衣食住

「…あぁ~…」

訓練をした次の日の朝である、自室のベッドで体をのばして目を覚ます。

とても爽やかな気分である。こんな美少女の姿で寝れるとは本当にこの世界に来て良かったと思うくらいだ。まあ、寝巻きは一夏から借りてるんだけど…


訓練が終わりその後に紹介されたのが私の部屋だった。アパートっぽい感じだが普通にちょうど良い広さだし、シャワーとかここで出来るということもあってとても満足する部屋であった。

そこでシャワーを浴びた後、一旦食堂に行くことにしたのだ。

メニューを見たのだが、今まで拾ったことのある食料より段違いに大きいがする。

「ああ、このゲーム料理できるの知らなかった?」何!?何気に半年以上プレイしているのだが、料理が出来るのは知らなかった。まあ焼きそばパンあるからそれもそうか…

ちょっと今までのプレイ損してたみたいになってしまったが、いま食べれるなら問題ない、食べよう。と思いもうちょっと見てから決定した。


ラーメン。それは至高の食べ物。

あっさりしたスープに縮れ麺が入ってて、メンマが太い…野菜もしっかり入ってるし、とてもうまい。麺は途中で噛み切らずに最後まで啜るのがマナーだからしっかり

食べて、スープも残さず飲み干した。

「…旨かった。」

「食ったねー、大分量あったんじゃないの?」

「いや、現実だとこんなのペロリと食べられちゃうよ。特にゲーセン前とかだと…

あ」

気付けば一夏が首をかしげてこちらを見ている。あんまりこれ以上素性を明かしてはいけないな。


「ま、とりあえず片付けようか。」なんとか話を流し、丼を片づけて部屋に戻った。

「さて、寝るか…もうこんなに暗いしな…白衣脱いでこのまま寝るか…」

とシャツのまま寝ようとしたのだが、

「流石にそのまま寝るのはなくない?せめてパジャマ貸すから…ほら」

と強引に寝巻きを貸してきたのだ。

「いや大丈夫大丈夫無理に貸さなくていいから!」

「いいや着たほうがいいって!」

とちょっとした悶着があったが、結局こっちが折れて着ることにしたのだ。


そしてその翌日である。

まだ眠気が抜けきっていないが…時計をよく見ると、朝6時である。

昨日は9時に寝たから…9時間睡眠!超健康、小学生かよって思った。

まだ少し疎々しながら顔を洗って服を着替え、身支度をするのに三十分、部屋を出た。

「おはよう。よく寝れた?十五分前くらいから待ってたよ~」

外には既に一夏が立っていた。

「支度するの流石に早くないか?いくら何でもその速さは…」

「いや、単に起きる時間が早いだけだよ。毎日五時起き」

「早過ぎんだろ…」

いくら何でも毎日五時起きは社会人のときの自分でも無理があった。しっかり週間にすればいけるかも知れないが基本的にやる気はない。


食堂に移動し、朝飯を食べる。

「いやぁ…しっかり朝飯が食えるなんて…本当にありがたいなあ…この世界に来てよかったよ…誰かは知らないけど、感謝…」

ぼーっとしながらそんなことを呟く。

「相当がんばってたみたいだね」

「だろ~?」

そんな会話をしながら食っていると、昨日のニコライだったかがこっちに来た。

「食後に執務室に来てくれ、要件がある。最初の仕事だ。一夏も一緒にな。」

それだけ言うと去って行った。

「何だったんだ?最初の仕事って」

「多分、何かしらの任務だろうね。」

コップの中の水をすすりながら一夏は言った。訓練やってからたった一日しか経ってないけど初任務とは。

「一旦部屋に戻ってから執務室に行くかあ…執務室ってどこ?」

「…ちゃんと案内してあげるから…」

一夏は呆れたような反応をしていた。


食後、一夏に案内されニコライの執務室へと入った。

「来たか。さて、前置きとして話しておきたいことがある。」


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作者です。物語的に少しだけちょっと迷ってきました。がんばって100話はいきたいです。ということで今後も更新続けていきます

読者の方サンガツ!


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