第4話 罹患3日目、4日目。

 3,4日と熱は相変わらずで下がらず。

 4日目になると喉の痛みが加速して、唾液を飲むのも痛くなるほどになる。

 喉に何かが通るたび、刺されたような痛さが広がった。

 自分は普段から頭痛持ちでもあり、痛みには比較的強いほうだ。

 そして自分の中で「痛いときは更に痛くなれば治りが早い」、つまり痛みの向こう側に行けば良いという謎の心理が働く。

 唾液を飲むのも痛くて仕方ないが、痛みの更に向こう側に行けば痛くなくなるはず! という謎心理を利用して水分補給もゼリー飲料も、痛みでむせるのを我慢しつつ、養分補給! という目的で飲んで過ごす。

 おそらく、痛みに弱い家族であれば決してやらないだろうし、のたうちまわっていることだろう。

 当然だが、声は出ない。

 かすれたような声が出るだけだが、家族の大丈夫? には首を横に振っておけばいいし、自宅療養中であり、話をする必要性が無いため声が出ないことに苦労するということはなかった。

 この頃から咳が出始め、鼻詰まり鼻水も出はじめる。

 咳については一度出ると止めようと思っても止まらない厄介なやつで。

 熱で苦しいのに咳をすることで腹筋のあたりが痛く、後ろ首の筋とこめかみの辺りの筋も痛くなり、地味に喉もやられるから本当に辛く、できる限り咳が出ないように頑張った。

 ……それでも出るときは出るのだが。

 鼻詰まりは呼吸が非常に苦しかった。

 口を開けて呼吸すると喉の奥が乾いて痛みが増すが、鼻が詰まっているので口呼吸しか選択肢がない状態は辛い。

 詰まりを何とかしようとして、さらに鼻水がたれてくるので鼻をかむのだが、喉が腫れているせいなのかうまく鼻がかめなかった。

 鼻が詰まっているのに鼻水が出るとはこれいかに! と言わんばかりにたれてくるので、最終的にティッシュによる鼻栓をした。

 この期間飲んでいた薬は解熱剤としてのロキソニンのみ。

 そして、意外と活躍したのが「プロポリス配合ののど飴」だ。

 色んなところから発売されているようだが、自分が一番良かったのは、

「森川健康堂 プロポリスキャンディー 緑パッケージ」

 このキャンディー、お世辞にも美味しいとは言えない。

 この味が好きな人もいるかも知れないが、自分的には美味しいとは言いがたかった。

 だが、喉の痛みと腫れ、不快感にはものすごくよく効いた。

 唾液を飲んでも痛い喉の痛みがあるのにキャンディー? と思わなくはないだろうが、自分はキャンディーを舐めることによって、甘みのコーティングが喉奥に出来るようで非常に良かったのだ。

 まぁただ、自分は痛みの向こう側を目指す人なので、一般的な感覚とはかけ離れている可能性のほうが高いのだが。

 プロポリスというものに、一日の摂取量というのがあるのかは知らないが、口の中になくなればすぐに供給するぐらいには舐めた。

 コロナでの喉の痛みというのがどの程度続き、どの程度痛くなるのかはわからないが、自分はこの後3日ほどで喉の痛みが軽減していった。



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