4話目 おかま、魔法に触れる
3日目
「うーーーん!今日もいい天気」
娚はベットで目を覚ますと一階に降り、風呂場のシャワーを浴びて、軽く身だしなみを
整えて朝ごはんの支度を始めた
「やっぱり、まだ料理は慣れないわね」
娚は本と睨めっこしながら猪の肉と、近くで拾った数種類の食べられる薬草を火にかけていた
「えーと、ここで胡椒を入れて弱火にしてと……」
悪戦苦闘しながら肉に調味料を加えて、味を整えていた
「よかった、美味しそうにできたわ」
娚は前世ではあまり料理はせず保存食などで軽く済ませていた、やっても軽く火を通す
程度だったため、昨日は料理に失敗し
黒くなった肉を食べた
(初心者がアレンジなんてするもんじゃないわね)
娚は昨日、謎の自信に突き動かされできた、黒い肉を思い出しながら料理をテーブルに運んだ
「いただきます」
屋敷に置かれていたナイフとフォークを使い肉を切り分け口に運んだ
(上出来ね)
娚はステーキを食べながらどうすればもっと美味しくなるか本を見ながら考えていた
(折角、料理する機会ができたものね、やれるとこまでやりましょう、でも調味料も置いてくれるなら食材を置いて欲しかったわね)
少しだけ文句を心の中で呟きながら食べ終わった食器を台所に持って行き洗った後
娚は庭に出た
「さてと始めましょうか」
娚はまず軽い運動と柔軟を終わらせると
シャドーボクシングをし段々速度が上がり
常人の目には見えないほどの速度になり
ある程度体が暖かくなると動きを止め近くに置いてあった大きめのコップに入った水で喉を潤した
「昨日ゴブリンを倒してレベルが上がったからかしら体が凄く軽いわ」
数分ほど休み、次に魔力の循環を始めた
(いい感じね昨日よりもスムーズに動くわ)
娚はスキル《万能》と《魔法の才》のおかげでとてつもない速度で魔力の操作をマスターしていった
「さてと、いよいよ魔法を本格的に使おうかしらね」
娚は本を取り出し、一般的な魔法の発動方法を調べた
(えーと、まずは手のひらに魔力を集めて)
娚は動かせるようになった魔力を手のひらに集めた
(初心者は発動したい魔法の演唱を唱え最後に魔法の名前を言うと発動すると、これは少し恥ずかしいわね)
そこには(炎の精よ、我が手に集え)など
厨二病好きそうな言葉が書かれており流石に羞恥心が勝ち他に方法がないか探した
(これね)
中級者は使う魔力は増えるけど隙を減らすために魔法名だけで発動するようになると書かれていた
(もっと上になったら魔法名も言わないで
発動できる無詠唱魔法を使うけど取り敢えずは魔法名だけでやってみようかしら)
娚は一度目を瞑り深呼吸をして魔法名を唱えた
【
ボッ
魔法の名前を言うと娚の手のひらの上に野球ボールほどの炎が現れた
「本当にできるのね」
娚は手のひらに現れた炎を見ながら本に書かれていたように魔力を込めて炎を大きくしたり、小さくしたりとどれだけ自由が効くのか調べた
(なるほどね、炎の大きさや温度は魔力のある限りなら自由に上げたり出来るのね)
娚は手のひらの炎を限界まで大きくしたり
色を、赤から黄色、黄色から白、白から青へと段々温度を上げながらそれによる魔力の消費量を調べた
(青くらいまで行くと魔力の減る量が尋常
じゃないわね)
大きさより温度を変える方が消費が大きい事を学び、娚は軽い立ちくらみになりながら
一旦炎を消して地面に腰を下ろした
(本によると適性が一定以上あれば、すぐに簡単な魔法は使えるって書いてあったし、次は適性について調べようかしら)
その後、娚は本に出てくる基本の魔法と適性がある人が少ないと言われる魔法を調べると今の所全てに適正があった
「これ以上増やしても使いきれないし、一旦このくらいにしましょう」
娚は基本の火、水、風、土、光、闇、少し
珍しい空間、付与、結界の中から
火、水、風、土、光、闇、そして空間に適性があるのが発覚したところで一旦新しい魔法を覚えることをやめた
(ステータスはと)
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《ステータス》
《名前》サオトメ•メオト
《性別》?
《歳》 ?
《レベル》3(2up)
《武術》
体術7
剣術7
槍術7
棍術7
銃術8
盾術5
短剣術10
《魔術》
四大魔法1(火、水、風、土)(New)
光魔法1(New)
闇魔法1(New)
影魔法1
空間魔法1(New)
《特殊》
隠密10
暗殺10
状態異常耐性10
並列思考10
気配察知9
威圧8
速力7
怪力6
罠察知5
調合5
料理1(New)
《エクストラ》
万能
魔法の才
《エラー》
特異点
乙女の瞳
完成された人種
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(しっかり反映されてるわね)
娚は自身のレベルと魔法が記載されている事を確認して簡単に魔法が使えたことに驚き
本では二つ以上適性が有れば上出来と書かれていたため、改めて自分のスキルの、万能と
魔法の才の凄さを確認した
「さてと、気を取り直して次は何ができるか調べないとね」
手札が増えてもそれを使いこなせないと宝の持ち腐れになるため娚は自分の出来ることを改めて洗い出した
(魔法はまだ覚えたばかりだからあまり使えないけどレベルが上がれば解決するだろうから鍛えないとね、特に空間はレベルが上がると出来ることが一気に増えるらしいから集中して鍛えないと)
(それと強みは使える武器の多さね、今は手元の武器が少ないけど、相手に合わせて有利な武器に変えることもできるし得意な武器を誤魔化すこともできる、弱みは知識量の少なさね、この世界に対する知識が少なすぎるわ、これも対策しときましょ)
「とにかく足りないことが多いわね、魔法を鍛える、この世界について知る今はこの二つを意識しましょ」
娚はやる事を決めると行動を開始した
「とにかく今世は静かに生活したいわね」
叶わなそうな目標を胸に娚は特訓を開始した
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