リアルより二次元を

馴染みのアパートのリビング、箱を開けると中にはヘッドセットと

その充電器、あとゲームソフト(といってもシリアルコード的なもの)、それとホロタイルという動く床の5m四方のシート、そして手袋が入っていた。

手袋型のコントローラーという何とも最新式のような感じだ。

手袋に入っているセンサーで手の形や動きをvrの世界で取り込み現実とほぼ遜色ない

指の動きができる。ヘッドセットは何とも流線形で、

以前あった某リンゴ社のすごい高かったヘッドセット似といったらいいのか。

現在充電が切れているので、MAX充電するのには一回夜を挟まなければならない。

だが大丈夫、明日は休日なのだ。フル充電して全力で遊ぶとしよう、とコンセントをさして放置した。


そして、ゲーム本体。パッケージのイラストは有名な絵師さんが書いている

らしいが...その見た目はとても一瞬でfpsゲームとわかるような感じ。

見た瞬間銃火器が目に入ってくる、しっかりとしたデザインである。

これは...おそらく神ゲーだと一瞬で分かった。

確実に明日は遊びまくるな...


気づけばすでに夜中になっていた。ゲームとは人を熱中させてしまうもの...

まあそもそも自分がヲタク気質がある、ってのもあるかもしれない。

仕方ない、そろそろ寝よう。

本体をしっかり盗まれないように保存し、諸々のことをやってから

その日は早めに眠りについたのだった。


翌朝...

びっくりするぐらいの早起き。やっぱり休日になっても癖は抜けないらしい。

布団の中から部屋を見ると、一面に転生系アニメのポスターや

フィギュア、それにテレビ...意外と今の生活でも充実しているのである。

が、今日はそれを上回る充実さを得れる...はず。

元気に満ちた表情で布団から起き上がり歯磨き、洗顔諸々したのち、

少し情報を探ってからやることにした。


ついにヘッドセットの中に頭を入れる時が来た...この時をとてもワクワクしていたが、躊躇することはない、存分に遊ばせていただこう!

自身の頭にヘッドセットを入れ、電源を付けた。

...vrゲーム自体やったことすらなかったのだが、これは正直言ってすごい。

グラフィックがえげつない...だいぶきれいだ。が、それは別にいい。

早くゲームをやりたいのだ。ホーム画面からオンラインを選び、

先へと進んだ。


どうやら、このゲームにはキャラメイク機能があるらしい...

新規ユーザー制作の過程で自分のキャラを作るのだが、それでは本当に

多種多様なキャラが作れる。見たところ、アメリカ軍やロシア...

...ん?スク水に...あとメイド服!?

確実に開発者の趣味であろう...というか、メイド服って...ロべ〇タさんかよ...

ともかく、そういうものが作れると分かったからには全力で自分の

好みのキャラを作らなければならない。ということで、

一気に集中して取り掛かることにした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る