのおかげで一般的な武器とはことなり、特性が付与されている。が、通常時はほとんど意味がない。武器で攻撃をしたり防いだりするとエッセンスの「怒り」が増幅し、レイジが使えるようになる。

このような特殊な武器を作れるスキルを持つ人は数少ないが、アローンはそれ鍛冶屋で知ったので自分で作った。

―エッセンス

概念。風のエッセンスや水のエッセンスなど、目に見えるものではないが、色々なものに宿っている。魔物のエッセンスであればその魔物の魂の欠片とも言えるもの。風鈴などには風のエッセンスが宿っていたりする。オドやマナとは異なるもの。

簡単に言えば魔法の属性とは違った物質そのものが持つ属性みたいなもの。そこら編の水は魔法じゃないけど水属性、そこらへんの火は魔法じゃないけど火属性みたいな感じ。

アローンの武器はファイアドラゴン属性となるわけです。(ファイア要素より武器が超高温になり、ドラゴンの爪や牙要素より斬撃性能にが上昇する。)

―レイジ

武器に含まれるエッセンスを怒りをもとに爆発的に増大させること。特性がより顕著に現れるようになる。「怒り」の量にもよるが通常時の100〜150倍ほど特性が顕著になる。ほとんどの場合火力が上昇するだけ。アローンの武器もそう。

―向上と強化

向上はライズ(rise)自分のステータスを一時的に上昇させるもの。上昇量は魔力参照ではなく上げたいステータスと同じステータス参照。攻力向上なら攻力が高いほど上昇する攻力が多い。

強化はレイズ(raise)他人のステータスを一時的に上昇させるもの。上昇量は魔力参照。


―本編

 強敵と戦う前に身体能力強化をしておくか。

攻力向上アタックライズ護力向上ディフェンスライズ疾力向上スピードライズ

まずはキュクロプスをアーマーガーディアンから離す。

 「光速。」

アローンの体が一瞬光り、光の速度でキュクロプスに詰め寄り、その勢いのまま

「チャージ、ジャンプクラッシュ。」

力を貯め、キュクロプスの胴をめがけて飛び上がりタックルをお見舞する。倒れこそしなかったが、キュクロプスの体は遥か後方へと押し出された。

ステータス変更、魔力最大。

「設置型障壁。」

すかさず障壁を張り、ステータス変更、攻:護:疾、4:2:4。これで一対一でやりあえるが、時間はそう長くはない。なるべく早く片付けなければならない。

通常の人間の数倍あるであろう背丈、屈強な体つき、そしてそれと覆う鎧、隙間から見える緑色の皮膚は硬化していて並大抵の武人たちでは太刀打ちできないだろう。さらにモンスターでありながら大剣を装備している。おそらくアーマガーディアンになろうとしていたゴーストを無理やり剣の形に変えたのであろう。

「グオオオオ」

と咆哮を上げアローンに突っ込んでくる。魔法の介入はない、正真正銘のフィジカルだけでの戦い。

目標は目を潰すこと。たいていの1つ目の魔物は目を潰せば無力化できる。だがあんな巨体で暴れられれば死ぬ可能性もある。あるていど弱らせてから目を潰す。もしくは、目にこだわらず殺す。

 足を切り、バランスを崩してスキルのコンボでも畳み掛ける。

アローンもまたキュクロプスとの距離を詰める。

足元だから攻撃もしづらいはずだ。

「グオオオオ!!」

なんだ?なにかの攻撃か?剣を振り下ろしている。こいつ地面を割って足元へ近づけさせないつもりか。

―ドゴォォォン

キュクロプスの前の地面は崩壊し、アローンの姿も見えなくなった。

「後ろががら空きだ!光速、デュアルエッジ。」

大剣と大鎌を並行に並べ同じ箇所を同時に斬る、右足はもらった。はずが、ガチンッと金属音が鳴り響く。まあ、一筋縄ではいかないよな。この鎧硬すぎる。

使う必要がないと思っていたが、使うか。この世界にはこんなものあるのか?と思ってしまうようなスキルや魔法がたくさんある。

「アーマーブレイカー。」

対防御用装備品スキル。相手が防御用の装備と認識しているものを簡単に破壊できるようになる、参照ステータスは攻力。

先の攻撃で後にアローンがいることに気づいたキュクロプスは、足を踏み鳴らす。一回一回の足踏みで大地震のような揺れだ。

アローンはキュクロプスの足に捕まり、それをやり過ごした。

大きいってのは便利だが、死角が多い、特に足元。今度こそ。

「デュアルエッジ!!」

アローンの攻撃は確かに鎧を砕いた、しかし鳴り響いたのはまたしてもガチンッという金属音だった。「皮膚は硬質化していて並大抵の武人では太刀打ちできない」というレベルではない硬さ。まずい、これだけ硬いとなると、疾力か護力かを犠牲にする必要が出てくる。キュクロプスは鎧が砕けたことに驚きながらも、とても楽しげな様子で、アローンへの攻撃を再開した。

技量もパターンもクソもない、ただ力任せに大剣を振り回すだけの攻撃であるが、桁外れな攻力の高さ、アローンと同等の疾力の高さで、アローンを圧倒していた。

一発一発が重い、かつ攻撃頻度が高すぎる。距離を取りたいがその隙すら与えてくれない。このままではジリジリと削られて負ける。レイジを使う。これだけ攻撃を武器で受けた、おそらく発動できるはずだ。

 両手にある武器に力を込める。大剣と大鎌のエッセンスが急激に増幅する。一時的にだが、大剣の刃は超高温になり、さらに斬撃性能の向上、大鎌は斬撃性能の向上、血を浴びれば更に斬撃性能が向上する。

「ワイドエッジ。」

キュクロプスの大剣を横断。さらに超広範囲に及ぶ斬撃はついにキュクロプスの足を切断した。

バランスを崩し倒れそうになるが、切れた大剣でかろうじてバランスを取っている、と思っていたのもつかの間、足が生えてきてキュクロプスはもう両足で立ち上がっていた。欠損部位を再生したのだ。

もう一度、

「ワイドエッジ。」

キュクロプスの足は吹き飛んだが、またしても瞬間的に再生されてしまった。

こいつの目を潰したところでどうせ再生される。となれば効果的な弱点はない。一体どこを切ればこいつは死ぬのか?脳?心臓?脊髄?わからない。頭を吹き飛ばしてみて、頭から再生すれば頭部に、体から頭が生えてくれば体に再生の核があるはずだ。そこから再生もとを探せばいい。

 しかし、首を切ろうにも肩まで登って斬るか、光速+ジャンプでジャンプ切りで斬るか、しか選択肢はない。肩まで登るのはリスクがあるが、だからといって光速とジャンプも初手で使ったから、見切られてしまうだろう。

 武器や鎧を投げ捨て、素手で突っ込んでくるキュクロプス。これがやつの本気だ。拳でなんども殴りつけるキュクロプス、その拳はアローンに届く前にことごとく切り落とされるが次の瞬間にはまた生えてアローン襲いかかる。

結局さきほどと同じ攻撃を耐える状況になってしまっている。キュクロプスの理不尽なまでの強さ、障壁の残り時間、レイジの残り時間、なかなかに厳しい状況だ。

もう一段階ギアを上げるか。あまり大きな力を使うと後日に響くからあまりしたくはないが相手はネームド、出し惜しみなどしている余裕はない。


(作者の小言)

対人の戦闘描写ならまだ私の語彙力で戦えますが、対魔物は結構悲惨です。読みづらいと思います。すみません。




限界突破オーバーリミット超感覚ハイパーセンス。」

ステータスが通常時の1.5倍になる限界突破。視覚、聴覚、触覚、危険を感じ取る第六感の機能が著しく上昇する超感覚。どちらも超強力な強化なスキルであるが、体への負荷が大きく使用後はステータス低下、思考能力低下などが起こってしまう。長時間の使用は行動不能になるほどの負荷がかかる。キュクロプスはこの択をアローン取らせるほど強大な相手であるのだ。

「不絶光速。」

刹那、アローンの姿はキュクロプスの前から消え、目にもとまらぬ速さでキュクロプスを切りつけていく。光速は一瞬だけ光の速度で移動するというものだが、不絶光速は光の速さで移動し続けるというものだ。どんなに鍛えられた駆者でも情報処理が間に合わず結局一瞬しか使えないが、超感覚があることで完全に制御することができていた。相手が急に強くなったことに困惑を抱いていたキュクロプスだったが、負けじと再生を繰り返し、反撃を加えようと暴れ出す。

全身を切られれば、全身に気をつかう。それに相手が速すぎて見えなければ、喰らってから反応するしかない。そうやって意識が散漫になっているところに大きな一撃を入れる。首は貰った。

斬首ギロチン。」

キュクロプスの首は切り落され、どす黒い血液が噴水の如く噴き出した。大鎌はその血を浴び赤黒く輝きだした。

さて、ここからだ。どちらから再生する?頭か?胴体か?

再生は...胴体から始まった。

胴体が本体か、それともそう見せかけて不意打ちを狙っているか。コアが胴体にあるのか、体力が尽き再生が止まるまで切り続けなければいけないのか。とりあえずコアがあるかどうか。

首なし巨人はまるでアローンの居場所がわかっているかのようにアローンのことを追い続けている。どうやら頭が無くても動けるし、俺の場所が分かるらしいな。だが、今までよりは動きが鈍い。少しづつ分断していきコアの有無を確かめる。

「ミリオンラッシュ。」

光速と高速斬撃が鈍くなったキュクロプスに襲い掛かる。そして抵抗する間もなくキュクロプスの体はさいの目切りの如く切り刻まれていく。

ここまで切ってコアが見当たらない。それに再生速度が遅い...なるほど、頭が本体で体側に再生命令を送り気を取ろうと。それでその間に背後を取って殺そうと。

魔物だって人間のように背後を狙ってくるのは当然だ。奴らは幾人もの人間を殺してきている。戦闘において何が必要なのか高い知能はなくとも本能で理解している、そしてその本能は強い奴ほど顕著に表れる。

浅はか。全部お見通しだ。

「デッドサイス。」

死神を彷彿とさせる大鎌が再生しかけの醜い肉塊の頭を一閃する。

バキンとコアが割れる音がし、同時に障壁の割れる音も聞こえた。

コア持ちのタイプだったか。よかった、楽に終わった。これで後はアーマーガーディアンを潰して回るだけだ。

アーマーガーディアンの様子がおかしい、障壁が壊れたはずなのになぜ襲ってこない。どうなってる?

後ろ振り返ると、キュクロプスの遺骸の上方で何かが紫色にぼんやりと輝いている。爆発魔法か、呪いか、どちらにしろ離れたほうが良い。

アローンが距離を取ると急にアーマーガーディアンが崩壊を始めた。

なぜ急に崩壊し始める?崩壊した鎧の元からゴーストたちが現れ、紫色の何かの元へ飛んで行っている...のか?いやちがう、あれは吸収されている。ということはあの紫色の何かは、キュクロプスのゴースト...ゴースト取り込んで肥大化していく。まさかこいつ、アーマーガーディアンになろうとしているのか...

まずい、速く止めなければキュクロプスどころの騒ぎではなくなる。

気づいたときには遅かった。崩壊した鎧の残骸が集合し超巨大な鎧へと姿を変えていく。

止まれ、止まれ、止まれ!!

できる限り鎧片を破壊したが、その膨大な数の上では無意味に等しかった。

あの大量のアーマーガーディアンたちは戦闘用ではなく、死んだときの保険に過ぎなかった。先に殲滅すべきは奴ではなかった、というわけか。

そして超巨大な鎧が完全に完成した。キュクロプスよりも数倍大きい。

手に持っている武器...大鎌と大剣ではないか。俺の真似なのか挑発しているのか、一体何がしたいんだ?

鎧の兜の目元が紫に輝き、鎧は行動を始めた。

キュクロプスは完全魔法耐性があったが、ゴーストとなった今も魔法は効かないのだろうか。浄化の魔法が効けば対処可能。ものは試しだ。

護:疾:魔、2:4:4。

「マルチセイクリッドショット。」

聖なる力で構成された魔弾が鎧に直撃する。鎧にはダメージが一つも入っていない。ということは鎧には魔法耐性がある。問題はゴーストに効くか。

物理的に砕き穴を開け中に直接に魔法をぶち込む。

攻:護:疾:魔、3:2:2:3

「飛行。加速。」

飛行魔法とスキルを組み合わせ高速飛行を行う。思いのほか鎧の疾力は高くなくキュクロプスよりも数段遅いが、大剣や大鎌を振る速度が尋常じゃない。

図体が大きい分隙間も大きい。近づくことは十分可能だ。

上下左右から襲ってくる刃を曲芸師のごとく華麗に避ける。

避けきれない分は

反撃カウンター。」

重い、重すぎる。質量も攻力も高すぎる。だがここで折れるな。

「オラァァ!!」

必死ではじき返し、気づけば本体は目の前に

「デュアルインパクト+アーマーブレイク!!」

鎧は砕け、紫色のゴーストが露出する。

「セイクリッドショット。」

「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙...」

声にならない声で苦しむゴースト。

効いている。それならマナではなくマギアでいく。

集中...次元界と繋がれ。体にマギアを感じる。これで仕留める。

「エストマルチセイクリッドバレッd...」

魔法を唱えようとした瞬間

「オェェ……ッガハッ……」

ひどい眩暈、吐き気、頭痛がアローンを襲う。

だらだらと口から血が溢れ出し、胃の中身もすべて吐き出してしまった。目や鼻からは血が垂れている。視界が真っ赤に染まって行く。意識が朦朧とする。

飛行魔法が解け、体が地面に打ち付けられる。不絶光速、限界突破、超感覚を長時間使用しすぎた。限界突破は神に許されたものだけが使える力。それを「呪われた力」で使っているアローン、他の使用者よりも負荷が大きい。神に与えられた力で神に与えられるはずの力を無理やり使用しているにすぎない。それに、負荷は治癒魔法で癒すことはできない、「神トノ契約ハ取リ消セナイ」と似たようなことだ。

負荷に押しつぶされることはあったが、それは戦闘後にしかならなかった。戦闘中になれば間違いなく死ぬ。

初の状況がよりによってネームド戦だとは。こんなときのために覚えておいたスキルがある。

限界突破・改オーバーリミット・セカンド。」

再び立ち上がるアローン。そして詠唱を始める

「我が世界と異なる世界、我が力と異なる力、我が動力と異なる動力、我とは異なる生物...次元界生物、自然界を超越せし力を我に...。『動力変換・マギア』。」

「ウグ...ァァァ....。」

苦しい、痛い、体がどんどん変わっていく。俺が俺じゃないみたいだ。

アローンの体にマギアが流れ始め、アローンの血管が青白く光り、目には青い光が宿る。

苦しくない、痛くない、今までとは違う。これなら鎧を殺せる。

この瞬間アローンは次元界生物とも自然界生物とも言えない生物となった。

「不絶光速。」「超感覚。」

クソ鎧、ぶっ殺してやる。鎌と剣を空へと掲げ、

天罰スカージ!」

アローンの強大な力により繰り出された一撃は鎧へ...まるで巨大な剣が天より振り落とされるような光景だった。ベキッバキッと鎧が粉砕される。

忌まわしいゴースト姿を現した。お前は逃がさない!!

「セイクリッドプリズン!エストマルチセイクリッドバレッド!」

青白く光る魔法陣からは、檻が構成され、閉じ込められたゴーストに数百もの魔弾が解き放たれれる。

断末魔を上げる間もなくゴーストは完全消滅した。

とりあえず、これで終わりか。

フーっと息をつき気を抜いた瞬間、

「――ッ!」

先延ばしにしていた代償がアローンを襲う。

「ハァハァ...ウグッ...」

呼吸もままならず、狭まる視界、薄まる意識。

クソッ意識が朦朧とする。倒れる前に安全場所に退避しな..け...れ....ば。

ずるずると引きずっていた体は限界を迎え、重力に抗うことをやめた。


—————夢を見た




解説コーナー(知らなくても楽しめるけど、知ってたらもっと楽しめるやーつ。)

・限界突破

神に許されたものだけが使える秘技

・限界突破・改

限界突破を多用しているものが自然と習得する限界突破の次段階。

通常の限界突破に加え、体や精神の限界を突破して活動することができる。

制限時間などはないが長時間使用すれば死ぬ。

・不絶〇〇

スキル、魔法が文字通り途切れることがないようにするもの。

基本的に一回きりのバフを持続的に使えるようにするもの。

・斬首や天罰

圧倒的火力を出す必殺技。スキルの上位互換。

作者の頭の中で、斬首の時は巨大なギロチンのようなものが、天罰の時は巨大な剣のようなものが流れています。スキル使った時に見える幻影みたいなやつです

・人間

魔力を無意識的に取り込んで活動の動力源としている。人間の体には基本的にはオドとマナが流れていて、マナは自然界から無意識に取り込んだもの、オドはマナを体内でエネルギーとしてを消費したあとの残りかす。これがオドが体内魔力、マナが自然界魔力と言われる所以。

・次元界

自然界とは別の世界。次元が違う世界。次元界の魔力が自然界に漏れ出している。

次元界側からすれば、アローンたちが次元界生物である。

別の世界の生物はその世界にもともといる生物より強くなる。

アローンが次元界に行けばアローンが強くなり、アローンの世界に次元界生物がくればそいつが強くなる。数千年に一度ゲートが開くとか開かないとか。

・動力変換

マナではなくマギアを体内に流したらどうなるのかという研究より生まれた魔法。誰も耐えられず成功例はいままで一度もなし。依頼で行った研究施設跡の調査で発見した書物に記してあった。アローンはそれを見て覚えた。

アローンが成功したの限界突破・改と同時に使用したから。体の限界を超えた力が流れ込んできたがそれを突破することができた。限界突破なしだと普通に死んでます。





―――――夢を見た。

きらきらと輝く太陽。花が咲き乱れる野原。少年と少女が二人で楽しそうに遊んでいる。

「――は大きくなったら破壊者になるの?」

手元で花の王冠を作りながら少女が問う。

「僕の家はお父さんが破壊者だから、僕も破壊者になるよ!!それで、悪い冒険者を退治するんだ、かっこいいでしょ。」

エイッエイッと木の棒を振り回して破壊者の真似っ子。

「あっ!四つ葉のクローバー!!」

視界に入ってきた幸運の象徴を手に取り、嬉しそうに眺める少年。

「いいな~!!私に頂戴!!」

少年以上に目をキラキラさせる少女。

「じゃあ、その花の王冠と交換しようよ。」

算学の宿題をするとき以上に難しそうな顔で悩む少女。

「ほしいけどなぁ~、王冠もなぁ~、ぐぬぬ~。」

「どうするの~?四つ葉だよ~、四つ葉~。」

「わかった...王冠あげる!だからクローバーちょーだい!」

王冠とクローバーを交換し、少しの静寂の後、王冠をかぶり少年が一言、

「我は破壊者の王だ~!!ハッハッハー。」

腰に手を当て、棒切れを空に向け、気分は完全に王様だ。破壊者に王様なんていないが、少年には関係のないことだった。

そしてその少年を眺めながら、嬉しそうに微笑む少女。その小さな手には大事にクローバーが握られている。

「そういえば、――は大人になったらなにになるの?」

「わたし?えーっとねー...」

少女のうれしそうな顔は憂いを帯びた顔に変わり黙り込んでしまう。

「どうしたの?大丈夫?」

「うん、へーきへーき。今はまだ決まってないんだ~。なれるなら――――かな。なんちゃって。」

少年や少女の名前も、遊んでいる場所も、何もかも思い出せない、そもそもこれは自分の記憶なのか。ただその場所は、妙に居心地がよく懐かしいと感じる場所だった。


 窓からの光に眩しさを感じて目を開いた。どうやら生きているようだ、というかここはどこだ。俺は確かキュクロプス、いや巨大鎧を倒してあと倒れたはずだが。なぜベッドの上にいる。それに全身包帯まみれだ。どうなっている。今まで幾度となく気絶してきたが目を覚ましたら必ず倒れた場所にいた。忌み嫌われているんだ、手を差し伸べる人間などいるはずがない。いるはずがないのだ。経験則であくまで俺の予想の域をでないが善意をもって接してくる人間にほど呪いは強く働く。治だったり安全地帯に運んでくれたりなんてありえない。

だからこそ、この状況は意味不明だ。とりあえずさっさと出よう。傷は治っていないがこんなところに長居するのはよくない。

激しい痛みに声を漏らしながらもやっとの思いで立ち上がり部屋を出ようとした瞬間だった。

コンコン、とドアをたたく音が聞こえた。

敵か、いやいやさすがにないか。

「起きてますか。」

この声は確か...依頼人。ということはここはあの時の貴族の邸宅か。返事をすべきか否か。あれこれ考えていると入りますよという声とともに依頼人が入ってきた。

「あぁ、起きてる!!よかった。」

???

鳩が豆鉄砲をくらったような顔で立ち尽くすアローン。こいつ今、よかったと言ったのか。俺に...俺に?!

「あぁ、すみません急に大きな声出してしまって。」

「ああ。問題ない。」

状況が整理できない。こんな形で人と話すのは数年ぶりだ。

「えーっと、なんでここにいるのか?みたいなこと考えてたりします?」

「ああ。」

話を聞くと、俺が依頼に赴いて数時間後、北の方で爆音がなったかと思うと急に地面が揺れ始めて、まさかと思ってキュクロプスがいたところに行くと俺が倒れていたらしい。それを屋敷に連れて帰って介抱していたと。三日しても帰ってこなければと言っていたはずなのだが、助けの来てくれたのか。それを聞いてアローンの中で消えかけていた願いが蠢き始めた。愛だのなんだのと自問自答し続けた日々についに終止符が打てるのか?ついに俺は「たった1人」を見つけられるのか?と。

「屋敷に他に人はいるのか?」

「いますよ。でも安心してください、あなとのことはただの来客としか伝えていませんから。あなたを送り出した後、少しあなたについて調べたんです。みんなあなたのことを悪く言っていました。それに、家の者にあなたが依頼を受けてくれたことを報告したら、すごい嫌な顔をしていたんです。それで、その嫌われ者破壊者ってあなたのことなんだってなりまして。」

「...。」

来客にこんなに世話を焼いていて怪しまれないのか。

「ええと、あの私は別にあなたのこと嫌いじゃないですよ!!」

「...。」

読心を使っても、俺に対するを悪意を感じれない。どういうことだ?やっと「たった1人」が見つけれたのか、そういうことなのか?楽観的に考えるな、その手の類のスキルだってある。対読心のスキル。だが、たかが貴族の娘、そんなスキル習得するだろうか?破壊者じゃあるまいし、そんなもの習得するはずがない。

アローンがだんまりとしていたからであろう、空気に耐えきれなくなった娘は

「そういえば、三日もご飯食べてないんですよね!!今すぐ持ってきます!ちょっと待っててください。」

と言って部屋を出ていった。

これは、そういうことなのか。ついに、ついに「たった一人」を見つけたのか?僕はついに見つけたのか?鼓動が高鳴る。今までの苦痛の日々が思い起こされる。僕はこのために今日まで生きてきたんだ。やっと僕は報われる。

俺がいままでこんなに苦労してきたんだこんな簡単に行くものなのか?そうなのか?僕はいままで十分頑張ってきた、当然の結果だよ。

落ち着け俺。相手は没落貴族、あれは演技で俺を利用しようとして金でも稼ぐつもりではないのか。落ち着いて考えろ、貴族は話し合いのとき読心師を連れていることが多々ある。それ対策に対読心のスキルだってもっててもおかしくないだろ。

僕はそう思わないけどな。

お前は引っ込んでろ。ずっと静かだったくせに、急に出てきやがって。

強がるなよ「俺」。本当は愛されたいって思いはお前も持っているんだろう。あの時「愛されたい」という本音を見ないふりをして生きてきたんだろうけど、心の奥底に「愛されたい」という本音がある限り、僕は消えない。

もういいだろ、楽になろうよ、お前は今までよく頑張った。いいんだよ、ここで休んだって。

―ダメだ!呑まれるな!

俺は...俺は..オレハ..イママデヨクガンバッタ。

―流されるな!

あの人は俺の探し求めていた「たった一人」の人。そうだ、そうに違いない。

コンコンとドアをたたく音が

「両手がお盆でふさがってまして、ドアを開けれないです。ごめんなさい、あけてくれますか~?」

「ああ。」

ドアを開けると山盛りの食事を持って入ってきた。

「怪我人なのにすみません。さあ座ってください。自分で食べれますか?食べさせてあげましょうか?」

ほらこんなに優しい。

「いや、自分で食える。感謝する、えーっと、」

「あ、名乗ってませんでしたね私はロベリアといいます。」

ニコッと笑い彼女はそう言った。

満月のように美しい瞳、綺麗に束ねられた青紫の髪、健康的な体。少し幼さが残る可愛い顔には笑顔がお似合いだ。

「それで、どうして俺を助けた。」

「それはあんな依頼料で危険な依頼を受けてくれたんです、介抱して同然です。」

エッヘンといった感じでとても得意な様子。

「そうか。」

「話はいったん置いておいて、ご飯を食べてください。三日間も寝込んでいたんですから、よく食べて元気になってください。」

「ああ。」

飯はうまかった。ずっと自炊だった故、久しぶりに人の愛情がこもった料理を食べた気がした。食事中、終始ニコニコしながらこちらを見ていて少し食べづらかったが気にしないでおこう。

「ご飯を食べたら休んでください。片づけは私がやりますから。」

「休めって、これから出ていくつもりだったんだが...」

もちろんそんなことは考えていない、留まる気満々だが形だけでも断りを入れるのが筋である。

「無理は禁物、あなたは救世主なんですから、もっと偉そうにしててもいいぐらいですよ。」

ロベリアは食器をもって部屋を出ていった。

没落貴族なのに、領民は幸せそうで、こんなに優しくて、素晴らしい善人だ。きっと頭首も優しいんだろうな。きっと領民に優しい統治をしていたから金がなくなって没落したのだろう。俺が力になれるなら力になりたいものだ。

力になれることといえば破壊者として稼いだ金を渡すぐらいか?領地内の魔物、冒険者の破壊もできるか。そのためにも速く快復しないといけないな。


解説コーナー(知らなくても楽しめるけど、知ってたらもっと楽しめるやーつ。)

ロベリア=レイター

没落貴族のレイター家の娘。容姿端麗、ダンスは得意(運動全般苦手)、優しい?

黄色の瞳。青紫色の長髪を後ろでくくっている。身長は平均程度。豊満な体つき。

丁寧語だったり、そうじゃなかったり抜けてるところが多々ある。

素うどんが好き。





 数日経って戦闘こそできないが十分に快復することができた。部屋で安静にしている間、ロベリアは毎日話しかけに来てくれた。事務的ではない人との会話というものは久しぶりでなかなか慣れなかった。時たまに変なことを言ってしまったりもしたが笑って流してくれた。嬉しかった。ただただ、人とこうして普通の話ができるのが嬉しかった。完全にロベリアのことを信頼してしまった。好きになってしまった。温かい飯、温かい風呂、温かい布団、そして温かい人の心、久しぶりに感じた温かさはアローンの心を完全に溶かしてしまった。まがい物であるにもかかわらず、アローンは気づかなかった。否、気づけなかった。

 さらに数日経ち、アローンは完全に復活した。しかし、体には謎の青い線が浮かんでいた。体内の魔力が流れるルートと一致していることから次元界魔力の影響だと思われるその線は、アローンが人間という枠組みから外れたことを示していた。

 さあ、体は万全になったことだしこれからはロベリアのために働こう、礼を返すんだ。だが、どうやって話しかければいいのだろうか。こんな形で礼をするのはいつぶりだろうか、そもそも幼少期の俺はだれかに施しを受けたことはあるだろうか。

いやいや、過去のことはいいから今どうすべきか考えろ。どうする、どうする...

足音が聞こえる、誰かがアローンの部屋に来ているが、あたふたしているアローンはその足音にきづくことができず、

コンコン

「おはようございまーす!!」

「えあっ...おはようございますおはようございます。」

急にノックされ声をかけられたもので、思わず変な声が出てしまうアローン。しかもなぜか敬語である。

「こうして挨拶するのももう慣れましたね。私の毎朝のルーティーンになってしまいましたよ。」

そういいながら、朝ご飯を机に置くロベリア。この景色も見慣れたものだ。

「朝食は今度から自分で取りに行く。こう毎日持ってきてもらっていると申し訳ない。」

そうですかと少し残念そうな顔をして部屋を出ようとするロベリアを

「少し時間をくれ。話がある。」

と引き止め椅子に座らせる。

「話っていうのはなんでしょうか?」

引き止めれたのはいいものの、なんて言い出せばいいのかわからない。

いつもならすぐに話がまとまって話せるのに、ロベリアと話す時だけはなぜかうまく話せない。

「引き止めておいて悪いんだが、話がまとまらなくてな...少し待ってくれるか。」

「大丈夫ですよ、いつまでも待ちますから。」

それから十数分この空間は静寂に包まれた。真剣な表情で悩みつ続けるアローンとそれをじっと見つめるロベリア。

重い沈黙にはっせられたひとことは

「礼をしたい。」

だった。

たったこれだけだが、これだけが彼にできる表現の限界だった。

「礼なんて、そんな...あの依頼料で受けてくれただけでも十分なんですよ。むしろお礼をすべきなのはこちらの方なのに...」

一般的に考えればロベリアの言う通り。だが十分な愛を受けず、子供のまま大人になったアローンは自分の欲求を抑えるということを知らなかった。お礼がしたいからお礼をする、玩具を欲しがる幼児と同じ。一般的解釈など通用しない。

「そういうのはどうでもいいんだ。ただ、俺はお礼がしたいんだ。俺は誰からも好かれなかった。誰からも優しくされなかった。俺の噂を知っていれば元から嫌われていて、噂をしらなくたって関わっているうちに嫌われて、善意を持って接しようとてくれた人なんて急に俺のことを嫌いになったんだ。」

喋れば喋るほど、蘇ってくる記憶。

同業者に話しかけたときは問答無用で罵声を浴びせられた。共闘したあとで普通に話しかけてきたのなんて、双剣の時の水の魔者が最初で最後だった。それ以外は助けられたくせして、口から出るのは感謝ではなく罵声。おかしいだろ。一般人だってそうだ、わざわざ冒険者、魔物から守ってやってるのに、聞こえてくるのは文句ばかり。

怪我をした俺に近づいてきて、大丈夫ですか?と言っておいて二言目は死ねなんて言われたり。そしてそんなになっても戦うことをやめない、破壊者をやめない、やめれない自分。

「だから...だから...誰も俺に優しくなんてしてくれない、誰も俺のことを好きになってくれない、誰も俺のことを愛してくれない。俺だって俺のことが大嫌いで...」

お礼をしたいという話だったが、話は完全に逸れてしまっていた。赤子のように泣きじゃくるアローンを優しく抱きしめるロベリア。

「今まで大変でしたよね、なんて簡単には言えないですけど、私はあなたを絶対に裏切りません。あなたのことを必ず大事にします。だから、泣かないでください。」

そこに愛は間違いなく存在していると信じたアローンは、泣くのをやめ今度はちゃんと

「改めて、礼をさせてほしい。」

と言った。少し悩んだ結果、ロベリアはお礼の内容をアローンが破壊者として稼いだ金を少し分ける、ということにした。

 最初は1割ほどだった。だが日に日に2割、3割、4割とその割合は増えていき、ついには全額にまでなった。それでもアローンは、愛の亡者は、それがおかしいことだとは思わなかった。むしろ、より必要とされているという満足感を感じていた。

愛など存在しない、ただ金を搾取されているだけなのに...

 そしてその日は唐突に訪れた。いつ通りに依頼を終わらせ、帰宅すると、ロベリアが知らない貴族と話しているのを見かけた。ついつい気になり、ついていくと何か話をしていた。聞かなければ愚者だとしても幸せな生活を送れていたかもしれないのに、アローンはその話を聞いてしまった。

「それで、礼の金策のほうはどうだ?」

「順調に進んでいます。どうやら完全に堕ちきったみたいで、今日ものこのこと金を稼ぎに行ってくれましたよ。キュクロプスが現れたときにはどうなるかと思いましたけど、どうやらあなたの言った通りでしたね。」

「最初は疑っていたが、私の指示にしたがってくれて感謝しているよ。これで君たちは没落貴族なんて呼ばれなくなるし、私の懐もさらに温かくなる。それに破壊者最高戦力を手に入れたも同然だ。読心を過信しているやつは虚像心理にすぐかかる。一介の貴族の娘がそんな力をもっているなど思わなかっただろうな。同情するよ...」

 ニヤニヤ笑う男とロベリア。何が起きているのか、理解したくなかったが理解してしまった。ヤサシサナド、アイナドサイショカラソンザイシナカッタ。

「ロベリア、お前は俺を騙していたんだな。せっかく見つけれたと思ったのに。」

空気が凍る。

「アローンさん、いつからそこにいたんですか?勘違いですよ!!ねぇ?」

「ああ、勘違いだ。俺は別にロベリアに指示してお前から金を巻き上げようなどとは...」

「ちょっと何言ってるんですか?」

ひきつった笑顔で、冷や汗だらだら、明らかな動揺。これのどこを信じろと?なにが勘違いだ?ずっと騙してたんだろ?こいつら、いや、こいつらに関係する人間はミナゴロシダ。死ね。くたばれ。魂ごと破壊してやる。

「死ぬ前の一言は?」

涙の伝った顔に悲しみの表情は見て取れず、ただ殺意の籠った瞳が彼女たちを見つめている。

「死ぬ前ってちょっと待ってください!!私はこいつに脅されて...」

「お前それはなしd...」

グチャリと男の顔面は潰され、キャーーーッ!!という悲鳴が響き渡る。

さっきまでのにやけた面が嘘だったかのようにその顔は恐怖の色に染まっている。

「お願い、殺さないで、本当に私はあなたのことを愛しているの!!土下座でも、靴を舐めるのでもなんでもするから、だから殺さないで。」

「そうなのか、なら許す。」

「本当に?よかった...」

やっぱりチョロいわね、この金づる。

「『やっぱりチョロいわね、この金づる』と。虚像心理はどうした?」

まさか、焦ったせいで虚像心理が!!まずいまずい、どうすれば逃げ切れるの?

「人間は死を前にして変われる奴と変われないやつがいる。普通そういう時は助かった~とかだろ?なんだよチョロいって。言わなくとも分かると思うがお前は前者だ。」

「やめてっ!!」

命乞いの意味はなく、怒りの鉄槌が振り下ろされる。

頭部のない死体が仲良く横たわっている。クズ同士お似合いだ。

 見たか?「僕」。俺を愛してくれる人間なんて存在しないんだよ。もう二度と騙されない。お前は死ね。「誰かひとりを探す」なんてこんな簡単な訳がないだろう。

持て余すほどの怒りを原動力にアローンはロベリアに関連する貴族を殺しまわった。怒りが消え去ったときには、破壊者としてあるまじき行為を行ったとして指名手配されていた。それと同時に今までの自分の行動を振り返っていた。意味もなく戦い続け、なにか得られたものはあったか?なにもない。ほしいものは手に入らなかった。この力に意味はない。もう生きるのは疲れた。死にたい、死にたい、死にたい、死にたい、死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい。シニタイ!!

「死ねぇぇ!!」

自分の腹部に剣を突き立てるが、謎の力によってその刃はアローンに届くことはなかった。

『サガシモノガミツカルマデオマエハシナセナイ。』

寿命が来るまでじゃなかったのかよ。自殺したってそれは寿命だろ?今さら追加条件なんてふざけるなよ。

何度も何度も自分に刃を付きたてようとしては阻まれ、かろうじてつけれた傷は少し肉がえぐれた程度で死へはほど遠いものだった。勝手に肉体も修復され、醜い傷跡が増えるばかり。限界突破系のダメージは回復しないくせにこういう時は勝手に治る。めんどくさい仕様だな。

 破壊者がダメなら冒険者しかない。といってもあちら側でも俺は指名手配と同様かそれ以上に警戒されている。とりあえず目的地はアグレド。冒険者となって、サラセニアを破壊してやる。そうすればこのやり場のない怒りも少しは収まるだろう...。

――――――――――――――――

虚像心理

対読心のためだけに作られた自分の心理を思い通りに相手に読ませる魔法。相手の技量、魔力に関係なく読心に作用する。

実像心理

対虚像心理用の魔法。技量、魔力が高ければ虚像心理を打ち破れる。

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